高円寺とわたし
「魔法が使えないなら」という大森靖子のmvの中に、靖子ちゃんがある建物からおびただしい数の墓を見下ろして、手いっぱいの桜を握っては舞い散らすという場面がある。ピアノとアコギのメロディが綺麗でせつなくて、すごく病的だけど安心できる。
私はどうしてもこの場所に行きたいと思い、調べてみると、高円寺にある長泉寺というお寺だった。
幸いなことに友達も同行してくれることになり、友人と私で長泉寺に向かった。
JR中央線が通る高円寺駅を出て、右に行くと居酒屋などの様々なお店があり、高円寺に来たなというのを実感する。そうして歩いていると、なんだか見覚えのある顔が…。そう、なんと驚くことにマヂカルラブリーの村上さんが昼から飲んでいた。テレビに出ているまんまでびっくりした。意外と声がデカい。
そして、カッコいいコインランドリーを通り過ぎると念願の長泉寺に到着した。長泉寺はあまり大きいとは言えないが、なんだか光がさしていて、ここら一体が妙に明るかった。そして一本の梅の木が真ん中にあり、その桃色の彩りは大きな存在感を放っていた。お寺の裏側にはあのMVにあったような墓地が存在した。ちょうどお墓参りに来ている方がいたのであまり入ることはできなかったが、雰囲気を感じることはできたし、靖子ちゃんがいたであろう建物も発見した。満足である。
そのあとは高円寺の商店街に行って色んなお店を見た。なんだか東京とは思えないような独特な空気があって、異世界に迷い込んだみたいだった。
高円寺 サブカルの街、音楽の街、混沌の街、まだ知らない街。
もっともっと知りたくなった。
