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電話、得意ですか?
劇場への電話連絡を2件した。チケットを発券したらすぐに連絡すればいいのに、明日でいいや…を毎日繰り返し、ズルズルと引き延ばしてしまった。
車椅子で劇場を利用する場合、事前に連絡するようにと公式サイトやチケットに記載がある。案内をスムーズにするため、また車椅子スペースを確保しておくために必要なのはわかるが、公演ごとに毎回となるとやはり負担になってくる。ナビダイヤルだと電話代だってバカにならない程かかる。観劇は私ひとり、入退場時だけヘルパーさんを入れさせてもらえるよう頼んでいるが、今はだいぶ理解が進んだとはいえ、「基本的には会場に入られる方はチケットが必要で…」と言われることもまだあり、結果、不許可になることはなくても疲弊してしまう。
非障害者は、チケットさえ取れればあとは行くだけで済むのに…と思いながら、毎回電話している。正直疲れる。
さて、本題。
電話の発明はすごいと思うし、何のかんの言っても便利だ。
ところが、私は電話が少し苦手かもしれないような気がしている。親しい間柄であれば何の抵抗もないが、ある目的をもって電話をかけるときは、何だかしどろもどろになってしまう。
先日、視覚障害の方々に向けて動画のナビゲーションを行ったが、自分で組み立てた原稿を何度かの練習を経てご披露するのは、然したる緊張もせずとても楽しく行えた。当日も、また後日の反省会でも大変褒めていただき、こういうことは私は向いているのかもしれないと思えた。
しかし、電話はダメだ。
手短に、要点を絞って、相手の理解度を図りながら、相手の言っていることも理解しなければならない。頭の中でロールプレイングをしたとて、想定外のことを言われる可能性もあるし、想定内であってもピンと張りつめた空気感を感じる非常に高度な行動だ。
ピンと張るならもう糸電話で良いじゃないか…
昨今、メールやチャットなどの文字ベースでのやり取りが多くなり、ちょっとした予約などはボタンと備考欄に少し書き込めばでてきしまうようになった。ますます電話が苦手になっていく。
新社会人は電話を取るのが苦手とよく言われるが、私はあの頃の方が電話ができた。
私は会社勤めではないので、電話を取る方がまだマシだ。できればかけたくない。あー、いやだ。