見出し画像

「トラベルミステリー」って何だろう問題 2

前回はこちら

『少女トラベルミステリ』のために購入した『トラベル・ミステリー聖地巡礼』という本を読んでいて、大変衝撃的なテキストがあることを発見しました。

 定説では、西村京太郎が一九七八年に『寝台特急ブルートレイン殺人事件』をカッパ・ノベルスから刊行したとき初めて「トラベル・ミステリー」なる売り文句が用いられた。それはまもなく、鉄道を中心とした交通機関が”重要な位置”を占める推理小説ミステリーの総称として人口に膾炙するようになる。きたる一九八〇年代にトラベル・ミステリーの一大ブームを巻き起こして斯界の第一人者となった西村の仕事は、例えば松本清張の『点と線』(一九五八年)が”トラベル・ミステリーの先駆け”であったと再評価されるように、ひとつのサブジャンル史観を生み出した意味でも画期的エポックメイキングだ。

トラベル・ミステリー聖地巡礼

西村京太郎作品は完全に未読、現時点で『寝台特急殺人事件』カッパ・ノベルス版の現物を持っていません。(注文しました。来るの待ってます。入手し次第該当箇所は全て改稿します)ついでにいえばカッパ・ノベルス版はAmazonにあらすじが転記されていません。残念ながら現時点では現物のあらすじを確認することができておらず、ここに対処した内容を書くことができません。

しかしワタシにとっての問題はそこではありません。

「ちょっと待て。その『定説』ってどこにあるの!?」

すみません。ショックすぎて黒字にしてしまいました。

ワタシは本来トラベルミステリにはあまり強くないので、この定説がどこに流布されているか、もしくはどこに書かれているか知りません。もしかしたらリアルタイムでトラベルミステリ好きで追いかけていた人達には当然のように知られていることかもしれませんが、2023年時点で調べようと思った遅れも遅れの人間には「あのへんにあるんじゃね?」という推測すらできない状態です。

もしかしたらテレビなどでトラベルミステリを扱った番組でそう言われていたのかもしれませんし、館山が知らない『トラベルミステリ好きなら当然のように押さえているガイドブック』に書かれているのかもしれません。

それにしても「Amazonであらすじが書かれていない本のあらすじ」というのは想定していなかったので、正直いきなりへこみました。
でもこういうの、いっぱいあるんだろうな……Amazonが設立される前の本のあらすじが載ってないやついっぱいあるんだろうな……途方に暮れました。

何だか大変前途多難ですが、少しずつ頑張りたいと思います。
『寝台特急殺人事件』のカッパ・ノベルス版のあらすじとその内容については以前の記事に後ほど反映させますので、『「トラベルミステリって何だろう」問題』の記事は後ほど改稿予定です。

あと、この『通説』についてですが「あそこに載ってるよ」「あそこで聞いたことがあるなあ」という情報をお持ちの方、ぜひぜひ館山までご一報ください。切実によろしくお願いします。

続きはこちら。

いいなと思ったら応援しよう!

館山緑(granat)
館山の物語を気に入ってくださった方、投げ銭的な風情でサポートすることができます。よろしかったらお願いします。