カナタ 考察 1

※この考察はあくまで個人の考察になります。

カナタについての考察です。
ヒナタ流産説、カナタのイマジナリーフレンド(Invisible friend:IF)説について考えていきます。


I 流産説について

この説についてはよく見かけます。
まんがえん第15話ー2(P4)にてマイの「ヒナタくんはねこの世に生まれてこれなかったんだよ」というセリフや、まんがえん第15話ー2(P1)にて「それとも...」の後に続くセリフ「死んでしまったの」(個人的には話さなくなってしまった=死んでしまった=流産であることを思い出し辛くなっていると考えました)より裏付けることが出来ます。
このように双子である一人が出産前に死亡してしまうことをバニシングツインと言います。
亡くなってしまった(正確には消えてしまった)片方(ヒナタ)は母親の体内へと吸収されます。
つまりは流産です。
バニシングツインによる流産、そして流されるプール...という繋がりでしょう。
バニシングツインでは生き残ったもう片方(カナタ)は医学的には成長には問題ないと言われていますが(先天性障害や合併症のリスクが高い説はある)調べてみたところ二重人格になる可能性があるというものを見つけました。
医学的根拠はまだ無いようですが、仮にこれが本当なのだとしたらカナタはヒナタとの二重人格になっているのでしょうか。
カナタはあくまでヒナタに代弁をさせている様子ですがその代弁の内容がカナタの考えなのか、二人目の人格のヒナタの考えなのかによって二重人格なのかどうかは変わってきそうですね。
ですが恐らく二重人格説は違うと思われます。
それについてはイマジナリーフレンドについての考察にて述べていこうと思います。


Ⅱ イマジナリーフレンド(Invisible friend:IF)説について

こちらはとある論説文を基に考察していこうと思います。
イマジナリーフレンドとは「想像上の友人」のことを指します。
そこには物理的に存在はしないが、本人には会話ができたりするといった空想の友人のことですね。
これは正確にはヒナタには当てはまりません。
なぜならヒナタはそこに物理的に存在するぬいぐるみであるからです。
イマジナリーフレンドの内のひとつとして「移行対象(transitional object)」というものがあります。
これは先程のIFとは少し違い、ぬいぐるみや毛布のように物理的にそこにあるものを指します。
幼い頃、肌身離さず持ち歩いており、離れると不安になるようなぬいぐるみや人形、毛布などがありましたか?そのことです。
何故幼児期〜人はそのようなものを作るのかと言うと、その時々の不安やストレスを対処・取り除くということをしようとしているからです。
赤ちゃんの頃は泣いて不快なことなどを母親へと訴えますが、発達することによって移行対象でその気持ちを解決できるようになるのです。
他にも単に楽しさを得たり、仲間を得るという理由や、他者とのコミュニケーションの為、非難・責任の回避のためなどもあります。
まさにカナタですね。
まんがえん第15話ー2(P11)にてカナタのヒナタがいなくなったら自分は「みんなと仲良くできない うまくしゃべれない 本当のことを伝えられない」というセリフや、所々ヒナタに代弁をさせている所、そしてまんがえん第3話ー2(P10)にてヒカルになぜマリアを止めなかったのかと責められヒナタを使って代弁させているところなどから分かります。
ヒナタを肌身離さずにいるのは、単に亡くなってしまった双子のヒナタに依存しているだけではなく、自身の未熟である部分や、みんなと上手く仲良くなれていない部分を補うためでもありそうです。
本来友人(イマジナリーフレンドより)というものは自身の気持ちを代弁させたり気持ちを依存させるものでは無いというのは誰しも分かることですが、まだ保育園児である上に恐らく今までヒナタ以外に本当に心から友人(イマジナリーフレンドより)だと思える人間関係を築けたことの無いカナタにとっては一般的な友人という関係が分からずに居たのかもしれません。
カナタ本人にとってはヒナタは友人であるが、みんな(一般的な友人を作っている)からすれば友人ではないと思われてしまうのは必然的だったのでしょう。

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