虹の都へ の道すがら。
【高野 寛 デビュー30周年記念ライヴ「Spectra Special」】
東京駅から徒歩
日本橋三越のはす向かいの
三井ホールの5階。
定刻16時
アルバム trio からの楽曲
〈(それは)Music〉からスタート!
この30年をギュッと凝縮したような
タイムマシンに乗って行こう!と話す。
ひねりの効いたポップなサウンドを
いくつも響かせて会場を暖めた。
続いてひとりアコースティック
ギターを抱えての演奏と歌唱。
〈夜の海を走って月を見た 〉
高野さんならではの伸びた
やわらかな声がアコースティック
ギターの調べとと共に、
会場に透きとおった空気が広がる。
この30年で培われた高野さん
ならではの歌唱は古い新しいに
かかわらず、全ての曲を今に
導いているかの様だった。
続いて、ゲストをひとりひとり
丁寧にステージに呼び込み、
様々な本当に興味深いエピソードを
交えながら、お互いにまつわる楽曲で
巧みに交わり奏でられていった。
それぞれの音のひとつひとつが
グラデーションを描きながら、
この瞬間にしか奏でられることの
ない景色を感じて、
そして目撃した。
才能が才能に引き寄せられ、
恵の雨を降らせ、
そこに光が差し込み、
虹が掛かる。
参加したゲストのみなさんとの演奏は、
知っている楽曲、知らない楽曲、
取り上げたらきりがないほどに、
全てが素敵な音の彩りと
この瞬間に鳴り響くグルーヴに
満ちていました。
「ロックのカリスマ忌野 です」
清志郎さんからかかってくる
電話のエピソードは可笑しかった。
時間がとてつもない早さで過ぎていく。
21世紀になってから時間軸が
何かおかしい?!と話す。
実際の時間の何分の一かが
パラレルに何処かに行ったり、
何処かにこぼれ落ちてやしない?
高野さんの描く詩には 時々、
虹や十字路や三叉路、
道にまつわる言葉が添えられている
ことに気がつく。
手を伸ばし続けて、さまよい、
もがいて、迷って、
辿りつけないかもしれない
虹の都。
ここにいる誰もが過ごして
生き残った30年。
経験。選択。犠牲。
ポップなサウンドの端々に
ブルーズが滲む。
唄に寄り添うバンドサウンド。
ロールしまくるグルーヴ!
災いをすり抜けるかのように
ギターの指版を駆け巡るフレーズの
瞬発力と破壊力に心が舞い上がる!!
終演後の夜、とぼとぼと東京駅まで
歩く道すがら、
黄色い月がこの街を照らしていた。
どうだろう、信じ続けた音の魔法、
ロック、ポップ、全てのミュージック、
そして遠くを見つめ続けた同志。
そこには くそったれなインチキや
嘘なんて微塵もない!
そして、これからも誰もが
自由に・・・を描き続けるのがわかった。
高野寛さん
デビュー30周年
おめでとうございます。
あなたがこの先、
どんな風に〈虹の都へ〉
たどり着くのかを見届けるまで
遠くからずっと応援してまーす!
どうもありがとう!!
関連プレイリスト Rainbow Trick (高野寛 Song Selection)
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