働き手のエンゲージメント
ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーに登場するもうひとつのエンゲージメントが、従業員のエンゲージメント「働き手エンゲージメント」です。
働き手のエンゲージメント(WORKFORCE ENGAGEMENT)
組織の仕事、ミッション、ビジョンを達成するための働き手の感情的および理性的な献身(commitment)の程度
「ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク」は、組織が変化の激しい環境において、戦略をもとに成果を挙げることに焦点を当て、お客様と働き手のエンゲージメントを醸成し、統治と倫理、社会的責任、競争力、長期的な組織の持続可能性を向上させることを支援します。すべての分野の結果、組織と個人の学習、知識の共有に焦点を当てた包括的なマネジメントの方法を提供します。
すなわち、顧客エンゲージメントとともに、働き手のエンゲージメントの向上は、ボルドリッジの目的の一つです。
顧客エンゲージメントがボルドリッジに登場したのは2009年(2009-2010 Criteria for Performance Excellence, BNQP)ですが、働き手のエンゲージメントはそれに先立つ2007年(2007 Criteria for Performance Excellence, BNQP)です。それ以前は、働き手に関しても、満足度、従業員満足が重要なテーマでした。
働き手のエンゲージメントも測定できます。
ひとつの例が、ギャラップ社のQ12です。ボルドリッジ賞の受賞企業のひとつ、リッツカールトンなどでも採用されているものです。
これについては、2017年に日本にとって衝撃的な報告があったことを覚えておられる方も多いと思います。日経の次の記事です。
働き方改革など、日本においても働き手のエンゲージメントは関心の高いテーマとなってきていますので、次の調査結果報告が楽しみです。(ギャラップ社は、2001年から4年に一度、世界各国の従業員エンゲージメント調査結果を報告しています。)
※ボルドリッジでは、「働き手(workforce)」は、組織によって積極的に監督され、組織の業務遂行に関与するすべての人々のことを指しています。
このため、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」では、一般的に使用される「社員」「従業員」などと区別するために「働き手」という訳語を充てました。
※リッツカールトンでのエンゲージメント調査については、例えば、「ゴールド・スタンダード」ジョセフ・ミケーリ著、2009年、ブックマン社刊
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