参 【青春記】
コピーライター養成講座に通っていた
大学に籍を置きながら
先生は
俺は先生じゃないんだよ、先輩なんだよ
と
よく言っていた
僕は
怠け者だった
締め切りを守れなかった
その講座では
優
良
可
という評価がついた
良上
というオプショナルな評価もあった
以前には
不可
とか
燃
という評価もあった
と
伝説になっていた
燃
とは
文字どおり
原稿を燃やされて
ホッチキスの針だけが返される
という評価だった
と
先輩に聞いた
締め切りを守れなかった
僕の原稿につけられた評価は
参
だった
参考にはする
けど
これじゃ意味ないよね
と
先生というか先輩に言われた
けど
レアな評価だったらしい
初めてつけられた評価だったらしい
あの原稿
とっとけば良かったなぁ
と
今になれば思う
締め切りは大切だ
そのことに気づいたのは
もっと後になってからだった
当時からだが
僕はまだアマちゃんのままだ
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