グラフトプレナー#8 不動産会社を家業に持つ、渡鳥 ジョニーさん
家業があって、それを自分に合った形でサポートしたり、進化させたりしている人のことを、僕らはグラフトプレナーと呼んでいる。いったいみんな、どんな活動をして、どんな毎日を送っているんだろう。第8回目は、父が不動産の仲介、コンサルティングをしている渡鳥ジョニーさんを紹介。
不動産会社を経営する父親を持つ渡鳥ジョニーさん。物心がついた時には、お父さんはかなり忙しく、遊んでもらった記憶はあまりないと言います。「遊園地や行楽地に家族で行く時、いつも父は土地見をしていたんです。いつも仕事のついでに連れていかれてたので小さい頃は『また土地見か…』とかなり嫌でした。好きなことをやりなさいと常々言われてきたので、家業との接点もないまま30年近く経ちました。」
フリーランスでウェブ制作を仕事とするジョニーさんですが、熊本県に移り住み、古民家の改装をするようになりました。すると住んでいた地域の空き家問題に関して考えるようになり、エリアリノベーションなどにも興味を持ち始めました。意識していなかったはずの家業「不動産」がジョニーさんの生活から切り離せなくなっていきます。
その後ほぼ10年ぶりに、東京に拠点を戻し、相変わらずの満員電車や、生活コストの高さに違和感を覚えつつも、10年前にはなかったシェアサービスの普及を目の当たりにします。ミニマリスト志向も強いジョニーさんは、“無印の小屋”程度の広さの車を部屋のようにリノベして、寝床以外はシェアに頼る「都市型バンライフ」を始めます。「日本のマイホーム神話や住宅QOLの低さについては昔からずっと疑問でした。都心でどうせ狭い部屋しか持てないなら都市全体をシェアして暮らしたほうが豊かだし、なにより別の街に“自分の部屋のまま移動”できたら面白いかなと。そして、バンライフをしていると常に停める場所が気になって、気づけばグッドロケーションな空き地を探しているんです。これって父親がやっていた土地見と一緒なんですよね。あれだけ嫌だと言っていたのに(笑)」
さらにジョニーさんは、「自動運転やオフグリッドの技術開発が進めば、今まで“あきらめていたような場所”で働いたり、遊んだり、暮らしたりすることができるようになる」と話します。「“動く家”というプロダクトと同時に、それが漂着する“土地”もなければ、 “渡り鳥”的なライフスタイルは実現できません。つまり不動産とは切っても切れない関係なんです。40歳手前で意図せず家業に急接近してきました(笑)。これからは不動産に関するノウハウを学んだり、父から教えてもらうことも多いなと思っています。」
「バンライフ✖️食」を切り口に夫婦で地方を巡り、その土地のPRコンテンツを製作している渡鳥ジョニーと奥はるなのプロジェクトはこちら
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