見出し画像

一写一文、司馬遼太郎の言葉を嚙みしめる その一


新宿駅東口(2007年)

司馬遼太郎 「長安から北京]より
鉄の使用ほど、人間の精神と社会を、それ以前に比べて激しく変えてしまったものはないように思える。農業生産があがるために社会が変わり、また私有への執着が強くなり、さらに好奇心が増大して、形而下的な好奇心が社会に充満する一方、それが変質して形而上的な好奇心を生み、思想や学問を持つようになった。鉄器使用が始まる以前の石器や木器による小生産の時代は、人間は欲望も少なく、従って好奇心も寡少で、じつにのんきでお人よしの世の中であったろう思える。

*今だからこそ噛みしめたい言葉と思えます。
なぜか、
何かの登場で社会が劇的に変わったで、思い出されるのはここ百年だと「核」と「コンピューター」でしょうか。
そして今だと、「AI」になりそうです。
ホーキング博士が「AIが人間に取って代わる可能性がある」と警鐘をならし、多数の著名な科学者が同じような発言を繰り返している。
その一方で今年に入ってmetaやソフトバンクなど「AI」への巨額の投資が続いている。
「AI」に頼る社会が間違いなく加速していきます。
「鉄」は人間に取って代わることはなかったですが、「AI」はその可能性を秘めています。
百年後に「AI」の登場で社会が変わったね~とのんびり話せてればいいのですが……
祈るばかりです……

*「写真」だけでは伝わらない何かを、「言葉」だけでは伝わらない何かを、「写真」と「言葉」で伝える。
「生まれ変わり」や「唯一者」など目には見えない世界を「写真」と「言葉」で探し続ける「旅」。
それが私の「シン世界を写真と言葉で旅するシリーズ」です。
良かったら一緒に旅してください。


いいなと思ったら応援しよう!