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1-15【FP3級】キャッシュフロー表の活用法
ライフプランを立てる際に欠かせないのが、「キャッシュフロー表」です。これは、家計の収入・支出・貯蓄額を年単位で記録し、将来の資金状況をシミュレーションするためのツールです。
特にFP(ファイナンシャル・プランナー)試験では、「キャッシュフロー表」を活用した資金計画が重要なテーマとなるため、試験対策としても押さえておくべきポイントです。
本記事では、以下の3つのポイントについて詳しく解説します。
1. キャッシュフロー表とは?
2. キャッシュフロー表を作るステップ
3. 未来の資金不足を防ぐためにできること
1. キャッシュフロー表とは?
1-1. キャッシュフロー表の概要
キャッシュフロー表とは、家計のお金の流れを年単位で記録し、将来の収支バランスを予測するための表です。家計の「収入」「支出」「貯蓄額」を整理することで、将来どのタイミングで赤字になるのか、あるいはどの時期にまとまった資金が必要になるのかを明確にできます。
1-2. キャッシュフロー表を作成する目的
キャッシュフロー表を作ることで、以下のようなメリットがあります。
• 収入と支出のバランスを可視化し、無駄な支出を見直せる
• ライフイベント(住宅購入、教育費、老後資金)ごとの資金計画を立てやすくなる
• 資産運用や貯蓄の目標を具体的に設定できる
特に、住宅購入や子どもの進学など、大きな支出が発生するタイミングで資金不足にならないようにするために重要です。
FP試験でのポイント
• 「キャッシュフロー表」と「ライフイベント表」の違いを理解することが大切。
• 収入・支出・貯蓄の項目を正しく計算する問題が出題されることがある。
2. キャッシュフロー表を作るステップ
では、実際にキャッシュフロー表を作る手順を具体的に解説します。
2-1. ステップ1:現在の収入と支出を洗い出す
まずは、現在の家計の状況を整理することから始めます。
① 毎月の収入を把握
以下のような収入をすべてリストアップします。
• 給与収入(手取り額を記入)
• ボーナス(年2回の場合、年間合計額を記載)
• 副業収入(継続的なものがあれば加算)
• 年金・その他の収入(該当する場合)
② 毎月の支出を洗い出す
支出は固定費と変動費に分けて整理します。
• 固定費(毎月変わらない支出)
• 住宅ローンや家賃
• 光熱費(電気・ガス・水道)
• 通信費(スマホ・インターネット)
• 保険料
• 教育費(学費・塾代など)
• 変動費(毎月変動する支出)
• 食費
• 交際費
• 娯楽費
• 医療費
• 交通費
③ 現在の貯蓄額を確認
現在の預貯金や資産(株式・投資信託など)を一覧にします。
2-2. ステップ2:将来の収入・支出を予測
現在の収支を把握したら、将来の収支の変化を予測してキャッシュフロー表を作成します。
① 収入の変化を予測
• 昇給・転職による収入増加
• 退職後の年金収入
• 副業や資産運用の収入
② 支出の変化を考慮
• 子どもの教育費(進学時に大幅に増加)
• 住宅ローンの完済(支出が減るタイミング)
• 老後の生活費(退職後は支出パターンが変わる)
3. 未来の資金不足を防ぐためにできること
キャッシュフロー表を作ることで、将来の資金不足を事前に把握し、対策を講じることができます。
3-1. 赤字になるタイミングを特定
キャッシュフロー表を作成すると、どの年に貯蓄が不足するのかが明確になります。特に以下のようなタイミングで資金不足が発生しやすいです。
• 子どもの大学進学時(学費・仕送り・一人暮らしの費用)
• 住宅ローンの返済が老後まで続く場合
• 退職後の生活費が不足する可能性
3-2. 赤字の解消策を考える
FP試験でもよく出る「赤字の解消策」を以下にまとめます。
• 貯蓄の強化:つみたてNISAやiDeCoを活用し、計画的に貯める
• 支出の見直し:不要な固定費を削減し、生活費を抑える
• 副収入を得る:副業や資産運用を活用し、収入を増やす
• ローンの繰り上げ返済:老後に負担を残さないように早めに返済
まとめ
キャッシュフロー表を作ることで、家計の未来を見える化し、資金不足を防ぐことが可能になります。
• 家計の収支を可視化し、無駄な支出を削減
• ライフイベントに備え、適切な貯蓄・投資を行う
• 赤字になりやすいタイミングを特定し、事前に対策を講じる
特に、FP試験では「キャッシュフロー表を基にした資金計画」に関する問題が頻出するため、しっかりと理解しておくことが重要です。
ぜひ、キャッシュフロー表を活用して、将来の家計管理を計画的に進めていきましょう!