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働きながら、1ヶ月でIELTSのOverallスコアを6.0→7.5に上げた勉強法
皆さん初めまして!
2021年4月〜2024年5月までカナダのバンクーバーに住んでおりましたHiroshiと申します。
渡航前、IELTSのスコアを【働きながら】【1ヶ月で】6.0→7.5に上げた勉強法と、使用した教材をご紹介したいと思います。
できるだけお金はかけたくない主義だったので、有料のセミナーや塾等には一切参加せず、基本的に全て独学です。
留学等でIELTSのスコアが必要だが、なかなかスコアが伸び悩んでいるという人もいらっしゃるのではないでしょうか?
日本ではなかなか馴染みのないIELTS。TOEICに比べ問題の難易度が格段に高く、形式も違う。スピーキングやライティングも含まれる為テクニックで点数が取れるものではない…と思う方も多いと思いますが、そんなことはありません。
然るべき方法で対策をすれば、スコアは高い確率で上がります。
この記事が、少しでもIELTSで苦しんでいる方々の助けになれば幸いでございます。
Prologue. 私のIELTS受検の目的
私がIELTSを受験した目的は単純に留学です。大体の人と同じかと思います。留学先はバンクーバーのクリエイティブ系のカレッジで、求められているスコアはOverall6.5(Speaking・Listening6.0以上)でした。
1. どんな仕事をしているか
私は当時、東京都内にあるIT系の広告代理店に勤めていました。通常の広告代理店よりは仕事量は多くなく、終電まで仕事する等はありませんが、遅くとも朝9時前には家を出て21時頃に帰宅する、といった生活リズムです。
どの仕事でも同じだと思いますが、やろうと思えば仕事量なんてどんどん増えます。なので、仕事にはある程度の見切りをつけて家には絶対に仕事を持ち帰らないようにしていました。
会社を出てからはメールやチャットも極力返信しない。
そうすることによって、周囲に「こいつは会社以外では仕事しないんだな」という印象を与えて、自分の勉強の為の時間を最大化するようにしていました。当たり前ですがこれはとても重要です。笑
2. スコア推移
私が初めてIELTSを受検したのは2月の頭。その時のスコアがこちら。
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Overall6.0。
左から順に、Listening, Reading, Writing, Speaking, Overallです。
悪い数字ではないかもしれませんが、↓こちらに掲載されている換算表を信じていた私は、かなりショックを受けました。(特にWritingのスコアの低さに驚きました)
「IELTS TOEIC 換算」等と検索して最上位あたりに出てくるサイトですね。この表だと、Overall6.5はTOEICに換算すると820〜870とあります。
その程度の水準のTOEICスコアは取っていたので、多少本腰を入れて準備すれば大丈夫だろう、といった程度に考えていました。
実体験から申し上げますと、この類の換算表はちょっと実態から離れている印象です。というか、TOEICとIELTSではテスト体系があまりにも違いすぎるので、このような形式で換算するのはかなり無理があります。
つまり、この類の換算表をみて自分のIELTSスコアを見積もっている方、
非常に危険です。
IELTSは1回の受検料が非常に高額で、多くのお金をかけたくなかったというのもありますが、留学の相談をしているエージェントからは、「5月までには基準を満たしたスコア提出が必要」と言われていました。
通説として、IELTSのOverallスコアを0.5上げる為には、3ヶ月程度かかると言われています。
5月にスコアを提出するとなると、単純計算、チャンスはあと1回…?
ちょっと危ないんじゃないか…?
焦りを覚えました。
これは、何とか効果的な学習方法を見つけて、余裕をもったスケジューリングを行いたい。そして、余分なお金はもうかけたくない。
そして1ヶ月必死で対策し、2回目に受検した時の結果がこちら。
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Overall7.5!!
1ヶ月で1.5上げたった!やった!見たかIELTS!!!
受験日で見ると1ヶ月以上空いてますが、2月受検の結果が出たのが2月中旬、その結果を見てから対策を始めたので、対策期間は実質1ヶ月程度です。
このスコアをエージェントに提出したとき、「非常に驚きました。この短期間でここまでの結果を出された方は初めて見ました。」と言われ、ちょっと鼻高々、みたいな。笑
経緯や背景情報はこの程度にして、本題に入りましょう。
以下、重要なことしか書きません。
3. スコア分析・具体的な目標設定
短期間で然るべき結果を出すには、目標を細分化し、満たすべき基準を明確化する必要があると考えました。そこでまず私が取り組んだのは、Overallスコアを0.5上げるのに、4つのパートの対策にどのようなバランスで労力と時間を配分するかを分析し、細かいToDoに落とし込む、ということでした。
ここで1回目の受検結果を再度見てみます。
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単純なことですが、Overallスコアを上げる選択肢は2つあると考えました。
それが以下の2つです。
(1)スコアの高いパート(得意なパート)をさらに伸ばす
(2スコアの低いパート(苦手なパート)を補強する
IELTSの満点は9.0ですが、9.0などネイティブでも難しいとの情報をよく目にしていたので、スコアの高いパートをさらに伸ばすよりも、低いパートを補強する方が効率が良いのではないか、という結論に至りました(勿論、他のパートも放置はしません)。
最もスコアが低いのがWritingで5.0、その次に低いのがSpeakingで6.0。
典型的な日本人のスコア分布ですが笑、WritingとSpeakingに重点をおいて対策を進めることにしました。
次に具体的なスコア目標の設定です。
先述の通り、Overallスコアの目標は6.5ですが、じゃあどのパートでどのスコアをとるか?という粒度に分解します。
IELTSのスコアは0.5刻みで、各パートのスコアの平均がOverallスコアになりますが、切り上げと切り捨ての概念が存在します。以下、計算の例です。
各パートのスコア平均が6.25 → Overall6.5
各パートのスコア平均が6.125 → Overall6.0
各パートのスコア平均が6.625 → Overall7.0
平均値が◯.25の場合は切り上げ、それ以外は0.5刻みで近い方に寄ります。
「IELTS スコア 計算方法」等と検索すればより詳細がわかると思います。
さて、これを基に目標スコアを算出します。
1回目の各スコアの平均は、
(6.5+6.5+5.0+6.0)÷4=6.0
Overall6.5に必要な平均値の最低基準は6.25なので、平均値で0.25、即ち合計値で1.0上げれば目標に到達です。先述の、WritingとSpeakingに焦点を当てる、という方針に照らし合わせると、この各2パートで0.5ずつスコアを上げる、という目標が設定できました。
補足ですが、先程も申し上げた通り、IELTSは受検料が高額なので。できれば1回の受検で済ませたいところではありますが、このようなマイルストーン設定ができるという点から、2回以上の受検を見込んでおいた方が良いと思います。
4. 各パートの問題形式・採点基準を知る
1回目の受検のとき、これはあまり意識していませんでしたが、これは本当にめちゃくちゃ重要です。これをやらなければ、本来持っている英語力をIELTSのスコアに反映することはほぼ不可能です。
過去にTOEICを受検した時、ボキャブラリーを強化するだけで結構点数が上がったので、IELTS初受験時に行った対策としては、単語帳をつらつら覚えて、出題形式の解説付きの入門用問題集をさらっとやった程度でした。
Speakingも、日常会話程度はできていたので、まあいけるだろう、と高をくくっていました。これが大失敗。
ReadingやListeningは単純な正答数での計算なのでそこまで複雑なことはありませんが(とはいっても、正答数とスコアの対応は最低限掴んでいたほうが良いと思います)、重要なのはWritingとSpeakingの採点基準です。
各パートにどのような採点基準が設けられているかは、以下、各パートの勉強法に触れる中で詳しく見ていこうと思います。
ちなみに、正答数とスコアの対応例については、バークレーハウス語学センターさんがわかりやすくまとめて下さっています!
https://berkeleyhouse.co.jp/countermeasure/ielts/ieltsscore/
当然といえば当然ですが、各パートの対策はリンクしていて、Listening対策で行ったことがSpeakingに活きてきたり、その逆があったりもしますので、以下そのようなことを意識して読んで頂ければと思います。
5. Listening勉強法 (1ヶ月で+1.5)
Listening対策に使用した教材・ツールは以下です。
使った時間の長い順に並べています。
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訪問頂きありがとうございました! 少しでも皆様のお役に立てるような記事を作成してまいりますので、また定期的にいらしてください!