お寿司とおにぎりの違い(笑)
僕は仕事やプライベート問わず、色んな方と食事に行きます。
僕がグルメブロガーであるということを知っている方の大半は「美味しいところ選んでくれるんやろ〜」と楽しみにしてくださいますし、料理の説明(ウザくならない程度に)をすると楽しんでくれたりもします。
せっかくご一緒する方には、外食を楽しんでもらいたい。というのはグルメブロガーなら考えることじゃないでしょうか。
ただ、食にあんまり興味のない方とご一緒すると結構困ることがあります。どんなにいいお店にも反応もなく、パクパクと食べて素知らぬ顔。ファーストフードに行っても変わらないんだろうなーっていう方・・(笑)
そういう方は得てして自覚がなく、指摘するとちょっと機嫌が悪くなったりします。
僕が一番困ったエピソードがあります。
お寿司やさんに行くときに、「お寿司のどこがそんなにいいの?お寿司っておにぎりのパクリだよね?」と言われました。
「え?そんなこという大人が存在するの?」と疑問に思われる方もいるかもしれませんが本当の話。
僕も予想外過ぎて、その時はきちんと説明することが出来なかった・・心残りです・・(笑)
でもそこで理由をきちんと説明して、「お寿司とおにぎりって全く別物ですから!残念!」みたいに言っちゃうと余計その方が興味無くしちゃうかもしれないしなーと・・その人にとってはそこまで興味のないことであって、ラグビーとアメフトの区別がつかない人に必死に説明するようなもの。
ちなみに僕なりのお寿司とおにぎりの違い考察を述べると・・
①成り立ちから違う。
おにぎりの成り立ちは、白ご飯を持ち運ぶため、つまりお弁当として発展しました。おにぎりを握る理由は持ち運ぶためであり、具材を入れるのも味の変化だけでなく栄養の補完なのです。
一方現在のお寿司の成り立ちは、熟鮓からきています。もともと酢飯の上にネタをのせて日持ちさせるためのものです。お寿司を握るのは熟鮓よりも、ネタとシャリを一体に味わうことで美味しくさせるためなのです。なので栄養の補完ではなくより美味しくさせるために様々なネタを握ります。
成り立ちから全然違いますよね。
②そもそもの立ち位置が違う。
おにぎりは、今でこそ「おにぎり専門店」がありますが、基本的にはお弁当なので家族に作ってもらったり、自分で作るものです。それが面倒なのでコンビニのおにぎりが市民権を得るようになっていますね。
一方お寿司は家で食べないです。基本的にはご馳走としてお店に食べに行くというものです。そこを安くで食べられるから人気なのが回転寿司です。家でお寿司握れる人なんてホームパーティーで活躍できそうですよね。
③お米という食材の調理法から考える
様々な食材には適した調理法があります。
小麦は粉にして水で溶いて練って、焼いてパンにしたり、ナンにしたり。細く切って茹でることでうどんにしたりパスタにしたり。それってどこかで影響があったのかもしれませんが、ただ、それぞれの食材に適した調理法なのです。
野菜をピューレにするか、すり流しにするか、野菜の味を楽しむために液体状にする。別にどちらがどちらのパクリというわけではないですよね。
お米は炊いてα化してから、小さい粒のまま食べてもいいですが、固めることで違う料理、違う用途にできます。団子にしたり、きりたんぽにしたり、せんべいにしたり、お寿司にしたり、おにぎりにしたり。
「小さい粒を固まりにする」というのはお米に適した調理法なのです。ただそれだけのことなのです。
つまり、「お寿司っておにぎりのパクリやん!」っていうのは「ピザってお好み焼きのパクリやん!」くらいのレベルなわけなのです。
ここまで説明すると「もういいわ!帰る!」ってなりかねないので言いませんが。食に興味のない方と食事をすると疲れるという話でした。(笑)