#45 数に溺れて(1988)
3人の同じ名前の女たちの事件の中、
1から100までの数字が順番に出現するユニークな実験的映画。
オレでなきゃ見逃しちゃうねゲームができる。
これまでの作品と比べて神経を逆なでされる事は少なく、グロ控えめ(個人的感想)。ここまで1カット1カット注意深く見た事ないかも。
6がサイゼの間違い探し並みに難しかった。いきなり32になるのは焦るし、お話そっちのけで数を数えてると10、34であっとなる。90、95も激ムズ。
いつの間にかこちらも話と数に溺れてる。
絵画のモチーフはブリューゲルの子供の遊戯、ルーベンスのサムソンとデリラなど。
映画として良い作品かと言われると、これはこれでいいんじゃないかなと自分でもよくわからない不安定感あるけど、数遊びは楽しかった。
別売りのメイキングや他作品のコメンタリーを見れば、物語を語る娯楽作品の約束事から突き放して、実験作を作る理由もなんとなくわかる気がする。
いつの間にかできた映画とはこうなんだよっていう慢心から、映像の力で殴られるような刺激のある映画。