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化学物質は必要悪かもしれないね
新型コロナウイルスのワクチンに対して、抵抗感を示す人がいるのは当然だろうなと思う。
ワクチンが始まった当初は、「5回以上打つと死ぬ」などと言う話を聞いたこともある。母も私も6回ぐらいは接種しており、これからのことは知らないが今のところは特に何事もない。反ワクチンの人たちがきちんと勉強して接種しないと決めたのならそれで良いと思うし、接種した人たちに今後影響があったとしても、その時最善と思ってしたことなのだから誰もその人たちを責めることは出来ない。
ワクチンへの反対は理解できるとして、世の中にはもっと極端に化学物質に対する抵抗感を示す人がいる。
実はちょっと驚いたのだが、水道水に含まれる塩素が危険と感じる人がいるようだ。その理由の一つとして、ナチスの塩素ガスによる人体実験が挙げられた。人を殺すほどの有毒な塩素ガスを、微量とは言え水道水に入れるとは何事かという話である。
ある公的webサイトによれば、生涯にわたって毎日水道水を飲み続けていても健康には影響がないと書かれている。確かに水道水の塩素によって命を落としたとか病気になったという話は聞かない。むしろ塩素によって消毒されていない井戸や川の水を直接飲む方がよほど危険だ。
もしも水道水の塩素が人体に有害だというのなら、歯磨き粉に含まれるフッ素も、ペットボトルに入れられたお茶も、衣類を作るための素材や、あらゆるプラスチック製品や、住宅を構成する建材、この世に存在する化学物質すべてを否定しなければならない。
化学物質を否定して無人島で暮らすとしよう。
雨水を貯めて飲料水とする。その雨水は地中や川を通って海に流れ、それが水蒸気となって雲になり、雨となって落ちてきたものだが、地中や川からに化学物質取り除いて完全に自然のままにしてもそこには人間にとって有害なもの必ず含まれているはずだ。
合成化学物質の他に、ひじきに含まれるヒ素、食物のほか鉱物などから生じる自然放射線などのように、化学物質は自然の状態でも存在しているものだから、「自然」の中で暮らしたとしても化学物質からは逃れられない。
それにもし、まだ近代科学が発達していなかった時代の人たちが、現代の人間よりはるかに健康だったと思えない。
私とて、すべての合成化学物質を肯定しているわけでも否定しているわけでもない。ただ、良いとこどりをしているだけだ。今ある、便利で急激に人体に影響を及ぼすものでなければ使った方が快適ではないか。鎮痛剤は耐え難い痛みを和らげてくれるし、咳が止まらない時に咳止め薬はとてもありがたい。塩素のおかげで水道水を飲んでもお腹を壊さずに済んでいる。
化学物質なしでは我々人間は生きていけない、必要悪かもしれないね。
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