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川の上で考えた

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「対話」と「川下り」の共通点

「対話」と「川下り」の共通点

昨年は、「対話」について深く考える1年でした。きっかけは、中村一浩さんの「対話塾」という学びの場。そして、先月に「対話」について書かれた本が出版されました。

「対話」と聞くと、誰かと話をすることを思い浮かべるかもしれません。でもこの本では、対話には次の3つがあると書かれています。

自分との対話

他者との対話

自然との対話

これら3つは、つながり合いながら進んでいくものだそうです。

実は

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意味がないこと

意味がないこと

最近、掃除にハマってる

最近、朝の散歩の代わりに家の掃除をしている。スマホを手にするとあっという間に時間が溶けてしまうので、なんとかその時間を別な過ごし方にしたいと思ったからだ。
なんとなく思いついたからやっているだけで、飽きたらやめようと思って掃除してる。

やるのはごくごく普通。掃除機をかけて、雑巾がけ。フルでやって約1時間。けっこう大きい家なので、それなりに時間はかかる。散歩がわりに毎日や

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実際よりも長くイメージしてみる

実際よりも長くイメージしてみる

わたしのカヤック体験では、本格的なリバーカヤックのボートを使っています。急流の中でも岩や危険なものをすばやくよけられるように、とても回転性の高いボートです。

自分は運動神経抜群!だからなんでもできると過信しているひとや、観光地でまっすぐに進むタイプのボートに乗った経験のあるひとは、このボートを「まっすぐに進むもの」「簡単にできる」と思ってしまいやすいです。自分が思っているのと現実と、ギャップに苦

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わたしは英語を流暢に話せない

わたしは英語を流暢に話せない

最近はカヤック体験に外国人の方が参加してくれる割合が増えてきた。わたしのスクールは、英語対応をしておらず、日本語しか話せないんだけれども、申し込みがある。

最近は外国のお客さまが増えてきている

今はカヤック体験の1割くらいが外国人だ。ほとんどが都心に住む在住外国人。そのため、外国人といっても日本語を話せるひとがほとんどだ。

でも、長く日本に住んでいても、日本語が話せないひとは案外多い。日常生

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昔のカヤックで長良川を下ってみたら、いろんなことに気づいた。

昔のカヤックで長良川を下ってみたら、いろんなことに気づいた。

「昔のカヤックって乗りにくいよね。曲がらないし、不安定だし。」

昨年末、30年来のカヤック仲間と飲みながらの会話から、昔のボートに乗って長良川をダウンリバーすることになった。かつて自分たちが初心者のころに乗っていた、古くて長いモデル限定で、当時下っていたような区間で。

5月の中旬に平日の二日間、ダガー/クロスファイアとレスポンスに乗って、長良川を下ることに決定。

ボートの選定ボートは、カヤッ

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身体は意識の乗り物

身体は意識の乗り物

対話によって考えが変わる、深まる。
最近そんな体験をたくさんしています。

先日、プロアスリートが声かけをした「カラダと対話」を考える会に参加しました。

話していていくつかわかったことがあったので、書きとめておきます。

「自分のカラダは自分のそのものじゃなくて、乗り物のようなもの」最近ずっと、こんな感覚を持っています。

ガンダムのモビルスーツみたいな感覚、といえばわかりやすいかな。
人間は、

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どんなひとがらを目指したいのか。川にたとえて考えてみた。

どんなひとがらを目指したいのか。川にたとえて考えてみた。

最近眠りが浅いからか、白丸で漕げないからなのか、体調がイマイチ。そういうときは裏側に隠している悪い面がオモテに出てきやすい。
日々反省することばかりだ。

目標とするものがないから、ぼやっと生きてしまうのかもな。
どんなひとみたいな性格になりたいのかがぱっと思い浮かばない。なので、川に例えて考えてみた。(このほうがずっと考えやすい)

どんな川も、嫌いな川はない。コンクリートで固められた川でも、表

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「みんなの森サロン」でお話しさせていただきました

「みんなの森サロン」でお話しさせていただきました

森の案内人・三浦豊さんが主宰されている「みんなの森サロン」で、三浦豊さん、ファシリテーターの青木将幸さんとお話しさせていただきました。

カヤックで川を30年以上漕いできて、川と山はつながってるなぁとうすうす感じていました。きっかけになったのは、岐阜県の長良川。川沿いに高速道路ができるにしたがって、川のようすが変化していったのです。

かつての日本人は、地中を流れる水のことを知っていて、水をコント

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「がんばる」よりも、数字で考える

「がんばる」よりも、数字で考える

Amazonで目に留まったので、読んでみた。数字で考えることがほとんどなく、数字を取り入れるってどういうことなのかな?について、知りたかったので。
参加者を増やすとか、そういうビジネス的なことばかりじゃなく、カヤックレッスンにも応用できる点がいくつかあった。

「がんばる」などともやっとした表現のままだと、ことが進みにくい。
ぼんやりした言葉よりも、目標を明確にしたほうが取り組みやすい。特に数字は

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そもそも、何が目的なのか。

そもそも、何が目的なのか。

リバーカヤックをまっすぐ動かす。

それをやすやすとできるようになるのが、子どもたちです。水のつかまえ方がわかると、自分の行きたい方向へボートを進められるようになります。
細かなことを「考えていない」からかもしれません。

思考にしばられると動けないたとえば、歩く。

重心を進行方向へ投げ出しながら、脚を前に出し、足の上に重心を載せてから、次へ重心を進行方向へ投げ出す。重心が安定するように、しっか

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子どもはちゃんと考えている。

子どもはちゃんと考えている。

今年の5月から、親子で何度かカヤックスクールに参加していただいているU家。基本をきっちり学ぶ姿勢のお父さん、家族で楽しみたいお母さん、独創的な小学5年生のS君の三人です。毎回、楽しくレッスンをしています。

少ないパドリング回数で

今回、練習の課題で
「できるだけ少ないパドリングで、目的地まで行ってみよう」
と、みんなで競い合ってみました。

課題の目的は、
「行き先を見つづける」
「ワンパドル

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ほんとうにそこは、あきらめるタイミングなのか

ほんとうにそこは、あきらめるタイミングなのか

講習をやっていてもどかしく思うときがある。
パドリングの途中であきらめてしまっている。
できるのに、やめてしまう。もうワンパドル、入れるだけなんだけれど。

イチからはやり直せない。川下りはつづいていく完璧を目指す人に多い、ちょっとでもボートがイメージと違う動きをすると、パドリングをやめてしまう。
「もう一度、はじめからやり直そう」
という意識かもしれない。

でも川下りは、途中で一からはじめられ

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コトバは再現性を高めてくれる

コトバは再現性を高めてくれる

”いいかんじ・よくないかんじ”

身体を動かす感覚。
自分の中でしか、わからない。

カヤックのレッスンではいろんな場面で、
 どんなかんじがしたのか。
 さっきと何が違って感じたのか。
 できたときとできなかったときに意識したポイントは何だったのか。
訊ねることが多い。

どんなコトバで表現したらいいのか、正解はなくて、自分の感じたとおりに言い表しておけばいい。
自分の中で起こったこと、意識した

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期待が苦しい。

期待が苦しい。

昨日の対話にて。

彼女が感じる、理想とする自分と、そうでない自分。
なかなか理想どおりにはいかなくて、モヤモヤする。
今の自分がもどかしい。

すべての期待に応えようとして、できない自分が許せないからのかな?
ふとそう思った。

「期待」ってなんだろう。

川の水位が上がると、「今日は楽しいかも!」とワクワク期待しつつカヤックに乗りこむ。
でも、期待外れなときもけっこうある。
中途半端な水位だっ

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