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子どもの“気を逸らす”育児はもう卒業! デキるパパならできる、感情を受け止める育て方
「あっ、見て!あそこに自動販売機があるよ!」
おもちゃ屋さんで「これが欲しい!」と泣き叫ぶ子どもに、ついこんな言葉を投げかけたこと、ありませんか?
私もあります。何度も。
忙しい日常、仕事と家庭のバランスに悩む30代のビジネスパパにとって、育児は時に“効率化”したくなります。
だからこそ、「子どもの気を逸らす」というテクニックは、一時的に“楽”に感じるかもしれません。
でも、最近読んだ本の中で、「気を逸らすことは、長い目で見て子どもの幸せにつながらない」と書かれていて、ハッとしました。
仕事では「本質を捉えること」を大切にしているのに、育児では「ごまかし」を使っていた自分に気づいたのです。
なぜ「気を逸らす」ことが良くないのか?
例えば、あなたが仕事で大きなミスをした時、パートナーに「大丈夫!新しいドラマでも観ようよ!」と言われたらどう感じますか?
「え、今それ?」と思いますよね。
私たち大人だって、悩んでいる時、悲しい時には、まずその感情を受け止めてもらいたいものです。
それは、子どもだって同じです。
しかし、育児の場面では「今の泣き声をどうにかしたい」「周りの目が気になる」といった理由で、つい「気を逸らす」手段に頼ってしまいがちです。
「これが欲しい!」と泣く子どもに「見て!あそこに面白いものがあるよ」と誘導する。
「YouTubeが観たい!」とゴネる子どもに「お風呂場にカーズがいるよ!」と興味を逸らす。
その場は収まるかもしれませんが、子どもの感情はどうでしょう?
実は、「気を逸らす」ことは、子どもの感情を“無視”してしまうことにもなりかねないのです。
子どもの感情を受け止めるということ
では、どうすればいいのでしょうか?
例えば、おもちゃ屋さんで「これが欲しい!」と泣いている息子に対して、こう言ってみます。
「本当に欲しかったんだね。買えなくて悲しいんだね。」
たったこれだけで、子どもの気持ちは“認められた”と感じます。
次に、「でも今日は買えないんだ。おうちに帰ったら一緒におもちゃで遊ぼう」と提案します。
子どもがまだ泣くかもしれません。
それでも、まずは感情を“受け止める”ことが大切です。
“気を逸らす”のではなく、“共感する”育児を実践してみた結果
最近、こんなことがありました。
息子がYouTubeを観たいと言ってゴネていました。
以前なら「お風呂場にカーズがいるよ!」と誘導していた私ですが、この日は思い切って感情を受け止める方法を試しました。
「YouTube観たいんだね。でも今は観れないんだよ。悲しいよね。」
息子は最初は泣いていましたが、私が「本当に観たかったんだね」と繰り返していると、やがて泣き止んで、次第におもちゃで遊び始めました。
驚いたのは、感情を受け止めたことで息子が
“自分で切り替え”を始めたことです。
気を逸らしていた頃は、またすぐに「YouTube観たい!」と言い出していましたが、この日はその後、全くゴネることがありませんでした。
「気を逸らす」育児がもたらす影響
「気を逸らす」ことには、いくつかの弊害があります。
1. 感情の処理方法を学べない
子どもは悲しみや怒り、不満といった感情を“感じる”機会を失います。
2. 自己肯定感の低下
自分の感情が認められないことで、「自分の気持ちは大切じゃないんだ」と感じてしまう可能性があります。
3. 集中力の低下
何か問題が起こった時に、すぐに“別のもの”で気を逸らす習慣がつくと、困難に向き合う力が育ちにくくなります。
デキるパパだからこそ活かせる「受け止める」育児法
実は、ビジネスシーンで培ったスキルは、育児でも大いに役立ちます。
1. 傾聴力
部下の意見を聞くように、子どもの感情にも耳を傾ける。
2. 共感力
取引先の立場に立って考えるように、子どもの視点に立つ。
3. 問題解決力
トラブル対応のように、感情を受け止めた上で解決策を一緒に考える。
例えば、仕事で部下が「失敗してしまいました…」と言ってきたとき、「あ!新しいプロジェクトがあるよ!」なんて言わないですよね。
まずは「それは大変だったね」と受け止め、「じゃあ次はどうする?」と一緒に考えるはずです。
同じように、子どもに対しても「悲しいんだね」「悔しいよね」とまずは感情を認めてあげることが大切です。
「気を逸らす」育児から「受け止める」育児へシフトしよう
子どもの感情を受け止めることは、時に面倒に感じることもあります。
でも、その時間こそが、子どもの“心の成長”を支える大切な投資です。
私もまだまだ試行錯誤中ですが、「気を逸らす」育児をやめてから、息子との関係がより深く、安心感のあるものに変わったと感じています。
もし、今日も「気を逸らしたくなる」場面があったら、まずは一度立ち止まってみてください。
「今、この子はどんな気持ちなんだろう?」と想像してみるだけでも違います。
ビジネスパパの皆さん、仕事のように育児でも“本質”を捉えていきましょう。
子どもの感情を受け止めることで、親子の絆はさらに深まるはずです。