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子供時代【8】弱くてずるい人たち

ある日の昼間のことです。

継母がヒステリーを起こして、父に怒りを爆発させていました。

何で怒っていたのか、覚えていません。

怒鳴りつけ、物を投げつけ、父に「出て行け!」と怒鳴る継母。

私たちは、壮絶なシーンを目の前にして、固まって立ち尽くすしかありません。

父は何も言わず、家を出ました。

継母は私たちを睨みつけ「あんたたちも出て行け!」と、怒鳴りつけました。

私たちは慌てて家を出て、父の後を追いかけていきました。

この時は何とも思わなかったけれど、大人になってから、よく考えてみたら、あんな修羅場の中に、子供たちを置いて自分だけ出て行ってしまう父は、やっぱりおかしな人です。

父が守りたいのは、いつも自分のことだけ。

父もまた、継母と同じで、弱くてずるくて逃げ癖があるのだと、大人になった今ならわかります。

*次の記事は
「父を守りたかった」

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