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【社員紹介】経営サポート部/光持

こんにちは、名古屋グランパス採用担当の松浦です。

今回は「グランパスで働く先輩社員」をテーマに、経営サポート部で活躍している光持さんにインタビューしました。

【名古屋グランパス 経営サポート部管理グループリーダー/光持 稜さん (32歳) 】

     光持さん、本日はよろしくお願いします。はじめに、これまでのキャリアを教えていただけますか。

(光持)私は早稲田大学を卒業後、株式会社名古屋銀行に入行しました。約4年間、銀行で営業を経験し、2018年に名古屋グランパスへ転職しました。グランパスでは最初に経営サポート部に配属いただいて経理・総務を担当し、2021年から3年間は事業開発グループとの兼務を経験しました。2024年2月からは経営サポート部管理グループのグループリーダーとして、グランパスの管理系業務全般を担当しています。

     光持さん自身、サッカーをプレーすることがとても好きだと聞いていますが、サッカーを始めたのはいつからでしょうか。

(光持)私は幼稚園からサッカーを始めて、幼少期は地元のチームで仲間と一緒にプレーすることでサッカーの楽しさを学びました。小学校4年生の時にはもっと強く上手くなるために強豪のクラブチームに入団し、中学生の時にはグランパスのジュニアユース(中学生世代の下部組織)に所属していたので、サッカー漬けの毎日でした。そのままグランパスのユース(高校生世代の下部組織)でプレーすることを希望していましたが、昇格することが出来ず、中学校卒業とともにグランパスを離れることになりました。高校では岐阜県のサッカー強豪校に進学し、サッカーと勉強の両立に励んでいました。

     グランパスのジュニアユースに所属されていたのですね!グランパスを離れてから高校でもサッカーを続け、その後、早稲田大学に進学されたとのことですが、大学や学部を志望した理由を教えていただけますか。

(光持)高校生の時、私は理系クラスを選択していました。当時、私の祖父が病気を患っていて、私が医師になって祖父の病気を治したいと思っていたので医学部への進学を目指していましたが、高校3年生の夏頃、受験まであと半年のタイミングで、今の偏差値では医学部への進学はやはり難しいと感じていました。そのタイミングでサッカー部の監督から早稲田大学の指定校推薦の話をいただきました。大学でもサッカーを続けたいと思っていて、強いチームが多い関東で、サッカーが強い大学に進学したいと思っていたので早稲田大学の指定校推薦の枠で入学しました。学部は政治経済で、社会に必要不可欠なものを学ぼうと思い、選びました。思い返してみれば、幅広いことを学び経験が出来たのでとても良い選択だったと思います。

     いまの光持さんと同じく、真面目で文武両道の4年間を過ごされていらっしゃったのですね。光持さんは新卒で銀行に入行されていますが、大学生の就職活動ではどんな業界を志望されていたのでしょうか。

(光持)私は愛知県出身で就職では地元に帰りたいと思っていたので、愛知県内の企業を志望していました。私の父の勤務先がインフラ企業だったこともあり、地域に根差した企業で働きたいと思っていたので、業界はインフラや地方銀行を中心に就職活動をしていました。その中で名古屋銀行を選択した理由としては、名古屋銀行のサッカー部が強く、土日休みなので社会人になってもサッカーを続けていけることが決め手でした。あとは、金融や経済に関する知識や経験があれば、その後のキャリアの強みになるのではと思いました。ただ、当時の私はプロサッカー選手になることが目標でもあったので、海外でプロサッカー選手になる道も模索していました。大学4年生の時にサッカーチームの代表としてタイ遠征した際にタイのプロのチームと試合をした時、タイでプロサッカー選手として生きる選択肢もあるのではと考えましたが、総合的に考えるとタイでの生活のイメージをすることがなかなか難しく、現実的に考えた結果、日本の銀行で働きながらサッカーを続ける選択をしました。

     タイのサッカー選手か日本で銀行勤務か。選択肢のふり幅が非常に大きいですが、光持さんの人生の選択には常にサッカーの存在が大きかったのですね。新卒で名古屋銀行に入行して、どのような業務をされていたのでしょうか。

(光持)銀行では支店に配属いただき、営業を担当していました。担当エリア内の法人や個人に対して融資の営業、住宅ローンや投資信託なども商材として扱っていました。既存の取引先への訪問や新規開拓など、忙しい日々を送っていました。

     銀行の融資担当となると、企業の決算書を見て、融資の可否を判断する大変な業務の印象ですが、実際はどんなやりがいや苦労があったのでしょうか。

(光持)それ、きっとドラマの「半沢直樹」のイメージですよね(笑) もちろん決算書などを確認する業務ではありますが、決算の数字をシステムに入力すると融資判断のサポートをしてくれる会社のツールがあるので、自分だけの判断ではなく会社の判断基準に基づいて、上長や本部の判断をいただき、決裁を進める流れです。目標達成に向けて大変なことはたくさんありましたが、私は人との繋がりに非常にやりがいを感じていました。例えば、新規のお客様を開拓する際に、いろんな話をして信頼関係を徐々に築いて、お客様に「あなたに任せるわ」と言っていただけるのは嬉しかったです。地方銀行や全国区の銀行は愛知県内にもたくさんあるので、他行との比較や判断をされる際には融資の金利など目に見える数値の影響が大きいのですが、それでも営業担当者を見て判断してもらえることも多かったので、いかにお客さまのもとへ足を運ぶかを大切にしていました。営業は楽しかったですし、好きでした。

     銀行でやりがいを持って日々過ごされていたのですね。光持さんはその後、グランパスに転職されますが、どのようなきっかけがあったのでしょうか。

(光持)新卒の就職活動をしている時からスポーツの仕事をしたいと思っていたのですが、スポーツ業界は新卒採用がほとんどない業界なので、まずは社会人経験を積んでからスポーツ業界に挑戦しようと思っていました。スポーツの中でもサッカーが好きですし、私は中学生の時にグランパスのジュニアユースに所属していたので、いつかグランパスに恩返しがしたいと昔から思っていました。トップチームの選手としてグランパスに帰ってくることが私の目標だったのですが、グランパスでプロサッカー選手になる壁は非常に高かったので、事業系のスタッフとして貢献することが出来ればと考えていました。そんな時にグランパスの求人があったので、応募をしました。

     銀行からスポーツ業界に転職するに当たって、業務内容や環境が大きく変わることに不安などはありましたか。

(光持)私は少し特殊かもしれませんが、不安はあまりなく愛着のある自分のクラブに戻ってこれたという安心感の方が大きかったです。当時のコーチも何名かおり、「おかえり」と言ってもらえたことが何よりもうれしかったです。また大学時代にサッカーを通じてご縁があった方がグランパスの社員として入社されていたので、選考に進む際には相談させていただき、実際の現場のことを知ることが出来ていたので入社後に大きなギャップはなかったです。

     光持さんはグランパスに入社して経営サポート部に配属となりましたが、前職の銀行で経験していた営業とは全く別の業務になりますよね。配属されたときは驚かれたのではないでしょうか。

(光持)グランパスの選考では営業志望だと伝えていましたが、面接のたびに社員のみなさんに「光持さんは経営サポート部が合っているんじゃないかな」となぜか言われていました(笑)経理や総務などの管理系業務は経験がなかったし、求人の募集要項にも記載はなかったはず…ですが、なぜかみなさん口を揃えて私には経営サポート部が合っている、と。これまで多くの方々を面接している社員のみなさんの言うことなので、きっと面接中に私の適性を見抜いていただいたのかなと思います。今思えば、入社時に経営サポート部に配属されて良かったと思っています。

     たしかに、いまでは光持さんは経営サポート部になくてはならない存在になっていますからね。グランパスに入社してから、経営サポート部でどんな業務を行っているのでしょうか。

(光持)入社してから最初の仕事は「引っ越し作業」でした(笑)ちょうど私が入社するタイミングで、矢場町にあるオフィスを豊田市のクラブハウスに移転させる計画があって、オフィスの引っ越しが私の最初のミッションでした。最初はサッカークラブに入社した実感もなく、まずは荷物の量の確認などでオフィスの倉庫で作業をしていましたが、倉庫には選手のサイン入りグッズなどのお宝記念品が多数保管されていたことを知りました。これらの記念品をせっかくだから有効活用したい、と思ったのが、数年後にオークション事業を始めたきっかけとなりました。振り返ってみれば、引っ越し作業は経験して良かったなと思います。荷物の整理などで社内のいろんな人と話すきっかけにもなりました。「これ、要ります?捨てます?」って(笑)ほとんど話をしたことがなかった他の部署の方々との関係性を構築するいい機会でした。

(2024年ファン感謝デーではステージ企画・運営を担当しました)

     サッカーにあまり関係がない業務でも、新しい事業や企画を始めるきっかけや意味を見いだすことが出来るのは光持さんの強みでもあると思います。引っ越し作業以降、どのような仕事を行っていますでしょうか。

(光持)月次のルーティンワークでいうと、日次の資金繰り管理・伝票起票・仕訳入力、各部署の予実確認などを行っていました。決算書自体はこれまで見ていましたが実際の細かい項目や月次単位でまでは見れていなかったですし、業界ならではの計上科目や計上ルールみたいなものもありグランパスのみならず他チームの決算数値なども見て勉強する時間も多くとるようにしていました。また四半期ごとには今期の着地見込の集計や取締役会の開催なども担当していました。年次では、決算対応や定時総会のアレンジなど多岐にわたる業務を担当できたのはとても良かったです。如何せん小さい組織なので様々なことを任される、任してもらえる、挑戦できる環境がグランパスにはあると思います。 

     銀行で経理業務をしていたわけではないですが、初めて経理業務を担当するにあたってハードルは感じましたでしょうか。

(光持)ハードルは感じなかったです。初めて担当する業務って、どの会社に行っても、どの部署に行っても不安な気持ちなどは同じだと思っています。特に数字に関して私は苦手意識を持っていなかったのでスムーズに経理の業務を始められたと思いますが、仕事の進め方については銀行業界や営業とは全然違っていたので、仕事の進め方を変えるのが少し大変だったと感じました。でも、上長やまわりの方々のご指導やサポートがあったからこそ、初めて対応する難しい仕事でも頑張ることが出来たのだと思います。

     経理業務で一番印象深かったことはなんでしょうか。

(光持)初めての年次決算です。私自身初めての経理業務ですし、当時はマニュアルがなかったのでスケジュール感もわからないまま手探りで対応しました。知識や経験がないので、何が対応完了していて何がまだ出来ていないのか、やり方はこれで合っているかもわからない状態だったので、社内や外部委託業者の方とも確認しながら、コミュニケーションをたくさんとって問題を一つ一つ解決していきました。私の経理知識がない分、他の人に補ってもらわないといけないので、コミュニケーションは非常に大切にしていました。なので、経理業務については専門的な知識がなくてもコミュニケーション能力でカバーすればなんとかなる、と思っています。もちろん、自分の努力も大切です。他の人に丸投げせずに「ここまで調べてやってみたけれど、この続きがわからない」「自分はこのように対応したら良いと思っていますが、どうでしょうか。」と、知識がない中でも食らいついていく姿勢は常に意識していました。

     たしかに、まわりの方からすると、努力している姿をみると光持さんを助けたい気持ちになりますよね。みなさんが忙しい中でも光持さんを助けようと思うのは、光持さんの人柄や努力があったからだと思いますよ。

(光持)本当にありがたいことだと思っています。常に周りに助けていただいています。

(助け合える仲間がたくさんいます)

     光持さんはその後、事業開発グループと兼務となりますが、事業開発グループではどんな業務を行っていたのでしょうか。

(光持)経営サポート部の経理業務もやりつつ、事業開発グループではオークション事業や映画上映企画の立ち上げ、クラウドファンディングなどを担当していました。先ほど話をしたとおり、引っ越し作業の時にグランパスの倉庫にお宝記念品などが保管されていたのと、選手の私物や使用したグッズなども需要があると感じていたのがきっかけで、オークション事業の新規立ち上げを行いました。これまで実際にオークションで出品したのは、勝利した試合の選手着用ユニフォームに選手サインを入れたものや、30周年の特別企画で背番号「30」の権利、マスコットグリーティング、チアグランパスの楽屋訪問など、多種多彩なものを扱ってきました。これまでもグランパスではグッズやイベントチケットの販売を行っていましたが、オークションの良いポイントは「需要と供給のバランスがマッチするところ」です。モノや体験の価値を決めるのはお客さまなので、選手やチアグランパスの方々が自分の価値を数字で把握出来るんです。日本ではオークション事業の文化はまだ一般的に浸透はしていないけれど、特別な体験やグッズが手に入ることによってお客さまに非常に喜んでいただけているので、オークション事業はこれからもっとみなさんに喜んでもらえるようなコンテンツに拡大していきたいと思っています。別の観点から言うと、オークション事業を始めてから、社員のみなさんから「このグッズ、オークションで活用できないかな」などお声がけいただくことが増えました。社員のみなさんがグランパスの収益に対してより一層深く考え、グランパスの価値を把握する良いきっかけになっているのであれば嬉しいです。

     オークションでは唯一無二のグッズや体験が出品されているので、購入者の方もきっと喜んでいただいているのでしょうね。先ほどのお話で、映画上映についても光持さんが企画の立ち上げをされたとのことですが、なぜ映画上映の企画を新しく始めたのでしょうか。

(光持)映像は毎シーズン制作してDVD販売をしていたのですが、せっかく素敵な映像を制作しているのだから、お客さまと一緒に映像の試写会をしたら面白いのではないかと思ったのが企画の始まりですね。試写会をするなら、みなさんに喜んでもらうためにも選手達も呼んで舞台挨拶やりたいね、来場者の方にはノベルティも付けたいね、とより楽しい企画になるように社内外の方と協力しながら進めていました。お客さまにとってDVD発売日より早く映像を見ることが出来ることにメリットを感じていただけますし、DVDまでは購入する予定はないけれど映像は一度見てみたい、といったお客さまのニーズにもマッチしていたので、毎シーズン多くのお客さまに劇場に足を運んでいただいていることは非常に嬉しいです。

     新しい事にチャレンジする企画が多かったのですね。その後、光持さんは2024年2月に事業開発グループとの兼務がなくなり、経営サポート部のグループリーダーに昇格しましたが、これまでと業務内容やマインドにどんな変化がありましたでしょうか。

(光持)2024年1月末で事業開発グループの部署がなくなり、まずは事業開発グループで行っていた業務内容を他の部署にそれぞれ振り分けて引継ぎを行いました。経営サポート部では今までもずっと経理を担当していたので、自分の経理業務に加えて、部内の他のメンバーのフォローにより積極的に入るようになりました。グループリーダーになって初めてマネジメントを行う立場になりましたが、マネジメントのやり方もいまは手探りの状態なので、まずは部内の他のメンバーの業務内容をきちんと把握する、日頃から相談してもらいやすい雰囲気づくりを意識しています。その意識によって、部内だけではなく他の部署の方からもご相談をいただく機会は増えたと思います。いままでも経営サポート部の一員ではありましたが、私がグループリーダーとして自分の判断で責任を持つ領域が増えたので、ある程度まではその場で判断することが出来るようになり、相談いただいてから解決へのスピードが速くなったことは非常によかった点だな、と思います。

     グランパスに転職して、光持さんが変わったこと、学んだことを教えていただけますか。

(光持)まずはクラブに対しての愛着はすごく増しました。入社して7シーズン目になりますが、今でも試合に負けたら悔しいし機嫌も悪くなります(笑)クラブの一員として闘っているという気持ちです。事業面で言えば、新しいことへのチャレンジやそのための仕事の進め方を学ぶことが出来ました。それは経営サポートや事業開発、社長秘書などを通して優秀な尊敬できる上司との仕事が出来たことが何よりも大きいと感じています。

     光持さんはどんな人と一緒に働きたいですか。

(光持)「楽しく仕事が出来る人」「ポジティブな人」ですね。私自身がポジティブですし、仕事は楽しくやりたいと思っているので、そういった方と一緒に働きたいです。ポジティブな人のほうが会議で良いアイデアが出てきますし、楽しい人と一緒に仕事をすることは私にとってとても幸せなことです。あとは、夢や目標がある人がいいです。仕事でもプライベートでも、夢や目標を持っている人は素敵だと思います。

     光持さんの夢はなんでしょうか。

(光持)もちろん、サッカー選手になることです!私が子どもの頃から追いかけている目標なので、いつかはサッカー選手になりたいです。仕事の夢で言えば、グランパスを日本一、アジア一、世界一のクラブにしたいです。一番にならないとわからない世界を見てみたいですし、2021年と2024年にJリーグYBCルヴァンカップで優勝したときの、みなさんの喜んでいる姿や光景、私は一生忘れないと思います。そういう景色をこれからグランパスで何度も作っていきたいし、一度そういった世界を経験すれば、また新しい目標や夢が生まれると思っているので、またはやくJ1優勝したいです。

     これからはプライベートについて伺わせてください。お休みの日はどのように過ごされているのでしょうか。

(光持)週末はいつもサッカーしています。社会人チームに所属しているので、土日はサッカーの試合か練習をしています。サッカー以外の過ごし方ですと、Netflixで海外ドラマを見たり、好きなアーティストのライブに行きます。私の一番のおすすめは「ボーイフレンド」です。もう5周は見てます(笑)登場人物の男性の言葉がすごく素敵で、大好きなドラマです。仕事へのモチベーションを上げたいときは「マイ・インターン」を見ます。あとは「マイ・ディア・ミスター」「キング・ザ・ランド」もオススメなので、みなさんにぜひ見てほしいです。

(INIのライブ、最高でした!)

     仕事もプライベートも楽しく過ごされている光持さん、本日はお話聞かせていただきありがとうございました!