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ビジョナリーリーダーシップの原典

 ボルドリッジ(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク)は、米国発の「証明された」経営フレームワークです。ボルドリッジはまた、米国マルコム・ボルドリッジ国家品質賞(MB賞)の「審査基準」であり、それをもとに自己診断・審査を行い、組織の改善点を見つけ、改善します。

 ボルドリッジが大切にする核となる価値観と概念で2番目に位置するのが将来を見据えたリーダーシップです。

将来を見据えたリーダーシップ(Visionary Leadership)
 組織の経営幹部は、組織のビジョンを設定し、顧客に焦点を当て、明確ではっきりした組織の価値観と倫理観を示し、従業員に高い期待を設定する必要があります。
ボルドリッジ核となる価値観と概念より引用。)

 ボルドリッジの核となる価値観と概念「将来を見据えたリーダーシップ」が登場したのは2000年の改訂からです。それ以前は、単に「リーダーシップ」という価値観でした。
 いずれも、組織のリーダーに求められる重要な要件を示しています。

 その原典となる一冊の本を見つけました。南カリフォルニア大学経営大学院教授、バート・ナヌスの「ビジョン・リーダー」。副題に「魅力ある未来像(ビジョン)の創造と実現に向かって」とあります。
 原著は1992年、日本語版は1994年発行です。日本語版のタイトルが上述の通り「ビジョン・リーダー」だったので、関連がつかめませんでしたが、原著のタイトルは”Visionary Leadership”、そのものでした。

 この本では、ビジョンとは何か、ビジョンの創造、ビジョンの実現の三部構成で、(その当時の)次に来る時代の21世紀型組織とそのリーダーシップ像を提示しています。今に通じるかどうかという観点からも興味深い一冊です。

 第三部に含まれる第9章「ビジョンリーダーの育成」はまさにビジョナリーリーダーシップの育成について述べられてます。
 そこにビジョナリーリーダーの実例として登場するのは、マイクロソフト社の創業者、ビル・ゲイツです。そして、21世紀型組織の実例としてマイクロソフト社が取り上げられます。

 30年も昔の本なので今の時代のビジョナリーリーダーとは異なるかもしれませんが、原典の一つとして、少し読み進めてみたいと思います。発見がありましたら、またここで紹介いたします。

★★

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。



 


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