お客様からの苦情にどのように対応していますか
ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークあるいはその要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーの質問から、「顧客」について見ていきます。
ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーでは、「3.2顧客エンゲージメント」(p9)で、顧客との関係を構築し、顧客の満足度とエンゲージメントを高める方法について確認します。
お客様の苦情への対応について尋ねます。
(3) 顧客の苦情をどのように管理していますか?
(Baldrige Excellence Builder 2021-2022, p9より。翻訳筆者)
前の質問(2)で、どのようにお客様が情報とサポートを求められるようにしているかを尋ねました。
顧客の苦情の管理の前提として、顧客が苦情をあなたの組織に伝えやすい環境づくり、顧客から積極的に苦情を述べてもらえるような環境づくりがあります。
苦情を受け付ける窓口を明確にすること、苦情対応の方法に関する情報提供などは、この質問(2)の回答に含まれるものです。
顧客からの苦情をどのように扱うかが、ここでの質問です。
どのように迅速かつ効果的に苦情を解決していますか。
苦情対応には、迅速性と効果性が求められます。お客様としっかりコミュニケーションをとり、発生原因や対応方法について説明を行い、お客様の納得を得られるようにすることが重要です。
苦情を管理することによって、顧客の信頼を回復し、顧客の満足度とエンゲージメントを高め、将来的に同様の苦情を回避することをどのように可能にしていますか。
お客様の納得が得られるような対応により、お客様の信頼を回復し、さらにはお客様の満足度やエンゲージメントを高めることにつなげることができます。そのための仕組みづくりが重要です。
また、発生原因がわかったら再発防止策や未然防止策を講じることで、同じ苦情を再度発生しないようにすることができます。そのための仕組み作りが重要です。
一つひとつの苦情への対応にとどまらず、苦情を収集し、分析し、根本原因を特定することは、苦情の原因を効果的に排除し、プロセスと製品・サービスを改善するための優先順位を設定することにつながります。
苦情は、顧客が求めていることが満たされていないことを示しています。逆に言えば、苦情から、あなたの組織が気づいていない顧客のニーズを理解することができます。苦情は、顧客ニーズを提供してくれる重要な情報、お客様からの贈り物と捉え、戦略的に活用することが重要です。
良い成果をもたらすには、組織全体に苦情に関する情報を効果的に展開することも必要です。
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筆者らGQFが翻訳した「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。
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