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Vol.07 仲間に恵まれて。|浅田 裕理さん
8月某日。
やよさんとりなさんへ取材させていただいた日からすっかり季節も変わった真夏日のこの日、再び鶴川のスタジオへお邪魔した。
この日は、Gravisのインストラクターのひとりであり、GravisトップチームReginaの現役パフォーマーでもある浅田 裕理(あさだ ゆり)さんにお話を伺った。
ゆりさんはGravis内では“りゆ”と呼ばれている。学生時代からの名残で、そう呼ばれているそうだ。
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「小さい頃から体を動かすことがとにかく好きだった」と話すゆりさんが、チアダンスをはじめたのは、玉川学園高等部に入学後。
同校独自のカリキュラムにある必修選択科目の中に、チアダンスがあった。
体は動かすことは好きでも、ダンスだけは自分的に「ないなあ、できないだろうなあ」と思ってました。それに、チアダンスにもそれほど興味がなかったんです。
でも、友達に誘われて行った体験授業ではじめてやってみたら「意外と楽しいじゃん!」ってなって。(笑)
それからずっとチアダンスを続けてきたことになります。
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チアダンスをはじめるまでは、テニスに力を注いでいたというゆりさんは、高校・大学に入ってからも、チアダンスとは別にテニススクールにも通っていた。そのため、大学で先輩となる、やよさんやりなさんと同じJULIASに入部するも、その頃はまだテニスに気持ちが傾いていたという。
大学に入ったら、チアダンスは辞めて、テニスだけを続けるつもりでいました。
でも、それを知り合いづてに知ったJULIASの先輩に止められて。「じゃあ…」くらいの気持ちで入部しました。入部当初は、かなり冷めていましたね。(笑)
取材時に同席されていたやよさんも、当時のゆりさんを振り返り、「すごい冷めてましたよ。『この子、やる気あるのかな?』と思ってました(笑)」と話していた。
チアダンスに対していあまり積極的ではなかった当時のゆりさんの様子は、周囲にも伝わっていたようだ。
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それでも、「やるなら、上のレベルで頑張りたい」という気持ちから来る入部後の努力と、持ち前の運動神経の良さ、そして、高校時代からチアダンスを経験してきたこともあり、部内での実力は上位に位置していたゆりさん。
1年生の内に、部内の選抜メンバーが所属するAチームへ入り、練習を積んでいった。
とはいえ、体育系の部活動に所属する1年生が、ただ練習を頑張ればいい、というわけにもいかない。
当時のJULIASに所属する1年生もその例外ではなく、練習のためのあらゆる環境づくりをはじめ、練習以外の場でも様々な決まりごとがあったそうだ。
上下関係も厳しい中で、ゆりさんのように下級生が上級生よりもレベルの高いチームに所属することは、プレッシャーもあっただろうし、部内での立ち回り方など、気を遣う場面だって少なくはなかっただろう。
それでも、当時のことをゆりさんはこう振り返った。
厳しかったですが、あの厳しさで学んだことも多くありました。社会人になってから、「あの時の経験が活きているなあ」と感じることは多いです。
何より、部内の仲間に恵まれていたので、「部活を辞めたいなあ」と思ったことは、今思えば一度もなかったですね。
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厳しいルールの中でも、仲間に恵まれ、大きな怪我をすることもなく、充実した時間を送ってきたことが、楽しそうに当時の思い出を話すゆりさんの姿からよく伝わってきた。
ただ、そんな充実した大学時代において、ひとつ心残りとなったことがあるようだ。
(Vol.08へつづきます)
#Gravis #チアダンス #Gravisの素直なところ 。