結果の回答にはLeTCIを実際どのように示せばよいか
ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは質問集です。質問に答え、その回答を評価し、改善に結びつけます。そして組織の将来の成功を確実なものにしていきます。
そこでは組織の経営を7つの側面で観て、その重要な機能について尋ねます。それぞれの側面をカテゴリーと呼んでいます。
その7番目、カテゴリー7は「結果」について尋ねます。
回答には、それぞれに次の4つの点を含めます。
レベル(Levels)
現在のパフォーマンスはどうか。
傾向(Trends)
結果は改善されているか。それとも変わらず同じままか、あるいは、悪化しているか。
比較(Comparisons)
他の組織や競合組織のパフォーマンスとの比較、ベンチマークや業界リーダーとの比較ではどんな位置にあるか。
統合(Integration)
追跡しているた結果は、組織にとって重要な結果か。結果を意思決定に使用しているか。
このことを具体的に見てみましょう。
「7.1 製品とプロセスの結果」の事例です。
この企業では、パフォーマンス改善システムの主要な要素の一つとしてシックスシグマが認定されています。不良発生百万分率(PPM)は、その評価尺度の1つです。
図7.1-3のグラフはその結果を示しています。
グラフは、多くの特徴のある結果を明白かつ効果的に図示し報告しています。
図番号は、本文中でグラフを参照するために提供されます。
評価尺度の軸と単位には、明確に名称をつけます。
主要なパフォーマンス尺度として不良発生百万分率(PPM)でデータのレベルと傾向が報告されています。
結果は、数年分を提示しています。
グラフ上、左上の矢印は、下降傾向がこの尺度にとってよいことを示しています。
適切な比較が明示されています。世界レベルの水準と競合企業のパフォーマンスです。
組織は、一つのグラフで3つの製品ラインが別々に追跡されていることを示しています。
製品ラインBでは過去のパフォーマンスと比較して2011年の画期的な改善を含め、将来のパフォーマンス改善を予想しています。
回答では、この図とともに、その説明文をつけますが、そこでは、この画期的な変化を説明するとともに、予想された変化の根拠として製品ラインAからの重要な学習について言及するのがよいかもしれません。
また説明文の中で、製品A、製品B、製品Cの位置づけを示すことが、統合の回答としてふさわしいかもしれません。
※図および説明は「2011-12年パフォーマンスエクセレンスへ向けての審査基準書【対訳版】」(2011年、日本経営品質協議会刊)より引用&アレンジ。翻訳GQF。