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コロナ明けのシンガポール・タイ旅行記/前半

はじめに

 初夏の候、皆様におかれましてはいかがお過ごしのことでしょうか。Edward José™️です。(以下甲)甲は最近シンガポールとタイに行ってきたのでそのレポをしたいと思います。でもコロナ禍の海外旅行はどうだとかシンガポールとタイは一体どんな国なのだ、などと思っている人とかこれから行こうとしている人とかは参考になれば参考にしてください。長いので前半と後半に分けて書くことにしました。前半は旅行準備とシンガポール編、後半はタイと帰国編です。以下常体でいかせていただきます。

1.旅行準備

 事の始まりは西暦だと2022年の春、甲と仲の良い大学の先輩(以下乙)が新卒で社会人になったのをきっかけに、「うちの会社って夏休みが1週間ぐらいとれるんだよネェ…ッ!甲とも海外旅行行けちゃうんだよネェ…ッ!」とモテしぐさで口説かれてしまったのでこの辺りから海外旅行の予定ができ始めた。頭の良い読者諸君ならご存知だろうがここのところ2年半くらい地球という星ではコロナ禍で、甲も例にもれず碌に海外に行けていないのだ。パスポートもコロナが始まりかけの頃に10年のものに更新したのに、使う機会もなく2年半が過ぎてしまった。そんなわけで私は「ヤー!(ドイツ語で、ハイ!このわたくしめ、ぜひぜひ行かせていただきとう存じます。の意)」といった感じで二つ返事で承諾し、甲によく一緒に旅行に引きずり回される後輩(以下丙)も誘って三人で行くことになった。ちなみに私は海外経験はそんなにないが、乙と丙はこれが初めての海外旅行なので引率である。引率なのに優しい男だから「おやつは300円までだ!」とはあえて言わないのだ。
 目的地は比較的国境が緩めであまり遠くない場所ということでタイになった。本来私はあまりその国の言語が分からないところには行く気が向かないというたちなのだが、2年半も海外に行けなかったので海外に行きたいということしか頭になく「そんなことはどうでもいいッ、早く海外に行かせろくださいッ」「タイ語が分からないならタイ語ができるようになればいいじゃない」といった感じで旅行前の1か月でタイ語を自学で猛勉強した。修造も白目を剥く気合でなんとかタイ文字を識字できるようになって簡単な文章を覚えることができ、たとえばผมมาสีครับ(僕はマーリーです)という文章を覚えたが実際は私はマーリーではないし道端で急に自己紹介することもないので使うことはなかった。私がタイ語を勉強するのにこの三冊を使ったのだが良かったので皆さまにお勧めしたい。ひとつ言うならばニューエクスプレスにはカタカナ表記をやめてほしいのだがそれ以外はとても良い本たちだと思う。

タイ語学習のおとも

 旅行の時期は、乙の休みの時期に合わせて7月下旬から8月上旬にかけてになった。いろんな航空会社の便があったが一番安かったのはScootというシンガポール系のLCCで、運賃だけなら3人往復¥91,200、一人当たり¥30,400だった。税などに加えて機内食、預け荷物、おやすみキットなどつけても単純計算で一人当たり総額¥45,776円払えば無料で乗れるのはありえんアドすぎるうえに、往路は台湾桃園とシンガポールで2回の乗り継ぎ、復路はシンガポールでの1回乗り継ぎがあって合計5回も飛行機に乗れるなんともすばらしい行程だ。乗らない手はない。往路のシンガポールで半日のトランジット時間ができるので、シンガポールもついでに入国しちゃおうとなったわけだ。旅行期間は7/30~8/5になり、30~31はシンガポール、31~4はタイ、夜行便で5日の朝に日本に戻ってくることになった。

三人分合計の航空券代内訳

 そして次に各国の出入国条件をまとめた。我々が旅行したときの各国・各地域の条件的には以下のような感じだった。


・日本→台湾→シンガポール…指定のコロナワクチンを2回以上打っていれば、海外用ワクチン接種証明を用意の上シンガポール到着の三日前以内にSG Arrival Cardを入力だけでOK、台湾桃園空港乗り継ぎは2022年6月15日より再開
・シンガポール→タイ…要件なし(2022年7月1日よりタイランドパスによる入国許可申請制度撤廃)
・タイ→シンガポール→日本…出国前72時間以内にPCR検査をし日本政府指定の用紙に検査結果を用意、ワクチン接種証明とともにMySOSアプリに登録、シンガポール乗り継ぎは要件なし


これだけだった。もっとも、出入国要件はだいたい英語で書いてあってなおかつよく改変されるので難しかったが、まとめてみると簡単だ。

 ホテルもとり、SIMカードも買い、コロナ対応の海外旅行保険にも加入し、SG Arrival Cardも入力してタイでのPCR検査を予約したらザ・出国である。

2.日本出国

 7/30のさわやかな土曜日の朝5時、大気が「今日は7月30日です。」と告げているかのような天気のなかで私は目を覚ました。正確にはその時間に目覚ましで目を覚ますように自ら目覚ましをセットしていたのだ。甲乙丙の三人は8:10に日暮里駅集合で、8:24日暮里発のスカイライナーで成田空港へと向かった。

成田空港行きスカイライナー

 Scootは成田空港の第1ターミナル発なので空港第二ビルではなく成田空港で下車。出発ロビーに向かった。我々が乗るのはスクートTR899便、台北で途中降機ありのシンガポール行き、12:05発。乙のポケットWiFiも受け取り、チェックインと荷物預けを済ませて出国。チェックイン時にはパスポートのほかにワクチン接種証明の提示が求められた。

出発ロビーの出発便案内板。結構な数のフライトが復活してきているようで嬉しい

 出国審査前の手荷物検査では手荒れ用のクリームを調子に乗ってクソデカ・チューブで持ってきてしまったために没収、ドナドナされていった。高校生のときから使っていたのに…でも形あるものはいずれみな滅びるのでOK牧場だぜ、と諸行無常の概念を体得して強(つよ)になった。
 出国審査は自動化ゲートであっさり終わり、乙と丙に初出国の感想を求めると「あっさり通っちゃった…」とのことだったので、「次入国できなくなったらどうするんだい?」と何度も脅した。

出国ギャルの魔法陣

 黄色の機体が映えるスクート、機材はエアバスA320neo、レジは9V-TNEだった。LCCの3列-3列単通路機なので海外旅行感にはすこし欠けるが、ひさかたぶりの国際線でテンションがブチ上がりまくり搭乗口の前を歯をむき出しにして転げまわりたい気分だったが長男だし福井人の気合があるのでギリ耐えだった。台北経由シンガポール行きなのでシンガポールまでは同じ便名、同じ機材である。シンガポールまでの我々の生殺与奪の権をこの飛行機に握らせてしまうわけだが、neoで新しめの機材なので富岡さんも許してくれよう。

スクートTR899便台北/シンガポール行き
機内

 離陸するとまもなくして機内食が配られた。我々はフライトを予約する時点で事前に追加課金して機内で食物を得るプランを選択していたので、5便全てで餌が運ばれてくる。三人とも、どの便で何の食物を選択したか覚えていないので、客室乗務員の言われるがままにボーディングパスをさしだし、なにか印を書き込まれ、なすがまま、キュウリがパパに給餌された。私はナシレマを食べることになっているらしかった。味はとてもうまくて日本じゃない味がする。ついてくるNibblesのチョコチップクッキーもハチャメチャウマかった。ウマすぎて小池百合子に祝電を入れようと思ったぐらいだ。普段賞味期限切れの非常食のパンを貪って生きている身からすればこんなものは酒池肉林のたぐいなのですごくお得感があった。

機内食その①(成田→台湾桃園)
のナシレマ、クッキー、水

 ちなみに機内では機内専用のWiFiが飛んでいて、自由に通信できるわけではないが、フライトマップや食べ物やドリンクのオーダー、ゲームなどのみ楽しめる様になっている。ただしなかなか繋がらなかった。21世紀の現代人たるもの、WiFiの安定は心の安定なのに…

機内でスマホで見れるフライトマップ

3.台湾桃園乗継

 そうこうしているうちに約4時間弱で台湾桃園国際空港に着陸した。日本と台湾では時差が1時間ある。現地時間で恐らく15時前ぐらいに到着だったと思う。時差の一時間なんてあってないようなものなので、結論としては時差はないということになった。そもそも時差というのは人間の都合で定められただけの物差しに過ぎず、同じ地球の上同じ空の下に生きている地球人の我々を時差という概念で縛り上げることは不可能なのだ。我々の「勝ち」なのだ。
 シンガポールまで同じTR899便といえども安全確認のために一度全員降機しなくてはならない。これはコロナ前のキャセイパシフィックの台北経由便でもよくあることだったが、変わったところとしては乗り継ぎ客は降機してすぐに用意されていたカウンターで名前を逐一確認されたことだった。確認後は乗り継ぎ用の証明カードを手渡された。

乗り継ぎ用証明カード

 全員分の名前チェックが終わると空港係員に乗継用荷物検査場に案内され、検査を終えて搭乗ゲートに戻った。飛行機の中で電波を遮断されて飢えているいた我々オタク達は、いそいそと空港フリーWiFiに接続しツイッターを開始。ツイッターの画面に向かって熱心に文字を打ち込んではニヤつき、打ちこんではニヤつきしているうちに1時間ほどの乗り継ぎ時間で再搭乗した。台湾に入境することは検疫体制と時間の都合上でかなわなかったが、数か月後には自由に入境できるようになっていたいものである。

再搭乗

 飛行機は再度、こんどはシンガポールに向かって離陸した。この便は機内の座席配置に制限がかかっており、左右3列それぞれ並ぶ中の真ん中一列には人が座らないように調整されていたので、さっきは三人仲良く並んで座っていたのも今回は一人が通路を挟んで対岸の座席に行ってしまった。対岸に行ってしまった乙を眺めながら、彼岸と此岸と三途の川みたいだななどとアホ面で考えているうちに機内食が運ばれてきた。今度の機内食は、牛肉の蒸し煮らしかった。そんなものにしたっけ、と思ったが所詮カスの記憶力なのでそれならそういうことなんだろう、と思って食べた。これも日本じゃない味がしてうまかった。食レポが下手すぎてもう日本じゃない味がするものはウマいということでいいんではないだろうか。ちなみに左のレイズのポテチは搭乗待合室で甲が自分で買ったものなので機内食ではない。

機内食その②(台湾桃園→シンガポール)
牛肉の蒸し煮、クッキー、水と自分で買ったポテチ

 ちなみにここの機内では、写真は撮り忘れてしまったが事前に購入していたおやすみキットが配られた。夜に到着するだけでべつに夜行便ではないのでここで配るのかい一体、君?といったきもちだが、薄手だが大判の独自デザインブランケットと独自デザインのアイマスクが入っていてかわいかった。
 台湾桃園からシンガポールまでは約5時間弱のフライトである。台湾とシンガポールの間には時差はないので、実質台湾はシンガポールであり、逆もまた然りなのだ。そうこうしているうちにシンガポール・チャンギ国際空港に着陸した。

4.シンガポール1日目

 現地時間およそ20時半ごろにシンガポール・チャンギ国際空港に着陸した。甲はシンガポールは三年以上ぶりで懐かしい気持ちになったが甲のSIMカードが一向に開通しなかった。シンガポール政府当局に国ぐるみでいじめを受けていると思って小学校のときの担任の先生にチクろうと思ったぐらいだ。

シンガポールに到着

 降機後はすぐさまイミグレーションで、事前にSG Arrival Cardをネットで提出していたのでパスポートだけですんなり入国できた。ちなみにシンガポールは英語・中国語・マレー語・タミル語の4言語が日常的にあちこちで使われており、言語オタク大歓喜の街なのだ。自分は英語はハローハワユ―アイムファインセンキューぐらいは言えるし、中国語は大学で専攻しているからまあ何となくわかるし、マレー語はSaya nak makan nasi lemak(私はナシレマが食べたい)を言えるし、タミル語も一年前ぐらいに大学の授業で読み書きを習った。 これは自分、もしかしなくても強いのでは?と思っていたら、イミグレーションのスタッフの人に「眼鏡をはずして」と英語で言われたのを聞き取れなくてため息をつかれてしまったのでこちらも負けじとクソデカため息をつき返した。私の勝ちだった。

 預け荷物はシンガポール経由バンコクまでスルーバゲージなのでシンガポールで受け取る必要はなかった。何とか空港のWiFiを駆使して甲のSIMを開通させることができたので、電波の恵みを手に我々はメトロに乗りシンガポールの夜の街に繰り出した。
 空港から出ているメトロのEast West Lineは空港から2駅隣のTanah Merahで本線に乗り換えないと市内に出れないが、その後はそのままマーライオンの近くまで行けるということで、我々三人組はホテルに行く前にマーライオンとマリーナベイサンズの見えるRaffles Placeまで行くことにした。自分が三年前にシンガポールに来たときはマーライオンは改修中で見れなかったので、初めてのガチのマーライオンだ。自分は知らなかったのだが、マーライオンは世界三大がっかりのひとつらしい。マーライオンだって本当は神獣だからおそらく好きで不特定多数の愚かな人類に見世物にされているわけではないのに。自分は元々まあこんなものだろうと思っていたので特段がっかりはしなかった。福井県には絶対ないので。

マーライオンとマリーナベイサンズ

 マーライオンを見て満足した我々は、ホテルへと向かった。ホテルはIbis Budget Singapore PearlでAljuniedの近くにある。イビスグループならシンガポールでも以前ベンクーレンで泊まったことがあるし、難波とマドリードでも泊まったから安心だろうと思って、またシンガポールはホテルがどこも総じて高かったので安宿をということでここになった。それでもあまり安くはなかったうえに建て付けはあまり良くなかったのでシャワーはお湯がほとんど出なかったが、フライトで疲れていたので十分に快適だった。

Ibis Budget Singapore Pearl

 夜ご飯は近くの大衆食堂で肉骨蝦面(Pork rib prawn noodle)をテイクアウトしてホテルで食べた。お店の老板がとても気さくな人だった。

ホテル近くの大衆食堂
ホテルで食べる肉骨蝦面

5.シンガポール2日目

 翌朝、飛行機が出るまでの時間我々はシンガポールの市内を観光することにした。ちなみにバンコク行きの飛行機は15:25チャンギ空港発なので、正午辺りまでは市内を観光できた。少々時間が無さすぎるが、もともとトランジットなので仕方ない。我々はLittle Indiaに向かい、Tekka Centre(竹脚中心)というホーカーズ(フードコートのような場所)に行って朝飯にありつくこととした。

Tekka Centre(竹脚中心)

 ここには中国系、インド系、中東系、マレー系などさまざまな食べ物の屋台がいっぱいあったが、我々は三人そろってマトンのビリヤニを頼んだ。はちゃめちゃウマい。7SGDなので700円ぐらいだが量があるので朝飯には十分だった。

マトンのビリヤニ。めっちゃうまい

 朝食を堪能した我々はLittle India周辺を散歩することにした。よくわからない寺院があったり、よくわからない公園があったり、よくわからないむき出しのエレベーターがあったり、よくわからない人類がいたりした。つまるところ地球というのはあまりよくわからない星なのだ。

Little Indiaのよくわからない寺院
よくわからないむき出しのエレベーター

 そんなこんなをしていたらいい時間になってきたので我々はチャンギ空港に向かうことにした。「まだタイ旅行の前哨戦なんだよね」とか言っている乙と丙の会話に耳をそばだてながら、「あ、これって戦争だったんだ」と初めて知った。これ戦争なのか。そんな危険な状況に我々は晒されているのか。そんなもの一刻も早くやめなければならない。地震雷火事戦争だ!

 チャンギ空港では、行きたいところが一つあった。Jewelという巨大な、おそらく福井県よりでかいんじゃないか、というぐらいデカの92乗ぐらいの商業施設がある。空港に直結していて、中には何というかこう、森がある。どうやら資生堂が出資しているっぽいやつで、建物の真ん中から絶え間なく何らかの水がすごい音を立てながら上から下へと移動を続けている。丙が横でしきりに「この水は一体なんの水なんだ」という旨のことを問い続けてくるが、たぶんここにいる全人類みな同じことを考えているんじゃないか。川とかあんまりなさそうなシンガポールでこれがもし全部水道水だったら水道代がエライことになる。自分の毎月の水道代の何年分、いや何輪廻分だろうか。かといって海水なら潮のにおいがするはずだし植物がたぶんダメになる。あるいはシンガポールの高度文明で潮のにおいが消されていて植物は潮風で生きられるように改造されているのか!?水の正体がまるでわからない。人間は正体がわからないものには恐怖心を感じるという。つまりこれは怪談なのだ。おお恐ろしい!未知すぎて学術論文でも書いて出したらノーベル賞が飛んでくるんではないか。でもなんか有名らしく見ておきたかったので見れて満足した。

資生堂のなんか、森

 ちなみに預け荷物はスルーバゲージなので手元にはなく、ボーディングパスも成田でバンコクまで発券してもらっていたので、あとは直接イミグレーションに向かうだけだった。出国のイミグレーションでは機械が自動で審査してくれたのであっという間に出国してしまった。出国後のエリアでは、セブンイレブンでお菓子を買ったりスターバックスに行ったりした。シンガポールのスタバでは名前をカップに書かれて呼ばれるので、ここぞとばかりに英語名で名乗った。スペルをいちいち言う必要がないなんて!というかむしろ英語名なんて身分証に記載されるわけでもないので海外のスタバぐらいでしか使わないのだ。そもそもEdwardなんて名前も、知り合いに「なんかEdwardっぽいから」という理由だけで適当に決めたものだ。なんなら今からでもTom CruiseとかZendayaとかYakinikuとかにすることだってできるのだ。でも映えるからヨシ!と優雅に啜って搭乗口に着いてみたらもうファイナルコールの時間だったので結構あわてた。

Pink Drink with Strawberry Açaiとかそんな感じの名前の飲み物

 チャンギでは搭乗口の直前に荷物検査場がある珍しいタイプだった。急いでいるときだったら結構ヤバだな…と思いながら安全検査を通過し、飛行機に乗り込んだ。

スクートTR610便バンコク・スワンナプーム行き

 シンガポール発バンコク・スワンナプーム行きスクートTR610便、機材はエアバスA321neo、レジは9V-NCEだった。またもやneo機だったのでハチャメチャ良かった。
 離陸後はなんの機内食が出されるかな、と思っていたら運ばれてきたのは巾着に詰められたお菓子の詰め合わせだった。そういえばそういうものを選択した記憶がないこともないなと思いながらありがたく頂戴した。中には缶コーラ一本、粉末のミロ、ナッツ詰め合わせ、マフィン、クッキーなどが入っていて盛りだくさんだったので結構よかった。巾着は普通に持って帰って使うことができるのでそれも込みで良かった。

機内食③(シンガポール→バンコク)
お菓子の詰め合わせ

 バンコク・スワンナプーム国際空港に着いたのは現地時間17時前だ。シンガポールとタイでは1時間の時差がある。日本と台湾およびシンガポールは1時間の時差があって、じゃあそれはもうあってないようなものだからないということになって、同じようにシンガポールとタイでも1時間の時差があってそれはつまり実質ないから、日本とバンコクの時差も実質ないことになった。すごい話だ。

 ちなみに飛行機が着陸に向けて降下している途中で飛行機頭痛を発症してしまい、痛みに苦しみながら着陸した。鼻腔内が気圧変化でおかしいことになって痛むだけので病気とかそんなのではないから安心してほしいのだが、自分が飛行機に乗るとだいたい1/3ぐらいの確率でこれになるのだ。頭が爆発しそうな痛みに耐えながら着陸するのも結構つらいもので、この時は夜寝るまで痛みが続いてしまった。飛行機に乗ったことがない方がいらしたら今後気を付けていただきたい。予防法としては飛行中に寝ないことなのだが、そんなことは人間には無理なので耐えるしかない。福井県民の気合で何とか乗りきるしかない。

 飛行機を降りるといたるところでタイ文字が目に飛び込んできた。タイ語が公用語の国だから当たり前なのだが、タイ人はまあみなこれを毎秒読んで生活しているのか…という気持ちになった。1ヶ月でなんとなく読めるようになったタイ文字も、発音規則の例外が多すぎてまともに読めないありさまでやっていけるのか…とすこし不安になった。

空港内のタイ語

 ちなみに、タイの空港内ではWiFiは飛んでいるがSMSを受信できる電話番号がないと登録できない仕組みになっているので注意されたい。現タイ王国の国王ラーマ10世におかれては、もしこれをご覧になっていたらぜひ空港のWiFiを改善していただきたい。

 タイのイミグレーションもハチャメチャあっさり通った。あっさりすぎてここまでなんの手応えもない。暖簾に腕押し、豆腐に鎹、タイに入国である。しかもタイは出入国のたびにスタンプがパスポートに押される国なので、まるで海外旅行をスタンプラリーだと思っている自分のための国である。素晴らしい。全人類は今すぐタイに行こう。

 余談だが、スワンナプーム空港の到着ロビーはめちゃくちゃアドルフォ・スアレス・マドリード=バラハス空港のそれに似ていた。ここから我々のタイ旅行が始まる。

バンコク・スワンナプーム国際空港。アドルフォ・スアレス・マドリード=バラハス空港と激似

前編はここまでで、以降は後編をご覧いただきたい。

~後編に続く~

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