#44 ZOO(1985)
オランダの動物園で働く動物学者のオズワルドとオリヴァーの双子の兄弟は自動車事故で同時に妻を失い、運転していたアルバはその事故で片足を切断する。その後兄弟は彼女と関係を持つ一方、動物の死骸の腐敗過程を記録することに没頭し...
ピーター・グリーナウェイとマイケル・ナイマンの目と耳の饗宴。理解するのが困難な作品。
動物の腐敗が醜くも美しく目を反らせない。この心情は何なんですかね。
言葉では言い表せない。
ピーター・グリーナウェイ作品の中では一番食らった。無常を感じて数日映画が見れないくらいに。
以下監督コメンタリーなどを参考に後で見返した時用のメモ箇条書き。
ダーウィンの進化論、無脊椎生物のエビから魚、鳥、爬虫類、哺乳類の順に腐敗を描く。その次は霊長類、、。
双子の象徴に完璧なシンメトリー映像、精神の結合。双子役の兄弟の体当たりの演技。トラウマで映画界を去るほど。
絵画引用はフェルメール。画家の光の使い方と撮影技師の光の使い方を合わせた撮影監督サシャ・ヴィエルニの26通りの照明も見もの。
この映画のナイマンの音楽は傑作。オープニングから気持ちを掻き立てる。グリーナウェイの後の作品でも同じ曲が使用されてるのも納得。
死ぬまでに観たい映画1001本のリストから漏れてるのは同監督で5本も過去に入ってるから?後発にクローネンバーグの戦慄の絆があるから?
映画祭でクローネンバーグはグリーナウェイにいくつか質問をしたそう。
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