柿谷騒動に見えた審判への理解以前の問題、ファン層のリスペクトの無さが辛すぎる。
つい先ほど、JリーグのC大阪対ベガルタ仙台を見ていた。
Twitterでは柿谷の報復行為が警告か退場か。
そもそもその前の仙台がラフなのでは、という論争が巻き起こっていたので審判にも少し着目しつつ。
この試合で主審を務めたのは山本雄大さん。
誤審から立ち直りカムバックした方である。
この判定と山本主審に関して、Twitter上にはひどい声が溢れていた。
筆者はこの試合を通して見ていたが、よくコントロールしていたと感じている。
後半、特に仙台がガス欠になってからはきわどいプレーが増えてきたが悪質さ、状況を見極めながら的確な笛を吹いていたと筆者は感じた。
チャンスになりそうな位置でのフリーキックの際には
「両者とも!時間かけるからゆっくりね!」
と小競り合いを牽制しつつ誘導。
件の柿谷のシーンに関しても、
「ファールです、あれはファールです見てます、柿谷選手落ち着いて。」
としっかり対話しつつ、それでも手を出してはいけないと説いた。
その上、試合終了直後に真っ先に柿谷の元へ駆け寄り改めてコミュニケーションを取る。
筆者としては、十分試合をクリーンに進めていただいたと感じた。
ところが上に並べたツイートはどうだろう。
「山本雄大」という名前だけで先入観のみのバッシングをする。
これがリスペクトに欠けると言わずしてなんと言えるだろうか。
現在Jリーグは「ジャッジリプレイ」という番組をDAZNで作成しファン層へのルールに対する理解と浸透を目指している。
その取り組みによって審判を見る目が変わった、という方も多く見かけるようになった。
この取り組みは非常に素晴らしいし、是非継続していただきたい。
だがもっと根本的な部分で。
あまりにも審判に対するリスペクトがなさ過ぎやしないか。
彼らは日本の中でもトップクラスにサッカーに精通している人たちだ。
もちろん人間であるからミスも起こりえるし、完璧なレフェリングは難しいかもしれない。
だが、専門家だぞ。
そんな人たちの判断をただ一方的な目線から嘲笑って批判する。
そのどこにリスペクト精神があるのだろうか。
ツイートを検索していたら、試合を通して見た多くの人は
「よくコントロールしていた」
という意見を出していた一方で、件のシーンと山本主審の名前しか見ていない人の方がバッシングをしている傾向にある。
遠くの安全な地帯からただ石を投げる行為が何を生み出すのだろうか。
キレている人は自慰行為に等しい快感を得るという。
上のツイートをした人たちは山本主審をこき下ろして快感に浸っているのだろうか。
もちろん審判だって仕事であるから、正当な批評や検証はされるべきだろう。
だがその意見の土台にリスペクトはあるだろうか?
そして選手や指導者の皆様。
つい癖で
「審判それはねえよ!」
と叫んでいないだろうか?
審判はスペシャリストだ。
なぜその判断に至ったのか、まず審判が正しいという目線で考えてみてはいかがだろうか。
そしてその上で納得いかないのであれば、きちんと議論として成り立つ形で提示するべきである。
幸運にもTwitterという世界には、レフェリングに精通したユーザーが少なくない。
「攻劇さん」などはその著名な例だろう。
しっかりとした意見として提示することは、なにかしら進歩を生んでくれるはずだ。
このnoteを読んでいただいた皆様には、そういった目で審判の方々を見てみて欲しい。
こんな侮辱的なツイートが二度と目に入らないことを祈る。
追記
Jリーグの規則を見てみました。
今回の柿谷の行為に該当しそうな項目は
「反スポーツ的行為」
になるのではないかと。
吉野にも同様に反スポーツ的行為が適応されるかどうかの議論はあるでしょう。
柿谷に対する判定は、露骨目なファールを受けて咄嗟に手が出てしまったという点で反スポーツ的行為でイエローカードというのは筆者としては合点がいきました。
これを報復行為と捉えるかですが、ルールとは別に心情として露骨なファールだった以上咄嗟にキレちゃってもイエローで・・・というのは理解できる気がします。怒るのも分かるので・・・もちろんやっちゃいけないことですが。
今後の詳しい見解を注視したいと思います。
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