子供時代【12】学校が楽しかった
学校に行くのが楽しかったのは、「家にいなくても良い」からです。
学校にいる間は、私を殴る人はいません。
私と兄にとって、家は、戦場のようなものでした。
朝、起きたら不機嫌な継母がいて、虐待を見て見ぬフリをする父がいる。
学校が終わり、家に帰れば暴力をふるう継母がいる。
いつも学校から家に帰る足取りは重く、このままどこかへ行けたらいいのにな・・・と思っていました。
私たちには、家の中に、居場所がありませんでした。
継母はヒステリーを起こすと、
「この家は私名義で借りてるんだから、出て行け!」
と、私たちが困るようなことを言います。
理不尽にも程があると思いますが、とにかく私たちを虐めることさえできれば、理由なんて何でも良かったのです。
小さな声で歌を口ずさんでいただけで、頭を拳骨で殴られたこともありました。
それでも私は、学校ではいつも明るく、活発な子供でした。
クラスメイトたちは、私が虐待を受けてることなど、まったくわからなかったでしょう。
それくらい、学校にいられる時間は、私にとっては楽しくて、安心できたのです。
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「唯一の希望の光」
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