銀行ビジネスの将来について

決済システムは言ってしまえばお金の流通に関する道路網である。そのため公共性が強く、問題があると人々に甚大な影響を与える。自分の仕事も銀行のバッグシステムの一部を担っているが、その保守するシステムというのはとてつもない規模の投資がされもはや少し触るとどこが影響があるかは並の人が一人見れるような代物ではない。マイナス金利の現在、銀行は収益をあげることに非常に苦労している。国債の金利は銀行にとってひとつの大きな収入源だがそれに頼れない状況でじゃあ、融資してその取引で利益を得ろという話しになる。しかし、デフレスパイラルに陥っている日本でそれは無理ゲーといってもいいだろう。その中、銀行システムの保守開発も委託開発、持ち帰り開発などあらゆる人件費削減を強いられている。その一方、ITの進化により日々システムはより利便性を求める声に応える必要性に迫られている。正に八方塞がりだ。金融システムを見ている自分の意見としてはだから昨今のシステム障害も報道され人々がどれだけ騒いだところで根本的な解決には至らないと思う。本質的には決済システム自体この国に住む人々の将来のことを見越したら国がその役割を引き取り一元管理するのが望ましい。ローマ帝国の道路網の多くはローマの有力者が自費を投じてつくった。彼らはそこから通行税をとったりは決してしない。何故なら社会基盤は国に住むあらゆる人々がその経済活動を活性化する源であるからだ。日本の政治家や官僚は何故かその考えには至っていない。未だに高速道路は採算をとらないといけないと言って通行料はとるし、電気代はどんどん値上がりする。スマート決済に次ても何故か様々な事業者を競わせ残存者利益を狙う企業の果てない消耗戦が続いている。この国は本当にこのままでいいのだろうか?


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