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4/30「Killer Tune SHIBUYA 2023 Vol.35」ライブレポ

こんにちは!終焉が刻一刻と迫っている灰色です。

前回書いた通り、4/30は実にトータル5時間半(移動待機別の純粋LIVE尺)という超長期戦。この記事ではその後半、シーオンワンマン後の渋谷キラーチューンで見たグループを簡単にまとめていきます。といっても3組だけなのですが……。

まずは対バン相手さんから。

・スパンコールグッドタイムズ

当初は諦めていたのですが、激混み確定のシーオン特典会をカットして終演と同時に恵比寿からダメ元ダッシュ!するとイベント全体が押していたこともあり、なんと入場と同時に登場SEという最高のタイミングで入れました。

もちろんポジションこそ後方ですが、そんなこと関係ないのがスパンコールのいいところ。サイクロンはステージの高さもあるので見やすいですしね。ではセトリ。

問答無用に全曲が名曲のスパンコールは、対バンのセトリが楽しみなグループの一つ。現状ライブ限定の曲も多いため、特別感がさらに増しますね。

スタートから雨とキネマのアンブレラはサービス全開!雨の日は必ず聴いてしまうくらい好きな曲です。スパンコールらしいオシャレさや嫌味のない韻踏みはそのままに、キャッチーなサビが一段と楽しい「キネマ」。

それでいて、「抱きしめてくれたっていいんだよ」「僕は空も飛べそうです」といったアイドルらしい歌詞が最高にキュートでもあり、雨の中で気ままに遊ぶ情景とフロアを含めたLIVEの自由さが重なるようにも感じられます。

2曲目のGORONもLIVEがすごく楽しい曲です。振り付けもさることながら、4人の異なる個性が出る頬杖ポーズにスパンコールでは珍しい全員でのサビ歌唱まで、全編見どころしかありません。

リリックもとんでもない出来で、「駆け引きは嫌いだ ウソくさい時代だ いつでも足りないのは愛だ」と「溢れる期待だ 走り去るライダー 結局願うだけの未来だ」のライムの気持ち良さたるや!それでいてメッセージ性も自然に含めている、まさに神業です。

あとは推しの真尋さんの「誰もいつかやがては」が本当に儚げで、直後に一瞬タメが入るところも含めてため息が出るほど美しいです。GORON大好き。

3曲目は一番の代表曲サーチライト!こちらは何回も語っているので細かくは省略しますが、やっぱりナオさんのオーラは段違いです。パワフルなだけでなく、気だるげに歌っていても絵になるのは天性のディーバという他ありません。

リリックでは「井の中の狭い世界で ワタシこんなに真剣です」のところが、「世界の隅の真ん中で」にも共通する地下アイドル(とあえて呼びます)の矜持を感じさせてカッコいい!

4曲目と5曲目は先日の東名阪ツアーで三週連続リリースされた新曲!まずはNICE TIMEです。

思わず身体を揺らしながら街に繰り出したくなるポップかつジャジーなナンバーで、他の曲と違い英単語をシンプルに活かしたライムがサビに来て盛り上がります。

もうね、この曲を聴きながら直立不動を保てたら大したもんですよ。レトロを超えた普遍的なリズムは本当にいいものです。

お次はBy my side!NICE TIMEよりもスロー&メロウな分、メンバーの進化した歌唱力がはっきりと感じられます。

印象的に繰り返される「抱きしめて」は先ほどの「キネマ」とも共通するフレーズながらも、また一風違う味わい。爽やかさと甘さの調和とでもいうのでしょうか。そこに4人の華のある声がそれぞれのカラーリングを加えるのですから、メロメロにならない方が無理というもの。

洒落っ気茶目っ気たっぷりに遊びつつも、各メンバーに惚れ込んだファンの心をしっかり掴みにいくのがスパンコール流ですね。

なんと今回は大サービスの6曲!ラストはFunky Magicです。てっきり連続リリース最終作の「MERRY-GO-ROUND」かと思っていたのですが、この曲で締めるパターンは初めて見ました。

夏の曲なのですが、「夏に双子座」のリリックの通りに大人っぽい夜の海のイメージで、陽気な大はしゃぎが多いサマーソングとは一線を画しています。

落ちサビがまた絶品で、華麗なダンサーの百香さんによる「私たちは踊る〜」から入って真尋さんの切なげな歌声へ、そして最後の「この花火が終わる頃には 魔法も解ける」という部分はあえてキュートであどけない声のりこさんが歌うことで、幸せな時間を終わらせたくないとワガママを言っているようにも感じられます。この歌割りはちょっと凄すぎる……。

いつも通りの自由なフロアで揺れ、今回のスパンコールも最高のセトリでした!こちらは生音でこそありませんでしたが、シーオンからのスパンコールはもはや音楽祭といった趣ですね。予約忘れていて割高な当日券で駆け込んだのですが、この25分でもう元は取れました。


・カイジューバイミー

この日のトリは(私は3組しか見てないですが)カイジュー!スパンコールとのツーマンに通ううち、カイジューのこともすっかり好きになってしまいました。

セトリは貼ったもののまだ楽曲には詳しくないので、印象的な点だけ。

真っ先に感じたこのグループの特徴は、結成2年足らずとは思えない濃密な世界観です。

とはいえ、決してコンセプトありきのグループではありません。誰もが一度は経験したことのある、フラストレーションまみれでままならない思春期の感情、それをそのまま音楽に乗せてぶつけてくるスタイルは、非常に個性的ながらも共感を呼ぶ普遍性があります。

技術をアピールするのではなく、喉やスタミナのことなど考えずに殴りつけるような歌い方も実に徹底しています。スタンド・バイ・菜月さんに至っては、声質もカイジューのフロントになるために生まれたのではないかと思わされるほどで、一度聴いたら絶対に忘れられません。

あえて他の推しグループと比較すると、NOW DRAMATiCが全力スタイル+青春(not恋愛)という点で共通しているのですが、あちらよりもさらにパワー……というか、いわば「がむしゃら」な方向に振り切っています。ここまでの思い切りはちょっと凄すぎますね。

ビジュアル面でも、鬱屈と爆発の化身のような菜月さんだけでなく、いい意味で少し不良っぽいカッコ良さのあるスタンド・バイ・エレナさん、エキゾチックな美しさのスタンド・バイ・ミーアさん小柄ながらも反抗心を剥き出しにするスタンド・バイ・華希さんと、よくまあこんなメンバーを揃えたものだと拍手したくなる個性のぶつかり合いです。

ともすれば分解してしまいそうな濃い面々でも、並ぶと不思議と調和が取れているのは、各々のキャラが全く違っていても心は強く結ばれている友達グループ、あるいはチームを思わせますね。欠点は名前を羅列すると文がえらいことになるだけ。

振り付けも凄まじく、ダンスとしてのスタイリッシュさをほとんどかなぐり捨てた振り付けは、メンバー同士が突き飛ばしあったり、しがみついたり、振り払ったりと、気迫を超えて鬼気迫るテンションが終始続きます

手を取り合う場面もありますが、それも命がけという言葉がピッタリな真剣さで、演技力と呼んでもいいほどの表現力は超ハイレベル。気を抜いて笑っているシーンは一瞬たりともありません。この方針が一貫しているからこそ、(今回はやっていませんが)「マッカ帝国」のような変化球での笑顔もまた際立つのでしょう。

そしてフロアを構成するのもスパンコールと同じくILUファンの方々ですから、4人の殴り合いに茶々を挟む無粋などするはずもなく、一心不乱に頭や腕を振る姿には感動すら覚えます。

参戦回数の非常に少ない身で現時点の印象をまとめるなら、「がむしゃら」の一語でしょうか。極上音楽漬けの一日を締めくくるに相応しい壮絶なステージ、今後ももっと色んな曲を生で聴いてみたいと思います。

・Finally

はい、てめーどこのオタクなんだよと言われそうですが勘弁してください。ようやくFinallyの時間です。


ティナの三つ編み可愛すぎるだろ!!!!!!!写メ券ーーー!!!!


失礼しました。

この日は既に40分ライブで定番曲を消化済みということもあり、過去最大級に天衣無縫なセトリ!早速New:ERAでハイテンションなスタートです。

喉がきつい……。

前方だとニューエラの横移動が大迫力ですし、何より時間の流れまでおかしくするジャンプジュリキックの威力がヤバいです。

ただ40分のあとにこれは喉がきつい……。

シーオンの直後なんで喉がきつい……。

2曲目は飽くなきヒーロー!

喉がきつい!!

サイクロンだとサビで手を伸ばすところが結構な高さから来て若干ビビります。特にティナとメグのツインタワー🗼🗼。

喉がきつい。

ここでMCが挟まり、レア曲確定予告演出。夏を告げる淡恋解禁か、それともキング・ユリア様お気に入りのWINGSかな……と思っていたのですが、まさかの「君は君で そのままで」。

これ、実はLIVEで見るの初めてでした。

「君君」自体はクリスマスイベントでも歌われていたのですが、そちらはアカペラバージョンかつ5人だったので、フルメンバーでダンスあり音源バージョンは初参戦以降半年にして今日が初!まだこんな鉱脈が残っていました。

まず目を引いたのが、優美に舞う6人の鮮やかな姿!ラブミーを経てさらに磨きがかかったのでしょうか、つま先から指先まで、フィギュアスケートやバレエを思わせる美しさです。ジュリメグの振り付けセンスすごい……。

もちろん歌の方も最高で、音源でだけ聴いてきた曲を生で聴ける感動を久々に味わいました。バラードでの6人のユニゾンはまた格段の特別感があります。

そしてなんといってもラストのメグのウルトラロングトーン!!これ、アイドルどころか世の中の歌手全てと比べても偏差値95クラスじゃないでしょうか。

ジャンルと性別を無視すれば、遠藤正明&西川貴教というマイ音楽ライフにおける二大最強怪獣がいますが、本当にそのレベルしか比較対象がいません。息苦しさが感じられず、総出力のパワフルさが半端ないのも共通しています。

しかもメグの場合はダンスまでこなしてからのラストがこれですから、やはり彼女は紛うことなき真の怪物です。

往年のFimillyにとっては懐かしい、最近加わった我々にとっては新鮮な展開がつづいたところで、ここから一気に時代が加速!ラブミーにつながります。曲調も一気に独自色が強まりますね。

激しい「動」はもちろんのこと、「」のダンスも大好物な私にとってラブミーは天国そのもの。冒頭のポージングはギリシャ彫刻やボディビルダーを思わせる姿で、性別や時代を超越した人体造形そのものの美しさを伝えてきます。

また、全員での手首パタパタ(正式名称わかりん)や、ファイターにも共通する首カクカクムーブ(こっちも正式名称わからん)が取り入れられており、総じてこれまでのFinallyのダンスにはない意欲的な創意が見られます。歌だけでなく肉体表現においても、Finallyならではの魅力が存分に感じられるダンスです。

拳振り上げきっつ。

あ、ラブミーは絶対一回ジュリちゃんに全力で注目してみてください。今日は目の前だったんですが、マジで速すぎて何がなんだか一切分かりません。スペインで本物のフラメンコショーを初めて見たときの衝撃を思い出しました。

別の日に友人が「アイドル対バンだとFinallyのレベルが異常に高すぎて、オタクの解像度が追いつかないから評価できない=凄さが伝わらないんじゃないか」と言っていましたが、ジュリちゃんのダンスのインフレ具合は正直そう感じざるを得ない領域を突っ走ってます。

最後はファイター!

喉きっつァ!

拳上げっぱなしもいいですが、メグが「ファイト!って応援するイメージ」と語っていた方の振り付けも楽しいです。あとパンチが気持ちいい。バンザイも含めて、ストレス解消にはもってこいの曲ですね。

喉!

振り返ってみると、今回はリリース以来初のワイブレ・ロッケン両切りという異端のセトリでした。昼の40分のこともありますが、キラーチューンでこの時間帯(ラスト二つ前)まで残っているお客さんはFinally初見でない人も多そうですし、あえてのチョイスはFimilly以外に向けても正解だったのではないでしょうか。

しかし、ワイブレ・ロッケン・走れ・君エール・TTを全部切ってもこれだけ決まるとは、いよいよもって曲の多様性がえらいことになってきましたね。燈-touが加わったら、そして7月の2周年を迎える頃には一体どうなってるんでしょうか。楽しみしかありません。

というわけで、40+25分とワンマン以来の特盛りを楽しめたこの日のFinally。あくまで私の感想ですが、ワンマンに向けた連続リリースの最中だった頃よりもセトリの自由度が上がったことで、より対バンガチャの楽しみが増しましたね。レポ書きとしては本当に助かります。

メンバーも毎回意外なフックで驚く我々を見て楽しんだり、トリッキーなつなぎを工夫してみたりと、のびのびしていて楽しそうな様子です。

おもしれーなあ、FinallyのLIVE。

あ、最後に!

MC修行中の最推しティナさんへ。

ありのままの君が好きだ
特別な君へ
そのままでいて

Finally「君は君で、そのままで」


でも、できれば義務教育で習う漢字は覚えて

灰色


では、また次回!






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