シリーズ「温泉で心を解こう」(栃木県那須郡那須町湯本 大丸温泉旅館)
本日の一句「大丸の 湯量と泉質 二重丸」
住まいから近いので、那須の温泉には時々来ます。My Favoriteは鹿の湯さん。歴史を感じる建物に、温度が異なる6つの浴槽からなる北関東が誇る硫黄泉の雄です。今年のお盆は、全国的に上下から高気圧に挟まれ、梅雨のように長引く雨。憂いつつ、那須へ車を走らせました。
温泉神社を横目に、大好きな鹿の湯を朝一で堪能し、温泉を出てから更に車で山を登ること十数分、今回は栃木県那須にある、湯本温泉の大丸温泉旅館さんに伺いました。
前々から伺いたいと思いつつ、いつも手前の鹿の湯で満足してしまっていたので、今日は朝一で鹿の湯に入ってから、2湯目としてハシゴをした次第です。
宿へ向かう坂道の手前の駐車場に自動車を止めると、周囲には霧がかかっていて幻想的。楽しみです。
今日は雨が降っていたことと、大丸温泉旅館さんの日帰り開始時間11時半直後に伺ったので、まだそれほど混んでいませんでした。ハイシーズンなら、ごった返してしまうと聞いていましたが、落ち着いて入れそうです。
趣ある玄関がお出迎え
入り口手前の橋の下には、温泉の川がザブザブ流れてます。これは期待できそう!
中に入ると、券売機があり、日帰り大人1,000円を購入します。タオルと腰巻きバスタオルが付いて1,000円。
腰巻きバスタオルが付いている理由は、ここの露天風呂が混浴だから。混浴露天風呂に入る時にはバスタオルを巻いたままでオーケーとのこと。
バスタオルを受け取り、突き当たりを左に曲がると長い廊下の先がお待ちかねの温泉です。途中、飲泉所もあります。
いざ、実湯!
内湯で体を洗い、バスタオルを腰に巻いて露天風呂に。
下の図のように、男性は男性用の内湯があるのですが、露天風呂は混浴しかないのです。女性には専用の露天風呂が2つありますのでご安心を。
平面だと分かりにくいのですが、この温泉はもともと川の地形を利用しているということで、裏山の源泉から流れ出た温泉が川を作り、山ゆりの湯(女性専用)を最上流として、あざみの湯→あじさいの湯→白樺の湯とお湯が渓流のように流れ込んでいます。露天風呂脇の階段であざみの湯まで登っていきます。
そして更に特徴的なのは、露天風呂の底が、一部平らな岩もありつつ、大半に砂利や小石が敷いてあることです。これが足裏を適度に刺激してくれて、とても気持ちが良いのです。私はこのような小石や砂利の浴槽に入った経験が無かったので、野趣に満ちていて良いなと思いました。
温泉宿を無理に作った感じがなく、川に流れる温泉の恩恵を生かしながら宿を作られた感じもあり、自然に対する謙虚な感じが素敵でした。
浴室は写真は撮りませんでしたので、公式サイトからの出典で。
あざみ(混浴最上流)出典:大丸温泉旅館公式サイトより
あじさいの湯(混浴中腹)出典:大丸温泉旅館公式サイトより
白樺の湯(混浴最下流)出典:大丸温泉旅館公式サイトより
肝心のお湯は、硫黄泉がひしめくエリアにありながら、無色透明の優しいアルカリ性単純泉、湧出量は圧巻の170L/分。お湯の特徴はズバリ、メタケイ酸を豊富に含有していることでしょう。メタケイ酸は保湿効果が高く、美肌の湯と言われています。それは入っている最中にも実感できます。温泉に入れば入るほど、肌にハリを感じ、しっとりスベスベした印象を受けます。
そしてなんといってもお湯の豊富さ、新鮮さ。採れたて野菜のような印象です。お湯は惜しげもなく溢れており、立ち登る湯気の香りがフレッシュで心地よいのです。
露天を満喫していると、混浴なので、小さい子供を連れた若い父親と母親が白樺の湯で合流していました。一緒に入ろうとすれば、通常貸切風呂が定番ですが、自然の地形を利用した開放感と野趣に溢れた露天風呂を家族で一緒に味わえるなんて素晴らしいと思いました。露天も3つもあるので、家族が集まって入っている時、他のお客さんもさりげなく家族だけにしてあげているような配慮も感じられ、優しさっていいな、とか。(混浴に生息すると言われる、ワニと言われるような品位の低い輩は見当たりませんでした)
そして、この温泉、露天に注目が集まりがちですが、男性は内湯が2つ並んでおり、やはりお湯が豊かで素晴らしいのです。浴槽の縁が歴史のある木枠で、それも好みです。
笹の湯(男性用内湯)出典:大丸温泉旅館公式サイトより
内湯と外湯を行ったり来たりしながら、ゆっくり温泉を満喫し、名残惜しさを感じつつ、上がりました。
入り口脇にあるロビーのソファコーナーの奥に、明治時代に乃木希典将軍という方が毎年湯治に訪れていたということで、当時の着物や日記などが展示してありました。日清戦争や日露戦争に従軍した将軍で、学習院の院長もされた方だとか。
そんな歴史も垣間見つつ、温泉の素晴らしさに名残惜しさを感じつつ、宿をあとにしました。途中通り過ぎた鹿の湯は、駐車場もいっぱい。
鹿の湯に朝一で入ってから大丸温泉で良かった。全く異なるこの2つの極上の泉質をこんなにご近所で味わえる贅沢。早起きは三文の得。
大丸温泉旅館さん、日帰り温泉、ご馳走さまでした。
今度は泊まりで来たいなあ。
あ、ちなみに大丸は「おおまる」と読みます。
最近まで「だいまる温泉」だと思い込んでいました・・
帰りには運よく、人気店「SHOZO CAFE」で美味しいカボチャプリンとスコーンと木苺ソーダも飲めた良い1日。
小さな幸せの発見、生きる醍醐味ナリ
おしまい
◇◇◇ただいま 各シリーズ絶賛執筆中!◇◇
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