平和の実践は隣人から…地域社会を抱く若者たち【スイス編】
戦争が勃発すれば銃弾が降り注ぐ戦場に一番先に出て罪のない命を失う事になる人たちがいる。若者たちです。
全世界各地で勃発した戦争によって数多くの青年たちが犠牲になりましたが、政治も宗教も国家も誰も花を咲かせることが出来ずに生を終えた青年たちの人生を補償できませんでした。
こうした中、若者の力で若者の暮らしを守り、世界平和を実現しようという動きがあります。
国際平和NGOであるハヌル文化平和光復(HWPL、代表イ・マンヒ)傘下の国際青年平和グループ(IPYG)は、世界119ヶ国907団体と連合してネットワークを構築し活動する世界的な青年平和団体です。彼らの活動を紹介します。
〇スイスで難民理解活動を継続
昨年11月13日、スイスのシャープハウゼンでIPYGとスイス文化の家が共催する「一緒にやりましょう」第2回セミナーが開催されました。今回のセミナーは「難民の包容と平和な共存」をテーマに開かれました。
国際難民機関(UNHCR)によりますと、2020年末基準で全世界合計8240万人増加した数値です。毎年最高値を更新している難民の数は、世界人口の約1%に達しています。難民の数が急増するにつれて、難民に関するテーマは国際社会の主要な話題となっています。
イベントが開催されたスイスの場合、2020年末基準で約11万5千人の難民が領内に居住していると推算されています(UNHCR、Global trend forced Displacement in 2020)。
先住民と難民間の平和な共存と難民の人権保護、難民の持続可能な未来基盤構築協力などのためにIPYGは今年9月からスイス「文化の家」と共にセミナーを進めています。このイベントに文化の家のメンバーや地元住民、そしてスイス在住の移民が参加しています。
また、今回の行事でHWPL平和教育の核心テーマの一つである「多様性の尊重」と「生命の価値」を主題に市民と難民の平和な共存方法を寸議する時間を持ちました。寸議で出席者たちは対話を通じて互いの違いを知り理解していくことで一致し、定期的に対話の時間を持つことを約束しました。
寸議の後には、お互いの親密感を高めるための茶菓パーティーやビューティーケア文化活動が暖かい雰囲気の中で行われました。特に母国を離れてスイスに定着中の行事の参加者たちは、言語も文化も、生きてきた環境も違っていた人々が一つの場所に集まり、お互いを理解し共存の方法を模索してみようという今回の行事の趣旨を高く評価し、感謝を表しました。
ある参加者は「特に主催側で私のために時間を割いてくれて、愛情を見せてくれた点と私が母国を離れることになった過程と験した苦痛に対する話を交わすことが出来る時間が良かった。次回行われるイベントも楽しみにしている」と感想を伝えました。別の参加者は「雰囲気が安らかで楽しかったし、演説の内容が私の好きな庭園に対する詩を思い出させた。庭園は他の種類の花や木があるから美しいのだ。私は差別を受けることが何かをよく知っていて、平和の世界を望んでいるので、行事の演説がとても思慮深く感じられた。今回の行事を通じてIPYG会員になりたいと思う」と明らかにしました。