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ガバナンスをどのように実践しているか

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーは、あなたの組織の業績を向上させるための最も重要な質問集です。の質問から、リーダーシップについて見ています。
 リーダーシップに関する質問の後半を見ています。 

 それぞれの質問をもう少し深掘りします。

1.2 ガバナンスと社会貢献
(1)あなたの組織は責任を持った統治をどのように実現していますか?

 ガバナンス(統治)は、組織の業務遂行を管理・制御するシステムです。
 効果的な統治が行われていることは、利害関係者およびより広く社会からの信頼を得、組織の有効性を高めるために重要です。

 組織の主要な利害関係者(株主を含む)の利益を守るために、責任能力があり、適切な情報が得られ、透明性があり、責任をもって統治をおこなう組織または諮問機関が必要です。
 このような組織体は、独立性をもって、レビューと監査、組織のパフォーマンスおよびCEOあるいは経営幹部のパフォーマンスの監視を行えることが必要です。

 この質問では、それをどのように実現しているかを尋ねています。

 具体的には、統治システムは、以下の項目についてそれぞれをどのようにレビューし、目標の達成につなげているかを尋ねます。
 •経営幹部の行動に対する説明責任
 •戦略に対する説明責任
 •財政的説明責任
 •運営の透明性
 •(必要ならば)統治委員会メンバーの人選ならびに情報開示方針
 •内部および外部監査の独立性と有効性
 •利害関係者(株式会社であれば株主を含む)の利益の保護
 •経営幹部の後継者計画

 一般には、企業や組織の憲章、細則や方針として、組織の所有者/株主、取締役会、経営幹部それぞれの権利と責任を文書化します。

 統治プロセスに含むべきものとしては、次があります。
 ・戦略的方向性の承認
 ・CEOの業績の監視と評価
 ・経営陣の報酬や手当て決定
 ・後継者育成計画
 ・財務およびその他の受託監査
 ・リスク管理
 ・情報公開
 ・株主報告(株式会社の場合)
 統治システムの運用の透明性に含むべきものとしては、次があります。
 ・統治プロセスに関する内部統制

1.2 ガバナンスと社会貢献
(2)経営幹部と統治委員会のパフォーマンスをどのように評価しますか?

  「統治委員会」はガバナンスボード(governance board)の訳語で、辞書によっては「取締役会」と訳されることがよくあります。しかし、日本企業においては取締役会は業務執行機関としての役割が強い場合も多くあります。(1)で見た「独立性」を考慮し、ここでは「取締役会」とせず「統治委員会」としています。あなたの組織の実態に合わせて、適宜、読み替えてください。

 経営幹部と統治委員会のパフォーマンスには、次の2つの論点があります。
・役員報酬の決定にパフォーマンス評価をどのように活用しているか
・経営幹部と統治委員会は、自身の能力開発を進め、必要に応じて、経営幹部、統治委員会およびリーダーシップシステムの有効性を向上させるために、これらのパフォーマンス評価をどのように活用しているか

 経営幹部のパフォーマンスの評価は、相互レビュー(ピアレビュー)、正式なパフォーマンス管理レビュー、働き手やその他の利害関係者からの公式または非公式のフィードバックやその他の調査などによって行われます。

 ボルドリッジでは、どの方法が良い、というような規定はありません。組織の状況に応じて、適した方法で行うことです。それが目標に向けて効果的に機能しているかどうかを確認し、改善します。

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 ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー(Baldrige Excellence Builder)は日本語で読むことができます。「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトから無償でダウンロードできます。
 下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。



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