BPLS2 セミファイナル大将戦について。
かいなるさんが無双状態の蓬莱に敗れ、11点に届いたGiGOのファイナル進出が確定した。
中堅戦で2タテされたことが致命的だった。エトワルの序盤でニアを出したことへの後悔が募る。
でも、そのことに動揺する間も落胆する間もなく大将戦のカウントダウンが始まる。
表示されたのは『Gorgetech』。何度もやってきた曲で、投げようとさえしていた。上手く出来る自信はあった。
大将戦の課題曲発表のためにステージに出て行った後、負けが確定した状態で一体何を頑張れば良いのか全く分からなかった。同時に、自分がここから頑張ればなんとかなるんじゃないかという気がしていた。インターリーグとクォーターファイナルは、自分が3タテして何とかしてきた。
序盤で出したこともないエラーを出し、プレーに集中できていないことは明白だった。前半は少し押されていた。自選まで落としたら、中堅戦エトワルのifも無くなり、GiGOに対して正真正銘の負けになってしまう。不安な気持ちで押していた。片手トリルのところでDPEさんが大きくミスをして、20点差以上付いたのが見え、勝ちはほとんど確定したけど、その後も良いプレーは出来ていなかった。
Gorgetechは勝利に終わり、ゴーストファミリーのジャケットが映る。1発Pも狙える得意曲だったけど、不安な気持ちはまだどこかにあった。その時、
ネメシスアリーナを包むように流れていた『Prayer』のサビが始まった。
ここで全てが決壊した。
やっと、全てがもう終わってしまうことを実感した。
叫ぶようなPrayerのサビのメロディはあまりにも壮大で、残酷なまでに美しくて、自分の存在など関係なく本当に素晴らしい曲だった。試合中に泣くなんて絶対にしたく無かったけど、この時ほど音楽が純粋に感情に訴えかけてくる体験は初めてだった。
『Ghost Family Living in Graveyard』は、本当に格好良くて、ボルテらしさの詰まった曲。ボルテらしさの詰まった譜面。ジャンル「HAND-TRIP」を体現する激しい出張(レーダー値MAX!)、はみ出す直角、二重階段。芸術的な手の動き。きっと手元の動画だけでも楽しんでもらえると思って選びました。
ただ、この時は、誰のためでも無く、自分のためだけに、自分がしたいボルテをしようと思えた。ドラフトから4ヶ月頑張ってきたボルテではなくて、10年間続けてきた、一度制覇にまで辿り着いた、S-CRITICALではないもう一つのボルテをしようと思った。皆に上手いところを見て欲しくて堪らなくなった。
結果は...応えてくれた。
結局このゲームはPUCも格好良い。
そこからは、普段のゲーセンにいるかのように、新曲をプレーするという体験を楽しんだ。
ノーツレーダーに笑い、エフェクター名義に笑い、譜面に笑った。絶対に上手いプレーしてやろうと思って、前半PUCペースで抜けて、これ伝説残せるか!?と思って自分に酔ってたら案の定不可能な配置ばっかり飛んできてダメでした。でも9969はとんでもないスコアだったと思います。
All We Need is HAPPY END!!!
BPLの準決勝曲に相応しい物語性のある曲でした。T田さんの描くストーリアさんめちゃくちゃ渋くて良い。
これで今年の僕のBPLの舞台は終わりました。
ファイナルに進出できず本当に悔しいけど、
自分がBPLを通してやりたかったことは
大体出来たかなと思っています。
チーム戦だから勝った試合、チーム戦だから負けた試合、メンバーを助けた試合、メンバーに助けられた試合、全部ありました。
ダークホースと白熱したり、プレッシャーに負けたり、作曲者の方に想いを届けることが出来たり、皆が憧れるプレーをしたり、練習しすぎて指がおかしくなったり、真の意味で本番を楽しめる人間になったり、火事場の底力を見せ付けたり、自分は上手いプレイヤーだったことを思い出したり、決して取り消すことのできない負けを経験したり、色々ありました。
多くの人の想いを載せたこんな夢のゲームでプロ選手として活動させていただいて本当にありがとうございました。
ただ、きっとファイナルの最後で登場する最優秀楽曲を見た時、それを自分がプレー出来なかったことに途方もない悔しさが湧いてくるんだと思います。
それを糧に来季以降も頑張っていこうと思います。
チームGAMEPANIC、および選手CH
応援ありがとうございました。
P.S.
是非試合を見直してみてください。Prayer、余りにもなタイミングで流れ始めます...
この曲に背中を叩かれていなかったらきっと自分は中途半端なままBPLを終えていました。
このタイミングでPrayerが流れていたのは偶々かもしれないけど、この経験を一生忘れることはないでしょう。
ありがとうございます。
“ボルテに、光あれ!“