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③ニカエル

ニカ、規格外の表現者

表現者として、世界観を体現する力。

分かりやすく言えば、セルフプロデュース力。

そうした点において、ニカより優れたアイドルというのはちょっと私には思い当たりません。


確かに、これまでのナウドラやPSNにはいなかったタイプなのは間違いないでしょう。

というより、彼女自身を既存の分類に当てはめることが困難です。

仕草の一つ一つが洗練されていて、色香と気品が常に同居しているひとでした。

そうした様子は女優の要素を濃く感じさせますが、それでいてファンへの目線の配り方や表情のキュートさはやはり、紛れもなくアイドルです。



ハイブリッドな表現者。

ニカのすごさについて語るには、私にはまだまだ材料が少なすぎるのが悔しくてなりません。

それでも、その底知れない魅力の一端を記すことができるならば、まずはやはりダンスについて触れたいと思います。

比較的身長の近いナウドラメンバーの中にあって、長身を活かしたニカのダンスは実にダイナミックです。

特に「シンデレラストーリー」2番サビ前では、センターでソロを披露してくれ、マイクを持たずとも抜群の存在感を発揮してくれます。

「純白」や「ドンマイクレイジーガール」「大逆転」での、ちょっとコミカルな動きもまた可愛らしさ満点。

私の中での「いいライブ」の定義の一つに、「ステージのどこを見ていいか分からない」というものがありますが、それを今もっとも体感させてくれているのがニカです。

とにかく魅惑的で、目が離せない。

カポネやリンリンがマイクを持っているのに、ついニカの一挙一動に視線を持っていかれてしまうのです。

後方にいても輝く華。

心技体、とは少し違いますが、ビジュアル、スキル、集中力の全てが揃った彼女だからこそなせる技です。

ニカがいるライブは、本当に目が二つでは足りません。


エレガントな舞が際立つニカですが、それでいて歌声はとてもクリアかつキュート。

カポネやマユともまた違うタイプのかわいらしさで、「MY DARLING」の破壊力にはとんでもないものがありました。自分でさえよろめきそうになった程ですから、推しが決まってない観客がやられたら一発KOでしょう。

ダンスだけでなくニカの歌も、私はまだまだ聴き足りません。この先は舞台が中心になるのかもしれませんが、是非またあの甘く心地よい声を聴かせてほしいと願っています。



そして最後に、ここからは彼女のライブパフォーマンスとは少し離れる話になりますが、ニカのキャラクターと活動について。

感情的な表現が含まれることを先にお詫びします。


彼女はもともとが際立った個性と華の持ち主だったこともあり、必ずしも過去の「ナウドラっぽい」キャラクターではなかったかもしれません。

そのことは、まさにロックガールといった装いのカンナとは大きく異なっていました。

また、グラビアに挑戦したりといった個人の活動の幅広さも、PSNの中では異彩を放っていました。(グラビアに関してはマユも挑戦していましたが、ここでは省略します)

あるいはこうした点について、これまでのグループのイメージとは違うと思った方もいたかもしれません。

私は直接耳にしていませんが(していたら喧嘩になっていた可能性が高いです)、特典会で伝えた人もいたようです。

具体的な言及は避けますが、ニカ本人と話す中でも少し、そうした話を耳にしました。



これについて、私はこの場が不適当だと言われるのを承知で断言します。

ニカの加入こそが、ナウドラにとっての最後の1ピースだったのだと。

ミステリアスで、大人っぽくて、でもとびきりキュートで、優雅で、底が見えない魅力。

一見すると「ぽくない」彼女が入ってくれたからこそ、ナウドラは最後の最後まで進化を続けられたのです。


もとより、似たり寄ったりなメンツばかりを集めてはグループとしての多彩さが失われるのは言うまでもありませんが、ニカは単にキャラ立ちという以上のカラフルさをもたらしてくれました。

はっきり言ってニカの器は、短期間で一つのグループに収められるものではありませんでした。

それは規格外の才能であり、キャラクターでした。

それを、単に見慣れないからといって否定するなど、愚の骨頂でしかありません。

彼女の活動についても、私の考えは同じです。

少し話しただけで、ニカが聡明な女性なのはすぐに理解できました。

その彼女が深く考えて決めたことに、どうしてケチがつけられましょうか。

これ以上は語りませんが、それほどまでにニカは信頼できる芯の強さをもったひとでした。



そんな彼女に期待することは、もうシンプルです。

ただ、泉仁華らしく。

自由に、思うままに、楽しんで。

彼女がそうして羽を伸ばし、光を放てば放つほど、人はその眩しさに惹きつけられていくでしょう。

私もその前方で、ひたすらこの美しい怪物の魅力と才に酔わされることにします。








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