俊敏性
競争の激しい市場で事業を展開する上で、成果を持続し、競争上の地位を維持するための戦略的に重要な要件の一つに、「俊敏性(Agiity)」があります。
簡単に言えば「俊敏性」とは、変化する要求事項に迅速に、柔軟に、かつ効果的に適応する能力です。
戦略と市場の特性によっては、俊敏性は、例えば、ある製品・サービスから別の製品・サービスに迅速に変更する能力であったり、変化する需要や市場の状況に迅速に対応する能力であったり、あるいは、広範な顧客の個々のニーズに合わせてカスタマイズされたサービスを生み出す能力であったりします。
俊敏性を組織に根付かせるのは、リーダーの役割の一つです。
俊敏性は一般的な言葉であり、ボルドリッジの主要用語集にはありませんが、「組織の学習と俊敏性(Organizational Learning and Agility)」として、ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの「核となる価値観と概念」の一つに挙げられています。
組織の学習と俊敏性(Organizational Learning and Agility)
組織の学習には、既存のアプローチの継続的な改善と、新しい目標、アプローチ、製品、市場につながる大きな変化またはイノベーションの両方が含まれます。組織的な学習は、俊敏性、迅速な変更、運用の柔軟性を可能にする必要があります。
(ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】より)
スイスのビジネススクールIMDが1989年から毎年発表している「世界競争力ランキング」、6月に発表された2020年版では、調査対象となった63の国・地域のうち、日本は総合評価が34位と過去最低を更新しました。約300の評価指標のうち特に「ビジネスの効率性」を示す評価指標である「企業の俊敏性」は、「起業家精神」とともに最下位・63位となりました。
最下位ならば、これからは良くなるしかありません。
俊敏性を組織に組み込むひとつのやり方が、ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークに示されています。
ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーは日本語で読めます。
「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。
下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。
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