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最終形から考える(バックキャスティングドミニオン)
この記事の概要
ドミニオンアンケート(2025/01/04実施分)について、思考過程を中心に私の見解を書きます。どれが最適解かはトッププレーヤーでも判断が難しいと思いますし、相手の動き次第のところもあります。答えよりは「考え方」が大事だと考えているので、主として「考え方」について書きます。
一応ドミニオンオンラインではレート60以上なので、それなりの信憑性はあると思いますが、気になった点があったらコメントなどいただけると助かります。
そもそもどんなアンケートだったか?
Twitter上で下記のアンケートを実施しました。
私の実戦(ドミニオンオンラインでのレート戦)からの出題です。
選択肢として「伯爵で高圧縮」「予言者で呪い撒き&金貨獲得」「キーカードっぽい街道獲得を優先」「その他」を用意してみました。実戦では伯爵を取りました。
【ドミニオンアンケート】
— ぐらわん (@GrassWonder16) January 4, 2025
あなたは願いの井戸、坩堝スタートをしました。
すると2巡目(3ターン目)に、坩堝で屋敷を廃棄し5金がでました。
この5金で何を買いますか?
良かったら、次ツイートで投票お願いします。#ドミニオン pic.twitter.com/NzwcQnAQjN
3Tの5金で何を買いますか?
— ぐらわん (@GrassWonder16) January 4, 2025
ちなみに相手も願いの井戸、坩堝スタートです。
最終形から考える(バックキャスティング法)
3ターン目にどうする?というアンケートなのですが、いったん最終形から考えてみましょう。一般的にバックキャスティング法と呼ばれる「先に目標を決めてから、それにたどり着く前の道筋を逆算する」考え方ですね。ボドゲ界隈だとあんまり使わない呼び方かもしれませんが、ビジネス界隈ではよく使われる目標設定手法なので知っておくと実生活でも役に立つかもしれません。
最終形候補①:速攻属州枯れ
まず最終形候補として「速攻属州枯れ」を考えてみましょう。この作戦の場合、相手は属州を触ってこない可能性もあるため、自身で属州8枚を枯らす必要があります。「相手のコンボが完成する前に、属州枯れでゲームを終わらせる」のが最終目標になります。
この形を目指す場合、予言者を入れて金貨獲得するのが良さそうですね。
サプライに坩堝があるので、坩堝で属州や金貨を廃棄して属州購入することができ、普段より早く属州枯れを達成できそうです。
ざっくり4巡目(9ターン目くらい)から属州を1枚ずつ減らせたとして、16ターン目に属州枯れでゲーム終了っていう感じですかね。まぁ、かなり引きがよくないと一枚ずつ減らせないはずなので、実際は18ターンくらいかかるんじゃないかな。
坩堝を2枚入れる、案内人で8金確定するまでデッキを回すなど工夫の余地はありそうですね。いったん、16ターン~18ターン属州枯れと考えておくことにしましょう。
最終形候補②:庭師を並べて、特殊勝利点大量獲得(引き切る)
次にもう一つ別の最終形候補を考えてみましょう。
目指す最終形は「引き切りデッキを作って庭師を並べることで、特殊勝利点を大量獲得し相手より点数が高い状態でゲーム終了すること」です。
相手が属州枯れを目指している場合、属州枯れになる前に相手より点数が高くなればOKです。相手も同じルート選択の場合は、デッキ完成が速い方が有利になりそうです。
単純に庭師を並べるだけだと何も買えないので、街道を入れてコストダウンしたり、願いの井戸で手札枚数を増やすなど必要がありそうです。手札枚数を増やす手段が願いの井戸しかないので、金貨で金量を出すのではなく街道でコストダウンさせたいですね。金貨は回転阻害要因になりますので、この最終形を目指す場合は予言者は悪手になりそうです。
最終形を実現するためのやるべきことは「街道、願いの井戸を集める」「引き切りを作る」「庭師を集める」など色々ありますので、実力の見せどころですね。
ざっくりですが、このサプライだと10ターン目くらいで引き切り完成できそうなので、上手くデッキ構築すれば速攻属州枯れには勝てそうな気がしますね。
最終形候補②の構築手順
最終形候補②(引き切って庭師を並べる)について、具体的な構築手順を考えてみましょう。方針としては大きく2つあります。
1つ目は「高圧縮して引き切りデッキを完成させてから、出力を伸ばす」パターンです。この方針で行く場合、3ターン目は伯爵を入れるとよさそうですね。ご参考までですが、下記画像は8ターン目の手札です。このあとは引き切りを維持したまま、街道、庭師、願いの井戸、蠟燭職人を入れて出力を伸ばすイメージです。
まず引き切りを完成させてしまった方が分かりやすく構築できるので、高圧縮できる場合は高圧縮してしまうのがお勧めです。
ちなみに坩堝ー願いの井戸でスタートしましたが、伯爵を入れるなら願いの井戸2枚スタートのほうがよかったかもしれません。
![](https://assets.st-note.com/img/1736076275-s548Jn2dmH6Owhau7fveoF1b.png?width=1200)
2つ目の方針は「キーカード(特にドローカード)を集めながら引き切りを目指す」です。こちらは比較的難易度高いので1つ目の「まず高圧縮」がお勧めなのですが、紹介だけしておきます。
軽圧縮カードとして1巡目に坩堝を入れているので、デッキを回していれば自然に(デッキ1巡当たり1枚ずつ)圧縮が進みます。集めたいカードはいずれも「+1アクション、+1ドロー」付きなのでデッキ回転を止めずにパーツ集めできそうですね。
2巡目は街道、縁日みたいな入り方にして、3巡目は街道使った時に願いの井戸2枚とって、願いの井戸ドローで引き切りを目指すイメージです。
どちらの方針がよいかはサプライ次第です。このサプライだと1つ目の方針(いったん高圧縮)が構築しやすそうに見えますね。この辺は実際に両方の構築を試してみて比較してみるとよいと思います。実際に試してみると思っていたより組めることもありますし、逆に組めると思ったけど組みにくいという発見があったりします。
迷ったときは「とりあえず引き切ってから考える(圧縮最優先)」でよいと思います。
最後にまとめ
ということで、私のルート選択の考え方を一通り文章化してみました。
「最終形から考える」のは大事だと思いますので、実践してみていただければと思います。相手のいるゲームなので想定とは違う最終形になることも多いと思いますが、想定とのギャップも楽しみつつ、気付いたことを次につなげられるとよいのかなと思います。
また、ドミニオンでは「とりあえず引き切りを目指す」のが好手のことが多いです。上手く引き切りを作れるようになるとドミニオンをより一層楽しくなると思いますので、よかったら今回の紹介したサプライで伯爵を入れて引き切りデッキを作ってみてください。