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身体は意識の乗り物

対話によって考えが変わる、深まる。
最近そんな体験をたくさんしています。

先日、プロアスリートが声かけをした「カラダと対話」を考える会に参加しました。

話していていくつかわかったことがあったので、書きとめておきます。

「自分のカラダは自分のそのものじゃなくて、乗り物のようなもの」

最近ずっと、こんな感覚を持っています。

ガンダムのモビルスーツみたいな感覚、といえばわかりやすいかな。
人間は、カラダというヒト型の乗り物を、意識(こころ)が操縦しているようなかんじ。カラダと意識はひとつではあるんだけれど、「操作している意識」と「操作されている乗り物(=カラダ)」は、実は別モノなんじゃないかと思っています。

ズレを感じるのは、カラダが思いのままに動かなかったり、逆に自動運転で意識しなくてもカラダが勝手にやっていることもあったりするときです。特に年齢を重ねると、以前できたことができなくて、そのズレを感じる機会が多いのかもしれません。

この考え方は、道具を使ったスポーツをやっているからなのかも・・と思いいたりました。

というのも、リバーカヤックをやっているときは、ボートもパドルも自分のカラダの延長で、カラダの一部だと感じています。なので、ボートの先端やパドルの先端から水の動きを受けとって、動かしています。そのときにはボートもパドルもカラダの一部になっています。

ボート全体にセンサーがあって、前なのかうしろなのか、側面なのかボトム側なのか。どの部分に、水圧をどの方向でどれくらい受けているのか。同様にパドルからも、ブレードの先端からオモテ裏両面にかけて、どの部分にどの方向に圧を受けているのか。

あらゆる部分にセンサーがあって、それらを察知しながら反応して動く感覚です。意識的に練習を重ねることで、センサーの精度は上がっていきます。

似たような感覚は、土木工事で使うバックホー(油圧ショベル)を操作しているひとも持っているんじゃないかな。何も考えなくても、レバーを操作してバケットを直感的に動かせます。
車の運転も一緒ですよね。車はカラダを拡張したもので、気持ち(例えばイライラしてるな、とか)も車の外にだだよっていたりします。

そんなふうに思うのは、この本の影響もあるかもしれません。カラダが勝手に微調整してくれる話。こちらの本に詳しく書かれています。おすすめ。

そもそもカラダは、いつも生まれ変わっている

常に新しい細胞が生まれて、古い細胞は排泄されています。ウンチの成分は80%が水分、食べ物のカスは残り20%の1/3。それ以外は、身体から出た古い細胞や腸内細菌だと知りました。
だから、何をもって自分のカラダとするのか、わからなくなります。

入れ替わって形づくられている。・・なんだかこれは、川の波に似ています。
立ち上がっている波は、水流によって形づくられています。その水は常に入れ替わっています。だから実態があるようで、ないというか。
人間の身体も同じように実態がないように思えるのです。

川の波とカラダの循環について、ヒントをもらった本。

「カラダと意識の境い目は、カラダよりも外側にあるのかも」

もうひとつ、対話を通じてわかったのが、カラダと外の境い目は、かなりあいまいだということ。

リバーカヤックは、自分のチカラと、川の流れとのふたつを使って、ボートを動かします。自分と川の流れとの間に、ボートがあるような感覚です。
自分が強く出てしまうと、ボートはスムーズに動きません。むしろ、流れとケンカしてしまう。チカラが融合しないので、ボートが軽やかに動かなくなります。
流れと自分とが動かす側で、ボートが動かされる側とも考えられます。

ということは、流れも他者ではなくて自分の一部とも言えるかもしれません。水流の強弱や方向を通じて、川底の地形や岩の配置、地形を感じとってもいますし。

ボートもカラダの一部。同時に、流れと寄り添って動かす。そのときは、流れとボートとの境界線があいまいに感じます。流れも自分の一部に取り込んでいるような感覚というか。

自分と相手との「ま」については、この本を読んで考えるようになりました。

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そういったイメージでいると、自分の身体をちゃんとメンテナンスして良好な状態にするのがとても大事なのだな、と思います。
身体を雑に扱うと、損傷したり、弱めたりしてしまいます。ちゃんと寝る。身体にいいものを食べる。ちゃんと出す。適度な運動をして関節が動くように保つ。いい呼吸ができるように空気のいい場所で息する。

カヤックと違って、身体は乗り換えることができない。”乗り物”の寿命が生命の終わりなのだから、身体を良好に保つ「健康」は大事なことなのだと改めて思うのでした。

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そんなカラダとカヤックの一体感を得るには、フィッティングがとても重要。


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