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シン世界を写真と言葉で旅する   「私への旅」


「私への旅」


何度も何度も生まれ変わった
何度も何度も




それが十回なのか百回なのか
それとも千回なのか
思い出せそうで思い出せない





でももう何度も何度も生まれ変わった
何度も何度も




自分が何者だったのか、何をしたのか、誰と暮らしたのか




それがどこだったのか、いつ頃だったのか
思い出せそうで思い出せない




ここはどこ




この道は以前通ったことがあるような





遠くに見える山の稜線も見覚えがあるような






それがいつ頃だったのか




数百年前か数千年前か、いや数万年前か
思い出せそうで思い出せない




今はいつ




2025年ていつなの
本当に今は2025年でいいの




この何千年か生きてきた魂にとって
そしてこれからまた何千年か生きる魂にとって
今ってどういう意味があるの




何度も生まれ変わる私にとって今は前半なの後半なの
そして終わりはあるの
何かしらゴールみたいなものはあるの




私には今、この肉体と名前が与えられているけれど
何か生まれてきた目的があったような
何か乗り越えるべき課題を与えられていたような





あなたは誰




あなたとは以前にも一緒に暮らしていたような
それが夫婦だったのか、親子だったのか、兄弟だったのか
思い出せそうで思い出せない




でももう何度も何度も一緒に暮らしたことがあるような




私は誰





無限に広がる宇宙からしたら
数えきれない無数の星、銀河を含むこの全宇宙からしたら




ほんの片隅でしかない、この星、この国、この場所




ここで





何万年たったかわからない、これからまた何万年たつのかわからない
果てしない時の流れからすれば






数十年というほんの一瞬を




生きる




何回生まれ変わったのかわからない、ある魂を受け継いで
何かしら乗り越えるべき課題を与えられた魂を受け継いで




生きる





それが私





宇宙のほんの片隅で、ほんの一瞬、ある魂のささやかな向上の為に




生きる




それが私




ここはどこなんだろう
今はいつなんだろう
あなたは誰
わたしは誰
思い出せそうで思い出せない




これからまた何度も何度も生まれ変わる
何度も何度も




一千年前、私はやはり旅が好きだったような気がする





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