審査基準の全体像と構造
ボルドリッジ(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク)は、米国発の「証明された」経営フレームワークです。それは、米国マルコム・ボルドリッジ国家品質賞(MB賞)の「審査基準」を含みます。
審査基準の全体像は次の図で示されます。
実行系は、図の中央にある6つのカテゴリで構成されています。これらのカテゴリは、プロセスと組織が達成する結果を定義します。
パフォーマンスエクセレンスには強力なリーダーシップが必要であり、飛びぬけた結果を通じて実証されます。
注:「パフォーマンスエクセレンス」はボルドリッジの用語で、次のように定義されています。
パフォーマンスエクセレンス(PERFORMANCE EXCELLENCE)
以下の結果をもたらす、組織のパフォーマンス管理への統合アプローチ。
(1)継続的に組織の成功に貢献する、顧客および利害関係者への常に向上する価値の提供
(2)組織の全体的な有効性と能力の向上
(3)組織および働き手の学習
(ボルドリッジ主要用語集より。)
図の中央にある「統合」という言葉は、システムのすべての要素が相互に関連していることを示しています。
図の左側の3つのカテゴリー(リーダーシップ、戦略、顧客)は、リーダーシップの3要素である、図の右側の3つのカテゴリー(働き手、オペレーション、結果)は結果の3要素です。
図の水平方向の矢印は、リーダーシップの3要素と結果の3要素の間の重要な関連、および、リーダーシップと結果のカテゴリ間の中心的な関係を示しています。
図の中央の垂直の矢印は、組織プロフィールとシステム基盤(測定、分析、ナレッジマネジメント)を指しており、主要なプロセスと組織環境の情報およびそれらへのフィードバックを提供します。
以上は、リーダーシップの3要素(リーダーシップ、戦略、顧客)、結果の3要素(働き手、オペレーション、結果)、および、システム基盤(測定、分析、ナレッジマネジメント)の7つのカテゴリーおよび組織プロフィールの関係を示しています。
組織プロフィールと7つのカテゴリーにはある質問が、審査基準を構成します。
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筆者らが翻訳した、ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。