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マイホームや不動産投資・アパート経営を検討中の方必見!建物構造の種類と特徴を解説!

地震や風災・水災などなにかと自然災害によるニュースを
よく耳にする昨今。

建物の災害に対する強さはマイホーム購入や
不動産投資・アパート経営を検討中の方は
特に気になるポイントではないでしょうか?

建物構造は建築物の骨組みに使用されている
建築材料の違いによって分類されており、
それぞれの建築材料ごとの特徴により、
メリット・デメリットが存在します。

今回は代表的な建物構造について、
それぞれの特徴と、メリット・デメリットを解説します。



1,建物構造の種類

◎木造(W造)

木造は建物の主要な構造部分に木材が使用されている建物構造。
2階建てまでの戸建て住宅やアパートに多く用いられています。
日本の戸建て住宅の9割以上が木造住宅です。

木材には水分を吸収・発散して湿度を一定に保つ「調湿効果」があり、
多湿な日本の気候に適していること、
また昔から日本では木材が豊富であり、
神社仏閣などの建立が盛んで、木造建築の技術が発達していることが
日本で現在でも木造住宅が多い理由です。

◎鉄骨造(S造)

鉄骨造は柱や梁などの建物の骨組みに鉄を用いた建物構造。
鉄骨造は2つに分類され、
使用する鋼材の厚みが6㎜未満の場合は「軽量鉄骨造」、
6㎜以上の場合は「重量鉄骨造」と区別されています。

軽量鉄骨造は2階建ての戸建てや小型店舗に利用されることが多く
重量鉄骨造は3階建て以上のマンションや大型店舗に利用されます。

◎鉄筋コンクリート造(RC造)

鉄筋コンクリート造は鉄筋とコンクリートを組み合わせて
固めた素材を使用した構造。
鉄とコンクリートがそれぞれの弱点を補い合い、
強度の高い素材となっています。

※鉄骨と鉄筋の違い
 鉄骨…鋼材を建物の骨組みとして使用できるように加工したもの。
 鉄筋…鋼材でできた棒のこと。コンクリートに埋め込み、強度を高めるた めのもの。

鉄骨


鉄筋

◎鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)

鉄骨の柱の周りに鉄筋を組んで
コンクリートを流し込んだ建材を使用した構造。
耐震・耐火・耐水性に優れており、高層マンションなど、
規模の大きな建築物に用いられる構造です。


2,木(W)造のメリット・デメリット

【メリット】

・他の構造と比べて建築コストが低く抑えられる。
・通気性が良く、調湿効果がある
・断熱性に優れている
・耐火性が高い

木造住宅の大きなメリットは他の構造に比べて
建築コストが低く抑えられること。

木材は他の構造に使われる建材に比べて安く、
鉄骨造や鉄筋コンクリート造の場合、
構造体が重いので、地盤の補強が必要ですが、
木材は軽いので地盤の改良費用が抑えられます。

また、木材は通気性が良く、
調湿効果(湿度が高い時は空気中の水分を吸収し、
乾燥しているときには内部の水分を放出し、湿度を一定に保つ効果)を
持っています。
それに加えて、木材は熱伝導率が低いため、
耐熱性にも優れており、外気温の影響を受けにくいため、
湿気が多く、一年の中で寒暖差がある日本の気候に合っています。

木材は燃えやすいイメージがありますが、実は耐火性にも優れています。
住宅に使用するような厚みのある木材は表面が炭化し、
内部まで燃えるには時間を要します。
火災が起きても木材の芯が残るため倒壊しにくいという特徴があります。

【デメリット】

・防音性が低い
・害虫による被害を受けやすい
・他の建築工法より耐震性が低い
・品質にばらつきが出る場合がある

木造は他の工法に比べると防音性が低い構造です。
そのため、大きな道路に面した場所に建築する場合や、
家で楽器を演奏したい場合などは、吸音性の高い断熱材を壁に入れる、
防音ガラス、2重サッシを採用するなどの防音対策が必要です。

また、天然の木材を使用するため、シロアリ対策が必須です。
木材は他の建材より耐久性が低く、耐震性も劣ります。
そのうえ適切なメンテナンスを怠ると木材の劣化が早まり、
耐久年数も短くなってしまいます。

木造住宅は品質にばらつきが出やすいことも
デメリットとして挙げられます。
木材の保管状況などによる品質の差や、
職人が木材を加工する場合もあるため、
加工する職人の技量に左右されることもあります。

3、鉄骨(S)造のメリット・デメリット

【メリット】

・耐震性が高い
・品質が安定している
・(木造と比較して)寿命が長い
・(木造と比較して)デザインの自由度が高い

鉄骨造は鉄がしなることで地震の揺れを吸収するため、
木造住宅と比較して耐震性が高いことがメリットとして挙げられます。
鉄骨の厚みが増すほど強度も上がるため、
耐震性を重視する場合は鉄骨の厚みを確認すると良いでしょう。

また、鉄骨造の場合、工場で構造体を生産しているため、
品質が一定に保たれており、
木造住宅のように出来栄えが異なるようなことがありません。

鉄骨造の住宅は木造住宅よりも構造自体が頑丈なので
柱や壁を少なくすることが可能です。
そのため、木造住宅よりも柔軟な間取りのデザインが可能。
広い空間や大きな窓など、開放的な空間を作ることもできます。

【デメリット】

・断熱性が低い
・(RC造、SRC造と比較すると)防音性・遮音性が低い
・地盤が弱い場合は地盤の補強が必要
・火災に弱い

鉄は木材と比べて熱伝導率が高く、熱が伝わりやすいため、
外気温の影響を受けやすいというデメリットがあります。
そのため夏は暑く、冬は寒くなってしまいます。

また、耐熱性の低さによる急激な温度変化によって内部に結露が発生し、
鉄の錆びの原因となってしまいます。
そのため断熱材を壁に入れるなどの対策が必要です。

その他のデメリットとして、木造住宅と比べて
鉄骨造の方が構造自体が重いということが挙げられます。
地盤が弱い場合、まず地盤の改良が必要になります。
そのため木造住宅と比較すると建築コストも高くなります。

さらに鉄は熱に弱く、火災によって温度が上昇すると
鉄骨の強度は急激に低下し、
変形などによって建物が倒壊する恐れがあります。
熱による強度の低下リスクを防止するために、
鉄骨に耐火加工を行う必要があります。

4,鉄筋コンクリート(RC)造のメリット・デメリット

【メリット】

・遮音性が高い
・耐震性が高い
・耐火性が高い
・デザインの自由度が高い

コンクリートは気密性が高いため、
鉄筋コンクリート造の建物は遮音性が高いのが特徴。
そのためマンションなどの集合住宅でも
周囲の住人の生活音があまり気にならなかったり、
都心部など騒音が気になる地域でも比較的快適に過ごすことができます。

鉄筋コンクリート造は引っ張られる力に強い鉄筋と
圧縮される力に強いコンクリートがそれぞれの弱点を補い合うため、
耐震性に長けています。
地震の横揺れで建物が伸縮する動きを鉄筋が吸収し、
縦揺れによる負荷はコンクリートが支えることによって
建物の倒壊を防ぎます。

また、コンクリートは燃えにくい素材のため、
鉄筋コンクリート造の建物は耐火性にも優れており、
建築基準法で「耐火建築物」とされています。

デザインの自由度が高いこともRC造のメリットとして挙げられます。
構造自体が頑丈で柱や壁が少なくて済むため、
仕切りのない広々とした空間を作ったり、大きな開口部が実現できます。

【デメリット】

・建築コストが高い
・地盤の補強が必要
・気密性が高く結露が発生しやすい
・工期が長い

鉄筋コンクリートは他の構造の建物に比べて重量が重くなります。
そのため、土地が軟弱な場合は地盤の改良が必要です。
地盤補強のコストも含めると建築コストが高くなります。
また、コンクリートを流し込み、固まるまで待つ時間があるため、
木造や鉄骨造と比べると工期が長くなります。
その間に仮住まいを借りる場合もあるため、
トータルコストが高くなる傾向があります。

また、コンクリートは気密性が高いので結露が発生しやすく、
こまめに換気を行わないとカビの発生にもつながります。
(新築マンションの場合は常時換気システムが導入されている場合があり、
結露やカビが発生しにくい工夫がされています。)

5,鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造のメリット・デメリット

【メリット】

・建物構造の中でトップクラスの耐震・耐火性能
・遮音性が高い
・部屋の面積を広くとれる
・少ない本数の柱で開けた空間を作れる

SRC造はあらゆる建物構造の中で
トップクラスの耐震・耐火性能を備えています。
鉄骨の周りに鉄筋を組んでコンクリートを流し込むため、
強度が高く、RC造よりも細い柱や梁で構造物を造ることが可能なため、
部屋の面積を広くとることができます。
また、柱と柱の間のスパンを広くすることができるので、
大きな空間を作ることも可能。
より広々とした設計ができます。

【デメリット】

・建築コストが高い
・工期が長い
・自由な設計が難しい

SRC造は鉄骨と鉄筋コンクリートを併用しているため
どうしても材料費が高くなり、2つの構造を組み合わせているため
工程が複雑で工期も長くなります。
SRC造は高層マンションに用いられる構造ですが、
高層マンションの家賃が高い理由はSRC造の建築コストの高さにあります。
また、鉄骨を使うため、設計上の制約があり、
RC造よりも設計の自由度は低くなります。
部屋の面積は広くすることができますが、
個性的な間取りを探している場合には不向きです。

6,まとめ

今回は代表的な建物構造の特徴、メリット・デメリットをご紹介しました。

耐久性や災害への強さに差はありますが、
どの構造にも良い点と悪い点が必ず存在します。

この記事を参考に、
予算や条件、住み心地、暮らし方、災害への強さなど…
どの点を重視したいかをご自身やご家族と考えて、
納得のいく物件選びをしましょう!

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