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2023 6月号 コラム#3 カーフキックを喰らったら

皆様こんにちわ。

あっという間の6月で今年も折り返しですね。雨ばかりで残念ですが、もうすぐ夏なので心地よい気温のこの時期を大切にして堪能したいですね。

さてさて、今回はかなりコアな話題になります。格闘技が好きな方や格闘技の選手の方がこの記事に興味を持っていただけているのではと思っていますが、タイトルの通り「カーフキック」という攻撃の恐ろしさについて深堀りしてみることにしました。

知らない方々にもわかるように説明したいと思います。
そもそも「カーフキックって何?」というところですが、「カーフ」とは日本語で「ふくらはぎ」という意味です。文字通り相手のふくらはぎを蹴る攻撃です。イメージしてもらうために渾身のオリジナルイラストをどうぞ(図1)

ここ数年で総合格闘技を中心にこの技は非常に流行しており、試合直後大変な状況になってしまったり、復帰に時間がかかってしまう選手も増えてきています。

この技を受けて受傷した際の極めて厄介な点は受傷直後は痛みがそれほどひどくないため「大丈夫だろう」と放置して徐々に症状が悪化することです。他の部分の打撲系は「大丈夫だろう」で確かにわりと大丈夫なのですが、カーフキックでの損傷は本当に要注意なのです。

今回の記事では、カーフキックを受けた選手がどうなっていくのか、何に気を付けるべきなのか、足では何が起きているのか画像を交えてお伝えします。

筋肉は血流が豊富であり、特に下腿は大腿と違い出血の逃げ道がないため、腫れが強くなる一方となり急激な症状の悪化(コンパートメント症候群)を生じ選手生命に影響することがあります。また症状の慢性化も起きやすく、初期に出血や腫れのコントロールをすることが重要です。

逆に言えば、注意点をしっかり押さえていれば適切な処置が可能で、早期復帰が可能となりますのでこの記事では重要なポイントを説明させていただこうと思います。

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