那須連山レビュー
今回は環境省と株式会社カムイと共に、日本の国立公園を巡る新たなアドベンチャーコンテンツの視察で、日光国立公園の一部、栃木県と福島県の県境にまたがる那須連山へ行ってきました。
那須は日本家屋と活火山温泉で有名な土地で、最も古い温泉は 1,300 年以上の歴史を持つ鹿の湯があります。那須の観光名所であるこの鹿の湯の伝説によると、猟師に撃たれた白鹿がここの温泉に浸かって傷を癒したと言われています。
那須温泉の源泉温度は63~80度と高く、泉質は硫黄泉で、徐々に 48度まで温度が上がっていくため、本格的な温泉を体験したい人にとって満足度の高い泉質となっています。
翌日はガイドの誘導で、150年近く使われていなかった巡礼路に沿って、山の奥深くまで行ってきました。
下草をかき分けながら進んでいくと、そこには仏像と印象的な火山の山頂も見ることができました。
ハイキングコースからしかアクセスできないシンプルな山小屋に一泊し、露天風呂で夜空を眺めながらハイキングで疲れた体を癒しました。日没前後で男湯、女湯、混浴の時間に分かれるのも特徴です。
那須は東京から近く(新幹線で約1時間、その後車で40分)、観光開発がかなり進んでいます。人口が密集しているエリアでは軽井沢を思わせる木々が家々を覆い、国立公園では茶色と白といった統一された標識が至る所に設置されているため、この地域の美化景観を維持するための努力をしている様子がよく伝わってきました。
この地域のビジネスのほとんどは国内観光に重点を置いていますが、東アジアからの観光客も少数ながら存在していて、秋は紅葉を見に観光客が多く訪れています。
ハイキングは小川や池のある森林地帯と、岩で覆われた硫黄の風景の間のグラデーションが感じられて、とても素晴らしかったです。
ガイドが提案した代替ルートは非常に難易度が高く、ハイシーズンでも人が少ないようです。
今後は、この地域の核となる価値を明確にし、アウトドア活動と温泉の両方の面において、アウトドア嗜好ではない客層向けのツアーを見直し、国内市場のみを対象としていた地元の宿泊施設のサービスをアップデートしていく必要がありそうです。