【勝手なスピンオフストーリー】 青い鳥から見た「青い鳥」
青い鳥の視点からの物語
かつて、人々が青い鳥を探し求めてさまよっていたある森の奥深くに、私、ルナという名の青い鳥が住んでいました。私の羽は空のように青く、太陽の光を浴びるときらめいて見えるのです。多くの人々が私を幸福の象徴として追い求めてきましたが、彼らが知らない真実があります。私には自分自身の物語があり、心に秘めた夢があるのです。
ある日のこと、私は木の枝にとまりながら、遠くを旅する計画を練っていました。突然、ミレとティルという名の二人の子どもが森の中を駆けて来るのが見えました。彼らは何かを必死に探しているようで、時折立ち止まり、何かを話し合っていました。
「きっと、幸せを見つけるには青い鳥が必要なんだ!」ミレが言いました。ティルは頷きながらも、どこか不安そうに周りを見渡していました。
私は彼らに近づき、驚かせることなく優しく声をかけました。「こんにちは、ミレとティル。幸せを探しているの?」
二人は驚きつつも、すぐに私の話に耳を傾け始めました。「そうなんだ、私たちは幸せを探してるんだ。でも、どこにあるのかわからないんだよね」とティルが答えました。
「幸せは、実は遠くにあるものではないんだよ。自分の心の中に見つけるものさ」と私は教えてあげました。私自身、人々が私を追い求める理由を長らく理解していなかったのですが、多くの冒険を経て、幸せとは自分自身の中にあるということを学んだのです。
ミレとティルは私の言葉に深く考え込むと、お互いを見つめ合い、笑顔を見せました。「そうか、私たちの心の中に幸せがあるんだね!」とミレが言い、ティルも嬉しそうに頷きました。
私は二人に別れを告げ、自分の旅を続けることにしました。空を飛びながら、私は思いました。他人にとっての幸せの象徴であることも嬉しいですが、自分自身の幸せを追求することが、何よりも大切だと。私の物語は、他人が作るものではなく、自分で切り開いていくものだと心から感じているのです。
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