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Werckmeister Harmonies

『Werckmeister Harmonies』を見終わった後の複雑過ぎる気持ちはこれまで味わったことがなかっただろう。酔っ払いどもが薄汚れたバーで仲間の一人を中心に、惑星が太陽をめぐるかのようにくるくると自転しながら回っていく。この奇異な場面が冒頭のシーンで凄く印象的だ。俺の映画トップ3リスト入り確実ってくらいの神を感じた。その次のシーンはトラックが10分程をかけてカメラを横切っていく長回し。ちょっと長過ぎじゃないかな、10分は、って思ったけど、とにかく見続けることにした。その次のシーンがまた長回しで主人公が5分程かけてゆっくり、本っ当にゆっくりと家に歩いて帰るだけ。何も起きずに表情さえ変えずにただただ歩くだけだ。残りのシーンも大体というか一つ残らずこんな感じだ。鑑賞後にレビューを読みつくした限りでは超傑作だ!という声が圧倒的に多い。自分も『Werckmeister Harmonies』の魅力を一シーンとはいえ確かに感じ取った。だから見直してみた。2回も。中々好きになれなかったが、原作の小説『The Melancholy of Resistance』を読み終わったら(今のところ凄く面白い)また見る予定だ。

写真:https://werckmeisterharmonies.com/gallery


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