ボルドリッジの主要用語集 2023-2024
ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク(以下、ボルドリッジ)は、米国発の「証明された」経営フレームワークです。ボルドリッジはまた、米国マルコム・ボルドリッジ国家品質賞(MB賞)の「審査基準」であり、それをもとに自己診断(セルフアセスメント)・審査を行い、組織の改善点を見つけ、改善します。
ボルドリッジは2年ごとに改訂されており、2023年1月に「2023-2024年版(2023–2024 edition) が発刊され、3月までにさらにその要約版「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー(Baldrige Excellence Builder®)2023-2024年版」も刊されました。
これはウェブサイトからダウンロードできるので、それを見ながら、時代を反映して、どのように中身が変わっているか確認しています。それは組織経営に求められる変革の方向性を示しているとも言えるからです。
ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーには、組織プロフィールをすべて記載することから始めて、組織の卓越性の最も重要な機能に関する質問が含まれています。5ページから始まるその質問集を確認するまえに、そこで使われている用語を定義した「主要用語集」を見てみます。
2023-2024年版では、次の4つの用語が新たに追加されました。
俊敏性(AGILITY)
文化(CULTURE)
レジリエンス、回復力(RESILIENCE)
システム(SYSTEM)
俊敏性
急激な変化やオペレーションの柔軟性に対応する能力。
文化
働き手の特徴となっており、組織内で実際に行動にも現れている、共有された信念、規範、および、価値観。
レジリエンス(回復力)
災害や緊急事態、その他の混乱を予測し、それに備え、そこから回復する能力であり、混乱が生じたときに、働き手と顧客のエンゲージメント、供給ネットワークと財務のパフォーマンス、組織の生産性、および、地域社会の幸福を保護し強化する組織の能力。
システム
アプローチを統合し、ポリシーと目標を設定し、それらの目標を達成するためのプロセスを管理するために使用される、組織の相互に関連するリーダーシップと管理の要素の組。
俊敏性とレジリエンスは、「核となる価値観と概念」としても紹介いたしました。
レジリエンスを除く3つ、俊敏性、文化、システムは、先にボルドリッジ・フレームワークの変更点としても紹介しました。
ビルダーの主要用語集にあるその他の用語で、「製品(products)」という語を含むものは、「製品・サービス(products and/or services)」になりました。
以上を修正すれば、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー 2023-2024版の主要用語集(17-18ページ)の見直しは完了です。
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ボリドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。ただしこちらはまだ2021-2022年版です。