「赤」で魅了♡86女子。
マグネタイト!
そしてこの整った外観。
大変”失礼”と承知の上
言わせて頂くと
「あまりにも意外で驚いた!」
という実車とのご対面。
オーナーとはもちろん当初のご来店時に
お話をさせて頂いており
「どうしてまた86を?」
「さらにどうしてMTを?」
と、いつものクセで
矢継ぎ早に質問ラッシュとなった(苦笑)
それがこの日、オーナーであるT様が
ご入庫下さった”GR86”の姿を見て
「凄いですねっ?!」
と、大きめの声に。
オーナーT様、
楽しそうに微笑むのみ・・・。
そう、この86号機。
”女性オーナー車両”
なのだから皆、驚くと思う。
そんな実車を拝見して
ひとつ「質問」が増える。
「なんで?P8Yにしたんですか?!」
と、本当に大きなお世話(笑)
T様にはお詫び申し上げる次第・・・。
”男性だ”
”女性だ”
とは、特に現代においてはナンセンス。
そんな事もはや関係ない。
関係ない・・・とは言いつつも
はにかむようにして照れ笑いとも
嬉しそうともとれるような
ニコニコとした表情
で
「他にFC3Sも乗っている」
なんて言われれば。
それはほぼ全員、男であれば
「・・・ふうん。」
で終われるわけがない!!
そうだろ?諸君(笑)
というわけで、本当に容姿からは
想像もつかないような
現実の眼で捉えるものとのギャップ。
そんなT様にお見初め頂いた
数々のプロダクトをご紹介させて頂こう。
本当に多岐に渡る
プロダクトを一挙ご用命頂いた
今回の作業だったが、
まずは”エクステリア”の変更から。
ご覧頂く通り、
弊社”Grazio-DESIGN”との
1STコンタクトは
「SPORTDESIGN」
から。
P8Y、マグネタイトグレーに製品を塗装するのは
正直あまり多くないが、
今回の水銀燈下におけるこの色調なら
合格点かと思える。
本当に「指摘の出来ない」世界観。
ただ、
”ノーマル車両”が隣に並べば
明確にシルエットが異なるリヤビュー
をお愉しみ頂けるもの。
悪天候のため屋内での画像を
ご紹介させて頂く恰好なのだが、
このアイテムは「引き画で見るほどに」
美しい変化を楽しめるもの。
フロントガラスからルーフをリヤエンドまで
”2本のプレス”
が繋ぐ特徴的なデザイン
これは先代から受け継がれるパゴタルーフ。
これを違和感なくルーフスポイラーへと
繋ぐような意匠を盛り込み
製品の中央は一段下がった「凹み」が
見て取れるもの。
”ルーフが延長された錯覚効果”
と、同時に
”リヤウインドウが小型化した錯覚効果”
が進行することで
GR86のサイドビューの印象は確かに変わる。
ただ・・・
”引き画でご覧頂きたい”
という条件ではあるけど。
そんな事で、当初からの
”ボディキットインストール”
で外観での小変更を実施。
その上で!
一転してインテリアへの着手を
行って頂くわけなのだが・・・
オーナーであるT様、
とにかく強いご要望のひとつに
「赤内装をきちんと赤内装らしく!」
という意向をお持ちだったもの。
そんなインテリア、
小変更・・・では収まらない、
「激変」
の模様をお伝えしていこう。
この通り激変!
した
RZ赤内装の変更後。
室内の中心を貫く
「センターコンソールトンネル」
は
ハードプラスチックだった純正から
「赤革&レッドステッチ」
の仕様へと改めた。
そのコンソールトンネルの変更に付随して
2つのパートも同時変更。
ひとつはそのトンネル内に設置される
「センターコンソールボックス」
観音開きが特徴のボックス。
そしてもうひとつ、
今度は逆に”前方へ”とつながっていく
「センターニーパッド&サイドカバー」
も連動するように優雅な赤革素材を
獲得したもの。
そして、それらを結び合わせる
「トリム」
にお選び頂いたのが
「レッドコントラストカーボン」
という
まさに「赤で魅了する」インテリア。
運転席側でも
ご覧頂く通り、この見事な変貌ぶり。
コンソールトンネルの赤革は、
運転席側の場合”サイドブレーキブーツ”で
寸断されることとなるが、
それでも
フロアカーペットに採用されるレッドに加え
大幅に「赤の素材」が占有するこの室内。
説明するまでもなく、
”ドアを開けた瞬間、思わず声が漏れる”
感嘆の時をまずは実感して頂いた。
赤革素材だけでなく、
優雅というよりは”斬新で攻撃的”な
印象となる
「綾織レッドカーボン」
の存在感も見逃せない。
ただ、この素材の特徴は
”赤と黒が編んである”
事で、本来のブラックカーボン以上に
「綾の文様」
が明確にわかりやすい特徴がある。
そのため、ブラックカーボンよりも
”どこか繊細な印象”
を抱く事がある。
もしかすると、
そのきめ細やかで整った均整が
「女性らしさ」
の演出にも繋がっているかもしれない。
更に中央パートではもうひとつ
忘れてならない
”シフトセクション”
の変化もクローズアップしてみる。
シフトセクションでは
なんと言っても目を引くのが
「0034レッド✕ピアノブラック」
とお色直しが施された
”シフトノブ”じゃないかと思う。
”赤革”とは言え、そこはやはりレザー。
そして正確に行われた裁断を飾るステッチ。
更に輪をかけて”リアルカーボン”しかも赤・・・。
車好きであれば見るからに圧倒される
「本物素材」
のオンパレードのところ、
このシフトノブが実に
”遊びゴコロ”
を演出しているとは思わないだろうか?
決して外しの意味合いでの採用ではなく、
あくまでもT様の意向は
「赤を強調していく」
というものだった。
だが、結果的には緊張感・・・とは
決して言わないまでも
漲るように敷き詰められた本物素材の中で、
もしかしたら純真無垢な子供なら
一番に反応を示すのがシフトノブ
かもしれないとも思えた。
「インテリアの中心」
にとても有効なワンポイントを
採用して頂いた好例かと思う。
そして、シフトノブ以外では
先程も少し触れさせて頂いた
「シフトブーツ&サイドブレーキブーツ」
が揃って仕様変更に。
純正と比較して光沢が抑えられ、
そしてなによりも柔らかな素材。
表面が滑らかなため、そのタッチ感も良好。
これを各パート、純正同様の
”レッドステッチ仕様”
にてこちらも採用頂いた。
そしてさらに、再三登場する
「レッドコントラストカーボン」
だが、
今回は中心のエリアに留まらず
こちらの
「サイドレジスターASSY」
にも手を加えて頂いたT様。
この球体をモチーフとして
存在感自体はなかなかのサイドレジスターを
ご覧のように
「レッドコントラストカーボン」
へと変更。
赤と黒が織り成すスポーティな空気も
もちろん抜群なのだが、
なによりもマットな質感で
どちらかと言えば「地味」な存在だった
このパートを一際華やかにする効果。
その上で、サイドパートにここ1点
では
「バランスが悪いのではないか?」
という事で白羽の矢が立ったのが
こちら
「ウインドウSWベース」
の質感。
唯一、といっていいこの場所には
赤内装らしさを感じさせる
赤革が採用されている。
その純正赤革とコーデするように
このパートにも
同様にこの加飾。
走行時にドアを締めている状態では
上方にサイドレジスター、
下方にウインドウSWベースという形で
「赤と黒が織り成すハイグロス光沢」
が並ぶ光景に。
特に純正状態がハッキリ言わせて頂けば
”質素極まりない”
ものであったこともあり、
交換後の変化の度合いは更に大きなモノとして
オーナーに微笑みをもたらす。
「ものすごく変わった!」
と形容するに、
ドアを開けた瞬間視界に捉えるこの素材が
ものすごくテンションを上げてくれるのだ。
という事で今回のご用命。
リヤのルーフスポイラー採用に始まり、
怒涛のような「激変」の数々を
ご覧頂いた。
作業時間も相応に長いものと
なってしまうのが申し訳ないところだが・・・
その”待ち時間”
オーナーの目に止まった
「赤い演出効果」
も当日のご用命で採用。
「ヒートレッド Forエアバッグ」
も装着されて、
一際胸のすくドライブの時間を
愉しんでいたけるものと。
終始笑顔。
86の話をしている時は
とにかく楽しそう、
そして愛車に部品交換の手が入る・・・
事への一抹の不安
という感じでオーナー特有の心理なども
笑いながら話してくださり、
とても楽しい時間を
過ごさせて頂いたことに感謝。
GR86を手にした歓びや嬉しさが
本当に伝わってきて、
改めて人をこれほどアツくさせる
(すごい車だな・・・)
と思い直す時間となった。
”スポーツカーは人を魅了すべきもの”
だと自分は考えている。
何も数千万クラスのスーパースポーツを
指しているのではなく。
実質2人乗り。
そして荷物は限りなく乗らない。
燃費も良くない・・・
ミニバンを崇拝する者から見れば、
クルマを”費用対効果”
でしか見れない人からすれば
「理解し難い所有物」
なんだろうと思う(苦笑)
だが、この”実用性なき”モノ。
非日常的に視界が低く、異様に軽い。
実用性を犠牲にして
代わりに得たものが
「無意識に乗り手を笑顔にする」
と考える。
時に”目的地がない”。
「運転する、操る」
事がそもそもの目的となるもの。
この快感は今や
”男の特権”
ではなくなった。
今後はいかにスポーツカーといえど
”女性目線”
も問われることになるだろう。
弊社の”女性陣”にこの点で
ますますの活躍を期待したい。
そして、
「幸運にも所有する機会に恵まれた」
GR86のオーナーには、
奇しくもそれが叶わなかった多くの車好きへ
”スポーツカー好きの心を魅了する仕様”
をより一層
魅せて頂きたいと思う。
END