グラフトプレナー#2 キュウリ農家を家業に持つ、若松靖幸さん
家業があって、それを自分に合った形でサポートしたり、進化させたりしている人のことを、僕らはグラフトプレナーと呼んでいる。いったいみんな、どんな活動をして、どんな毎日を送っているんだろう。第2回目は、キュウリ農家を家業に持つ、若松靖幸さんを紹介。
農園の名前が入ったTシャツに手ぬぐいをあたまに巻いて現れた若松さん。カレー屋「KITSUNE CURRY STAND」の宮田剛(みやた・つよし)さんとコラボレーションで作ったピクルスの瓶を見せてくれました。
栃木でキュウリを主に育てる農家を家業に持つ若松さんは、大学進学のため都心に住むようになり、野菜のありがたみや廃棄野菜の問題に気づきました。「これ、食べられるのになんで捨てるんだろう?」という疑問をひそかに温め続け、会社員を経ていよいよ家業を継ぐため実家に帰った時にこの問題に取り組み始めました。
まず廃棄野菜を直売できないかと考えた若松さんは、道の駅などの直売コーナーに出向きますが、思ったようには進みませんでした。「形が不揃いなことを理由に断られてしまいました。さらには、売り先を勝手に自分で探したことで親とも意見が食い違ってしまいました。昔ながらの農家では農協出荷が当たり前。売れ残りを回収するなどの手間がかかる直売は、家でも歓迎されなかったのです。」
そこで、今度は加工品に目をつけます。さまざまなイベントに参加し出会った宮田さんと、コラボレーションのピクルスを作ることにしたのです。このピクルスは、クラウドファンディングでも共感を集めることに成功し、商品化への準備を着々と進められています。味付けにも廃棄予定の香りのよい野菜を使ったり、スパイスを効かせるなど宮田さんとこだわりの味を作り出しました。
若松さんのチャレンジはまだ始まったばかり。思い切ったコラボレーションを実現するには、「まずやってみること」。自身もイベントに片っ端から参加しチャンスを探していました。「イベントは、懲りずに行けばいい人に出会えるという実感があります。自分ひとりでやろうとしないことも大事。私もひとりでこのピクルスを作るのは無理だっただろうなと思います。」
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本記事の内容・表現は、取材当時の"瞬間"を『家業エイド』視点で切り取らせていただいた、あくまで家業を通して皆様が紡いでいる物語の過程です。皆様にとっての「家業」そして「家業との関係性」は日々変わりゆくもの。だからこそ、かけがえのない一人一人の物語がそれを必要とする誰かに届くことを切に願っております。
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