職務質問「何を研究されているんですか?」


警察官「職業は何ですか?」
私「大学院生で研究所で研究しています。」
警察官「何の研究をされているんですか?」

私が東京に住んでいた大学院生から研究員1年目(長期出張があったため実質4年半程度)まで、恐らく50回以上職務質問をされてきた。1日の最高記録は5回であり、一回の最長拘束時間は1時間半である。海外では1回しかないため決して怪しい外見というわけでない。
印象に残っている職務質問の中で、返答に困った質問が上記の質問である。

私「雲より上の大気の研究をしています。オゾン層などがある高度より上です。」
警察官「宇宙の研究をされているのですね?」
警察官の返答に「違います」という言葉を私は飲み込んだことを覚えている。

研究内容や考えを研究者以外に説明することを私は避けてきた。私が小さい頃から言語を苦手としていることや極度のあがり症であることが主な理由だ。が、相手が大して興味を持ってない内容を説明しても困るだろうとも考えていた。しかも、小難しい(と聞こえる)内容を話したら偉そうに見える。だから、私は自分の研究を近い分野の研究者以外に話さなくなった。友人の一部は「気象学」、一部の友人は「宇宙」を私が研究していると誤解していると思う。

黙っているのが最善。長い間そう思っていた。説明するのは面倒でもある。また、迂闊な発言は所属機関へ迷惑がかかる可能性がある。
ただ、それでは前に進めないことがわかってきた。説明下手が潜在的な原因で、2022年後半から2024年前半は人生で初めてやり直したいと思える後悔の期間になった。

そのため、説明する訓練をするためにnoteを始めようと考えて今に至る。多くは、生活している中でふと疑問に思った科学的な内容を調べ・考え・説明するため、読み手の層は設定しない。が、面白いと思ってもらえるように工夫をしようと思う。私の筆頭論文に関しても面白いと思ってもらうために説明しようと思う。

記事の責任をはっきりする為に本名で書くが、所属機関とは一切関係がなく、内容の真偽の責任は全て私(木暮優)にあることを明記しておく。

木暮優(Masaru Kogure)

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