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主役を目立たせる「仕上げ」
上記の2つの記事で
距離と明暗のコントラストを対応させた絵作りについて説明しました
しかし、これだけでは
距離を説明的に明暗に置き換えた「図面」のようなものにすぎません
ここから、さらに一工夫して「絵」にしていく必要があります
下図の写真を絵に起こす場合について説明します
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絵を描きなれていて自分で情報をコントロールできる人は
最後に仕上げをするというような段階を踏む必要がありません
このようなレベルの人は
最初から完成イメージが明確なため
仕上げを踏まえた作業の進め方をするので
下準備と仕上げといった作業の区別はありません
しかし、まだ描きなれていない人は
明暗や彩度のコントロールが不十分なため
画面全体に間違った明度や彩度を使ってしまうことが多いため
最初に挙げた2つの記事の内容を踏まえて
距離と明暗を対応させた画面作りをしてから
仕上げとして主役を目立たせる工夫をした方が
絵の習得が早くなると思います
特に初心者はガンバって描き込めば描き込むほど
邪魔な情報を描き込んでしまって
変な部分が悪目立ちしてしまっている場合があります
意外に思うかもしれませんが
描き込みで情報を増やすことより
情報を減らすことの方が難しいです
描き込んでしまった誤って情報を減らすのは至難の業なので
最初から余計な情報を画面内に描き込んでしまわないように
「距離と明暗を対応させた下準備」と「仕上げ」に分けて描いたほうが
初心者には楽だと思います
実際には画面全体で工夫しますが
今回は、わかりやすいようにスタジアムを中心に
仕上げ作業の例をいくつか示します
下図の左側は全て同じ絵です
スタジアムが遠景なので違いが分かりにくいかもしれませんが
見比べてみてください
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上の例では説明のために1つの方法で仕上げていますが
仕上げの方法は色々組み合わせて使うこともあります
思いつく限りの手段を使って
主役に目が行くように工夫してみてください
また
自分が魅力的だと思った絵をよく見て
どのような工夫がなされているのか考えてみてください
考える足がかりとしては
目立たせる方法にはコントラストを使うことが多いようです
・明暗のコントラスト
・彩度のコントラスト
・色相のコントラスト
・描き込みのコントラスト
・粗密のコントラスト
など
一度、実際に手を動かして真似してみると理解が早いと思います
本文はあくまでも個人の見解です
当コンテンツはできる限り間違いのない情報を
提供するよう配慮していますが
正確性を保証するものでないことをご了承ください
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