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【楽曲語り】WILD BRAVE・後編〜最強最高のエンドロールまで、共に【まいにちFinally・day35】
告知
3/21(火・祝)の21時より、Twitterスペースにて#ドル談 ラジオにゲストで出演いたします!
当日はもちろん、3/26の生バンド編成ワンマンライブに向けて、Finallyの魅力をご紹介させていただきます。
よろしくお願い申し上げます!
こんにちは!黙らない男、灰色です。
まいふぁいワイブレ語り特集、ついに最終回!
やっていきますよー。
これまでの2つの記事では、「ワイブレ」の1番と2番の歌詞を追いながら、私なりの考察を展開してきました。
そして最終回となる今回ですが、歌詞はラップパートと大サビを残すのみですので、これまで同様のフレーズ単位での分析ではなく、「ワイブレ」全編を貫くテーマに踏み込んでいきたいと思います。
そう、「覚悟」と「エンドロール」の話です。
この曲の中核を成す、「覚悟」というワード。これが示すものを改めて考えていったとき、その答えは必ずしも一つではないように思えました。
定石通りであれば、その浮かんできたものの中から一つを決め打ちで掘り下げるのが普通かもしれません。しかし、ここは長文上等のまいふぁいです。ましてや既にトータル1万字に迫ろうという勢いで書いてきたところですので、今更恐れるものなどありません。
というわけで、できる限り複数の面から「覚悟」という言葉が指すものを考えに考えまくった結果、現時点の私が到達できたのは二つの解釈です。それぞれについて、これより順番に掘り下げていきましょう。
①天を目指す覚悟
まず真っ先に浮かんだことは、Finallyが次なるステージへ向かうことに対する「覚悟」です。
あえてこの言葉を使いますが、彼女たちは(前回言及したJuri、Rinkaの最年長組を筆頭に)決して短くない時間を地下アイドルとして過ごしてきました。
独特の文化を持つ地下の世界。私はFinallyにハマって初めて、その多様性と魅力の一端を知りました。よって、「地上」(いわゆるメジャーな)アイドルが地下アイドルより優れているとは、全く思っていません。
メジャー路線をあえて狙わず、頻繁にLIVE(と特典会)を開催して近い距離でファンを大切にするという方針も素敵なことだと思いますし、両者の間に優劣はないと考えています。
しかし、Finallyは「最後の挑戦」をその名として掲げたグループです。目指すのは日本武道館公演。よってその通過点では必然的に、小規模なライブハウスを主戦場とする地下アイドルから、より「地上」寄りに活動をシフトしていくことになるはずです。
中には高い人気を誇るグループが「地下アイドル」を名乗ったままで武道館にまで辿り着くケースもありますが、それぞれの定義に踏み込むと脱線が止まらないため、ここでは割愛させてください。いずれにせよ、規模・ステージともにより大きい方へとスタイルを変化させていく、とご理解いただければと思います。
地下から、地上へ。そのステップアップは、より厳しい競争に晒されることを意味します。特にFinallyはセルフプロデュースグループのため、一つ一つの挑戦が常に背水の陣であり、頼れるものは自分たちの実力のみです。方針を決めるのも、れに責任を取るのも、彼女たち自身なのです。
既に地下の世界で一定の評価とファンを獲得している彼女たちが、そこに安住せずに高みを目指すということは、想像できるだけでも極めて高いリスクを伴います。それでも、最後にもう一度夢を叶えようと決めたFinallyは、全てのリスクを受け入れ、「覚悟」を決めて高みを目指すのです。
Finallyは「ワイブレ」リリースとほぼ同時期に「イナズマロックフェス2023」にも初出演を果たしており、この曲はまさにグループが一つのターニングポイントを迎えたことを象徴しています。
地下から地上へと駆け上がる覚悟。それが必要となるのは、Finallyだけではありません。私たちファンもまた、同様に覚悟の有無を問われます。
より大きなステージへステップアップしていくにつれて、日々の活動も段々と地下のスタイルから地上のそれへと変化していくことでしょう。多忙になるほど、あるいは活動の規模が大きくなればなるほど、今のように毎週複数回のLIVEに立つようなことは難しくなるかもしれません。
それは同時に、特典会でのチェキ撮影・トークタイムなどといった、地下アイドルの醍醐味である要素が薄れていくことも意味します。言い換えれば、距離感が遠くなっていくのです。
他にも、最大キャパが100人程度のライブハウスと数千人規模の会場ではフロアの形態も異なるでしょうし、より広範なファンに訴求していくにつれて、LIVEの空気感自体も変わっていくことは間違いがありません。全ての面で、否応なく大きな変化が訪れることになるのです。
私たちファンの側がその変化を受け入れ、適応する覚悟。
すなわち、たとえ距離感が遠くなっても、昔と同じような大騒ぎができなくなっても、それでも推していく、夢を応援する覚悟。
これが、「聴き手に問う」というFinallyの言葉が指しているものの一つではないかと、私は考えています。
ここから先が本当の戦いだ。
振り落とされずについてくる覚悟はあるか?
「ワイブレ」は、私たちにそう問いかけているのです。
②エンドロールへ向かう覚悟
もう一つ、どうしても触れておかなくてはならないことがあります。
そう、サビのラストで繰り返し歌われる「最高のエンドロール」についてです。
そしてこの「エンドロール」こそ、最も強く「覚悟」と結びつくフレーズでもあります。
彼女たちは草野女史のヒアリングの際に、Finallyというグループ名が「ついに結成できた」「夢にを叶えるための最後の挑戦」という意味を持つことも語りました。
それを踏まえて「ワイブレ」の歌詞が書かれたことを考えると、エンドロール=Finallyの活動の終わり、という解釈にはほぼ間違いはないと思われます。
既に他の記事でも触れていますが、Finallyは永遠の幻想を謳ってはいません。
むしろそうしたアイドルの在り方とは真逆で、当初から「終わり」を見据えて結成されたグループなのです。
こうして書くとあまりにも悲しいことのように思えますが、しかしFinallyはどこまでも熱く、ひたむきです。そのスタンスは、別の曲からも見て取れます。
いつか終わり来るなんて分かってる
だから今感じるままに
泣いて笑って明日の自分が生まれる
終わりがあるからこそ、今を大切に過ごす。
今を全力で生きて初めて、明日を迎えられる。
それがFinallyのブレない姿勢です。
であればこそ、今一度の決意表明として「エンドロールを目指して」という言葉を用いたのでしょう。
振り絞って
(Take the last chance)
今全てを賭けて
最強最高のエンドロールを目指して
6人で再スタートを切ったその時から、変わらず胸にある想い。
「全てを賭けて」と真正面から歌うことは、まさしく彼女たちが「エンドロール」へと全力で突き進んでいく「覚悟」を示しています。
ごまかしや回り道は、Finallyの辞書にはありません。
では果たして、私たちファンの側には、その「覚悟」はあるでしょうか。
エンドロールへ向かう覚悟。
つまりは、彼女たちの活動の終わりを受け入れ、見届ける覚悟です。
「私たち」なんて持って回った物言いも、そろそろやめにしましょう。
率直に言ってしまいます。
私は、嫌でした。
せっかく、出会えたのに。
せっかく、好きになったのに。
せっかく、生まれて初めて、本気でこの人たちに夢を叶えてほしいと願ったのに。
「エンドロールを目指して」なんて、あまりにも残酷すぎる。
せめて、嘘でもいいから、終わらないと言ってほしい。
俺には、そんな覚悟なんてない。
そう思っていました。
Finallyにも、他のファンにも嫌な思いをさせてしまうかもしれませんが、それが私の本心でした。
だから、武道館が怖くもありました。
Finallyが目標に掲げている場所。悲願のゴール。夢の舞台。
けれど、そこに立ってしまったら?
そこでFinallyが「エンドロール」を迎えてしまったら?
そう思うと、彼女たちを全力で応援したい自分と、いつまでも側で見ていたい自分が衝突しあって、いつもたまらない気持ちになりました。
そんな苦悩が消えたのは、つい先日のことです。
Rinkaがある日、次のようにツイートをしていました。
みんなに、りんちゃん武道館立ったらアイドルやめてしまうの?って聞かれるけど私は何度も立ちたい!
— Rinka*Finally 【0326新宿BLAZEバンドワンマン】 (@yaorinka) March 1, 2023
7年半ぶりの武道館にぐっときました🥺🥺🥺
震えました。
落雷を受けたようなショック。
少しして、浅はかにも一人で思い込んでいた自分を恥じると同時に、本当に本当に嬉しくなりました。
また、Twitter以外でも(インスタのストーリーだったかと思うのですが、不覚にも保存しておりませんでした)「Finallyで武道館を通過点にする」と、彼女は言ってくれました。
ああ。
俺はとんだクソバカ野郎だ。
なんてくだらない杞憂を抱いていたんだろうか。
終わりが怖いなんて、あんなにも強くて美しくて輝いている彼女たちを前にして、無用の心配だったじゃないか。
俺が信じた、大好きな人たちにとっては、武道館だってゴールじゃなく、ターニングポイントなんだ。
最強最高のエンドロールは、武道館じゃない。
その輪郭はまだ見えないけれど、間違いなく、彼女たち6人でしか辿り着けない場所で、彼女たち6人にしか実現できない、特別なことだ。
それなら、ずっと追い続けたい。
たとえ、今みたいに話すチャンスがないくらいメジャーになっても。
チケットがご用意されないくらいの高みに昇っても。
せめて、その瞬間が来るまでは、目を離したくない。
その瞬間が来たら、ちゃんと見届けたい。
その覚悟ができました。
その覚悟ができたから、「ワイブレ」と初めてちゃんと向き合えて、こうして記事を書けました。
リンちゃんからしたら当たり前のことで、以前から何度も言っているかもしれないけれど、俺は本当に、心底嬉しかったから。
そのことを、時間はかかっても絶対に書こうと思いました。
俺もやっと覚悟ができたよ。
そう、伝えたかったから。
ここまで書いてきて、最終的にこの二つは同じ道の上にあることが私にも見えてきました。
地下だ地上だという区切りは、彼女たちがこれから進んでいく旅路のうちの一地点に過ぎません。
その先、武道館よりも先、誰も知らない高みへと……天へと、Finallyは昇っていきます。
目の前にどんな険路が、障壁が待っていたとしても、その人生の全てを賭けて。
「ワイブレ」で草野女史が描き出した、Finallyが問いかけるもの。
それは、「推す覚悟」でした。
何があろうとも。
何が変わろうとも。
どこに辿り着こうとも。
推す。
信じる。
賭ける。
愛する。
想う。
その覚悟です。
たかだか一人のオタクごときが、それもド新参のくせに、勝手に入れ込みすぎるにも程があると、滑稽に思われるでしょうか。
けれど私は、どうしても自分の想いに嘘をつけませんでした。
彼女たちの熱に共鳴したから。
どこまでも、魂が叫ぶ方へ、共に行ってみたいと思ったから。
だから、自分なりの「覚悟」のかたちとして、noteを書きました。
毎日連載なんて馬鹿げたことを見切り発車で始めました。
これが俺なりの、Finallyを想う覚悟です。
身勝手な自己満足ですが、この熱がわずかでも誰かに伝わることを信じて。
彼女たちがどうか、不本意な終わりを迎えることがないように願って。
いつか来るエンドロールのときに、俺の大好きな人たちは最強で最高だったと、胸を張って言えるように。
俺も全てを賭けて、想い、記していきます。
ワイブレ語り、これにて完結です!
ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。
また次回のまいふぁいでお会いしましょう!
灰色でした!
〜今日のシェア〜
君エール by MegRinka
Finallyの楽曲の中でもトップクラスに大好きな曲をスペシャルな二人バージョンで歌ってくれました!
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