YouTube「ぽぽ」様のチャンネルデザインをお手伝いさせて頂きました
先日grape designでは、YouTubeチャンネル「ぽぽ」様のチャンネルロゴ・アイキャッチ動画・チャンネルアートを制作いたしました。前回、「くりのき夫婦」様のチャンネルデザインについて長々と書かせて頂きましたので、その時との違いなども含め本件の制作の流れを簡潔に紹介させて頂きたいと思います。
1.制作物の整理・ヒアリングなど
ぽぽ様は女性向けのエクササイズ動画などを発信しているチャンネルなのですが、はじめから作りたいものがはっきりしておりましたのですぐに具体的なデザインについてのヒアリングを行いました。
以下はその際の質問と回答の例です。
・どのような人に見てもらいたいですか?
→現在のメイン視聴者層は○○です。それを維持したいです。
・ずばりこうして欲しい、などの希望はありますか?
→○○のような感じにしたいです
・お好きな色や取り入れたい色はございますか?
→○○色と○○色を使用したいです
ぽぽ様は今回のチャンネルデザインのビジョンがはっきりとありました。
デザイン面でのご希望も「○○のようにしたい」「○○色が好き」などございましたが、安直に受け入れすぎずつまりはどういう世界観を目指しているのか、ということを私なりに洞察していきました。
同時に、ぽぽ様の実際の動画や同ジャンルのデザインのリサーチなども進めます。
2.チャンネルロゴの試作・修正
具体的にデザインのご希望があったとはいえ、それをそのまま体現すべきかどうかは慎重になります。何せ競合チャンネルと同じデザインというのは、多少なりともリスクがありますしチャンネルのブランドという意味では簡単にお勧めできません。ぽぽ様と同ジャンルにあたるYouTubeチャンネルや雑誌等のメディアのデザイン、ターゲット視聴者層のデザイン趣向などをリサーチし、以下の3つのロゴ案を提出いたしました。
その後色の調整なども経て、決まったのが以下のロゴです。
提案の時点で「○○のようなデザインにしたい」をそのまま体現したようなものは作っておりません。色に関しても、ご希望の色は調整し、さらに+αで3色目を追加しました。結果として、ぽぽ様独自のチャンネルブランドが出来たのだと思いますし、以下の展開に生きてきたと思います。
3.その他デザイン展開
ロゴが決まった後は、カラーセットと推奨フォントを設定してチャンネルアートとアイキャッチ動画を制作しました。(チャンネルアートはご本人の写真つきでしたのでここでは載せておりません。実際のチャンネルページをご覧ください)カラーなどの他にもロゴで使っている要素(グラフィックエレメント)を取り入れていきました。
ヒアリングは少なく、回答の真意を汲み取る
いざYouTubeのデザインをやっていくのに、お客様とのヒアリングは極めて重要です。そう考えると沢山打ち合わせを行って、多くのサンプルカタログから選んで…と想像されるかもしれませんが、実はgrape designではメールで完結することがほとんどです。もちろんお打ち合わせも行いますが、私がお客様だったらと考えるとメールの方が楽です。
ヒアリングは大事なんですが、最小限の質問で済むようにいつも頭を悩ませています。お客様からすると「質問される」ってかなりのストレスになると思うのです。お互いクリエイターだったら沢山話して具体的に詰めていくことは自然かもしれませんが、YouTubeの場合多くの場合デザイン発注に慣れていません。私自身、美容院に行ってあれこれ聞かれすぎるとうんざりして「私の雰囲気を見て、あとは最小限の質問で汲み取ってよ!」って思ってしまうこともありますし…出来るだけこちらから色々汲み取って行きたいと思う日々です。良いデザインをすることはもちろんですが、「いかに汲み取るか」というスキルも伸ばしていきたいです。
質問を少なくすることの他にも、今回のぽぽ様のように具体的な要望に対する捉え方も大変重要です。「赤色が良い」「あのチャンネルみたいにしたい」こういった情報はもちろん凄くヒントになります。が、そこで思考停止せず「それはどういうことだろう」と洞察を巡らせることが重要のように感じます。最適な正解が何なのかはわかりませんし、方法論を確立できるものでも無さそうです。しかし、全ての仕事が一期一会であり今回も「思った通りのものが出来ました」と言って頂き本当に良かったです。